木更津キャッツアイが残してくれた物について
2006/10/28記
 木更津キャッツアイワールドシリーズを木更津東映で公開初日の最初の上映を見てきました。

 映画の内容としては、展開の複雑さでは前作に負けますが、別れに向けて話を深く造り込んでいるためであると思います。しかしワールドカップにするために韓国、ロシア、アメリカがあのような形で参加してくるとは・・・意外でした。
 主人公以外の4人が主人公に別れを告げ、主人公が居なくなる事は大林映画の「ふたり」で妹の成長によって姉さんの幽霊が居なくなることを思い出させます。藪の中に居なくなるのは「犬の映画」で待っていたポチが消えていく事を思い出させます。しかしそれで悲しい結末になるのでなく、最後にみんなが残したテープを仲良く聴くシーンに後味も清々しい物になりました。

 映画の中の市長選挙のシーンは実際の2006年春の市長選挙の直前に行われたり、木更津築地で新日鉄跡地に大きなショッピングモールの計画が進んでいたりと地元の人間として地元ネタ満載で120%楽しんで見てきました。ドラマの時から四市合併ネタとか地元シンクロ型で話が進んでいたから愛着が増えますね。
 映画を見終えてロケ地に有る落書き板を覗くと昨日や今日の日付で「福井から来ました」「富山から」「北海道岩見沢から」等の書き込みも見られましたし、大勢の人がみまち通りを歩いていました。キャッツは木更津に多くの財産を残してくれてました。

 今までもてなしの心が無いと言われていた木更津に多くの人が訪ねてきてHPで「木更津は素晴らしい」とか「あたたかい人が多い」とか書き込まれることによってどれだけ多くの人が勇気づけられたでしょうか。周辺の3市から昔は兄貴として見られていた目を要介護の親を見るような目に切り替えられ、本当に自信を失っていた木更津は、四市の共通名称として「かずさ」を提案しなければならない状況になりました。
 それが今では全国に胸を張って木更津を名乗れる誇りを呼び戻すようになりました。自治体名は「かずさ」となっても福岡市の博多っ子のように自信を持って歩き続けることが出来るでしょう。

 今回の映画が終わって残された私達、本当の木更津市民はあの4人のように成長して、さよならを言わなければなりません。
 ありがとう。木更津キャッツアイ。そして、ばいばい。