ゴミと残土の山に思う
2007/1/24記
 敷地にうず高く詰まれた建設残土や産業廃棄物の山をさして ○○富士などと揶揄して呼ぶ言い方が有るが、今木更津市内にはそれが着実に増えているようだ。
 これは前に書いた不法投棄とは異なり、個人の土地の中に保管という名目で蓄積された場合はが多い。その様なケースでは現行制度では違法性を問うことが困難であり、通常は近所の人が著しい迷惑を受ける事になる。

 多くの場合、このような土地所有者というのは正規でない筋に借金が有り、その形に土地を抑えられて勝手に蓄積されている場合が多い。また、高齢者を騙して契約してしまう事例も有ると聞いた。つまり、その殆どは撤去能力の無い者であり、最終的には行政で処分しないと何も解決できないことになる。
 問題が深刻化する前に手を打てれば大した費用も掛からずに済むが、膨大な蓄積をされてしまった後では撤去費だけで無く、側溝が壊れるなど周辺道路などに発生している被害の補修までが発生して、ただでさえ少ない予算の中から建設的で無い投資をしなければ成らないことになる。
 さらにはその様な○○富士が存在する地域のイメージが低下することによる波及効果は地域への愛着の低下、行政に対する失望、転入者の減少や不動産価値の下落など数限りなく続くことになる。

 このような事態を打破するためにも、例えば先進地でのゴミ屋敷に対する条例のようにまず集積を禁止する方法を取ることが先決である。また既に積まれてしまったものは行政が代執行して土地所有者と残土集積者に費用を請求し、財産が無い場合は再発防止の意味も込めて土地を収用するなどの方法がとれるような法的整備の方法も検討されるべきであろう。
 いずれにしろこのような問題には毅然として望まねば誇り有る地域は作れないだろう。