環境保全と自治体について
2007/7/18記
 既に8年以上前に購入し、部分的には読んでいた「ゼロエミッションと日本経済」を読み終えた。日本中で環境問題に配慮した取り組みの実例紹介をした本で、その後のゴミ固形化燃料の失敗など、所々古くなった部分も有るがまだまだ新鮮な感覚を受ける。続編となる「環境再生と日本経済」も読んでみたいと思った。
 
 この本を読みながら地域のエネルギーを自給するという考えから近年石油資源の高騰や枯渇を前提としてバイオエタノールが本格的に動き始めている状況も考えていた。
 日本の食糧自給率はカロリーベースで40%程度しかなく、その上石油資源は99%を外国に頼っている状況でありながら、減反等の政策で生産を抑制している状況が勿体ない。
 農作物を多く作れば炭素の固定化にもなり、それを元にバイオエタノールを創るのは化石燃料を使うより排出の点では環境に優しい。他にも農地を生産に活用することで休耕地への不法投棄も防止出来たり、美しい田園風景を維持できるなどの効果もある。
 
 だが長年安く抑えられているとは言え、世界的には高い米価のままでは経済原理の上で成り立たない。でも米作は他の作物より生産性が高いという利点と、三毛作が可能という土地柄を利用し、美味くはなくても手間もかからず丈夫で生産量が多い米を年回に3回生産し、それによる利益が食用米を上回る場合は農家に取っても生産メリットは大きいのでは無いかとか考えた。
 もちろん、食用米と受配してしまうような状況をさける方法やより安い外国産米を使用出来ないような関税のシステムなど、整えなければならなそうな問題も直ぐに沢山思いつく。
 さらには現在自分が食べている地元の美味い米、全国的に極めて早期に出火する早場米を止めて、工業製品の原料を作るという感情が整理できない事もある。
 
 しかしながら今後BRICsという人口の大きい国が先進国になり、我々と同じだけの資源を使い続けることに無理があることは解るし、世界的に食料と資源の不足が来る前に、国に先だって地域的な取り組みを考えていかないと行けないのではないだろうか、地域から国策を変えるような提案をしても良いのでは無いだろうか、
そんな事を考えながら読書を終えた。
 
 そんな事と平行して、実際の米作りの現場を理解することも重要だな都考え、来年は自分の田圃での米作りに参加してみようと考えても居た。