山城登攀ドライブ 2014.4.28〜2014.5.2 ホンダフィットシャトルHB
▼4月28日  連休の後半は行事が入っているため、前半に旅をする事にした。目標は江戸時代からの現存天守で唯一未訪問の備中松山城を中心に、西国に残った幾つかの課題解決を行う事にした。旅の初日は午前中に仕事を終えて、午後1時に自宅を出発。新東名で清水まで走ると曇になっており、三保の松原に寄る事は止めた。その後、小笠山温泉に入り、ご当地グルメの@『たまごふわふわ』を於かずにご飯を食べ、西名阪にある道の駅の伊賀の里まで走って、この夜は車中泊とした。
▼29日  朝7時前に目が覚めると強い雨が降っている。日程を変更するべきか悩みながら日本三大山城の一つである高取城を目指す。雨が強ければ明日香村で古墳でも見ようかと思っていたが標高480mの登山口に到着すると小雨に変わっていた。傘を差して8:32より登山を始める。明治政府によって建築が解体されなければ有名な観光地になっていただろうと思いながら、知名度も低く、誰も居ない静かな城跡で標高差約100m分の汗を流し9:23に下山する。
 車に戻ると雨が強くなったので明日香村見学はやめて移動を開始する。南阪奈道路から阪神高速に入り第二神明道路を経て加古川まで走り、遅い朝食として11時にA『カツメシ』をいただく。それから赤穂まで走り、赤穂城址や赤穂浪士を祭る大石神社、歴史博物館などを見て回る。国の史跡指定を受けているため、赤穂城の復元作業が進み、庭園なども見事に変わっている姿勢はうらやましい。その後、国道250号線で県境を越えて岡山県へ入る。
 日生では、遅い昼飯として15時にB『カキオコ』を食べるが加古川からのインターバルが短く満腹になる。そこで携帯で日帰り温泉を検索し、長船温泉を探し出し、新幹線の通過音を聞きながら一汗流す。
 予約していた岡山駅近くのホテルには18時過ぎに到着し、荷物を部屋に置いたら直ぐに街中に出る。調べておいた「べんがら酒場」と「居酒屋さかばやし」で多くの日本酒を飲み、今まで1銘柄だった岡山の地酒の記録を一気に増やすことには成功したが、その分だけ酔っ払ってホテルに帰る事に成った。
▼30日  朝は6時半に出発するつもりが、目覚めると7時半を回っていた。前夜に飲みすぎたかなと思いながらも荷物を片付け早々に宿を後にする。平日の朝なので通勤通学の波に飲まれ、思うように車が進まず、想定より遅い時間に鬼の城に着いた。7世紀頃に作られた古代城に費やす時間を削減するため、駐車場から標高差50mの所にある、復元された西門の周辺だけを見て歩くと資料館に戻り、古代の知識を深めて総社を後にする。
 高梁市には11時に入り、今日も遅い朝食としてC『インディアントマト焼きそば』を食べてから頼久寺へ行き、小堀遠州作の庭園美にしばし浸る。車で石火矢町を通り抜け、備中高松城の登山口であるふいご峠に行こうとすると、連休中という理由で標高180mにある手前の駐車場に停めさせられる。シャトルバスは出ているが標高差は250m程度のため11:55より歩いて天守閣を目指す。見事な大手門の石垣を抜けて城に入れば、全ての国宝・重要文化財の城郭訪問を達成する瞬間であった。帰りも歩いて13:24に駐車場に戻った。
 次に向かう重要伝統的建造物群保存地区を構成する石州瓦とベンガラ漆喰が有名な吹屋の町並みは、同じ高梁市内では有るが遠く離れている。移動経路は様々あるが、羽山渓経由で向かう事をカーナビに指定した。進むと離合不能なほど道が細くて、その上トンネルだか鍾乳洞だか解らない様な場所も有り緊張するコースであり、通行止めの迂回路などを通り吹屋に到着したのは14:17に成っていた。街並みは美しいし、日本最古の木造小学校である吹屋小学校(2年前に廃校)の保存状況も感心するが、パンフレットに出てくる見下ろす写真を撮影した公民館屋上に観光客が上がれないことが残念である。
 近くにある吉岡銅山の笹畝坑道を15:18に見学し終えてから、同じ高梁市内では有るが遠く離れた有漢町に有る石の風車の風景を見に行く。16:08に常山公園に到着すると、広い駐車場に車は無く、売店もシャッターが下りている前で石の風車が寂しく回っていた。誰も居ない広場で、手作り郷土賞を受賞したという記念碑も空しく見えた。
 6時間近く居た高梁市を後にして今夜の宿として予約している鳥取市を目指して走り始めると、奥津温泉の周辺で強い雨が降り始める。県境の峠は明るいうちに通り抜けたいなと思ったので温泉に脇目も振らず走り続け、ホテルには18時半過ぎに到着した。早速部屋に備え付けの風呂に入ると、狭くて足が伸ばせず、肩まで浸かる事が出来ないものだった。近くに温泉があることは解っていたが居酒屋に行くことを優先して快適な風呂を諦めた。名物のD『豆腐ちくわ』が食べられる居酒屋に入り、地酒を飲み始めたが保存状態が悪いためか普通酒としても不味さが鼻につく。あまり酒も進まないまま雨の中で次の店に行く気にもならずホテルに帰り、早めに寝る事にした。
▼5月1日  早く寝たので朝6時前に起床し、6時半にホテルを出発した。この日の目的は最近天空の城として知名度急上昇中の竹田城である。朝来で朝マックを購入し、登山口の駐車場に行こうとすると、連休中という理由で標高180mにある手前の駐車場に停めさせられる。間もなくシャトルバスが運行されると係員は言うが、標高差は170m程度のため9:05より歩いて城を目指す。他にも大勢の人が歩き、人気のほどが解る。大手門直前まで車道が続き、城跡も保護マットが敷かれてロープが張られ、天守には登れず、すっかり管理されている感じである。事故が起きているので仕方ないが味気ない。それでも日本のマチュピチュと言われる壮観な風景に感動しながら10:13に車に戻った。
 昨日の風呂が不満だったことと、山城巡りが終わったことも有り、近くのよふど温泉に行き一汗流す。湯上りに携帯で福知山のB級グルメを検索するとE『ゴム焼きそば』なるものがヒットする。食欲をそそられない名前だが挑戦することにして駅前の店に入り食べてみると意外に美味である。想定外に満足し、丹波から高速で竜王まで移動し安土に着くと小雨が降っていた。城の見学の前に歴史資料館や信長の館などを見てから安土城駐車場に着くと、午後5時に閉めるため4時以降の入場は認めないといわれる。標高差110mだから間に合うと主張するが聞き入れてもらえず、麓の見学だけで城を後にする。
 一般道で各務原まで走りF『各務原キムチチャーハン』を食べ、温泉から出ると既に21時になっていた。国道19号線を塩尻まで走ると日付が変わる頃には眠くなり、高速に乗って直ぐの諏訪サービスエリアで車中泊とした。
▼2日  目が覚めると夜明け前で、空もよく晴れている。気温は6度で周辺では桜が咲いている。近くの山で登山を楽しみたいような快適な天気であるが、午後から仕事が入っているため帰らねば成らないことがとても残念である。
 太陽が八ヶ岳の北に顔を出した所で諏訪を出発し、高速道路を圏央道の高尾山インターで降り、相模原でモーニングを食べて保土ヶ谷パイパスから首都高、アクアラインを経由して、旅は朝10時に終了した。5日間の総走行距離は1,829kmであった。

ブラッとドライブ memo.17