市議会議員という事業について
2007/9/20記
 9月定例議会のうち個人質問と常任委員会、決算審査特別委員会が終了した。一言で表せば議事録や資料の読み込み不足であるが、私を含めた7人の新人議員は先輩議員と同額の歳費を受けながら、それに見合った仕事をしてきたと胸を張ることが出来ない数日であったように思う。
 
 過去には何期にも渡って当選しながら質問をしない議員も居たし質問の内容が資料に書いてあるような内容の議員も居たとは聞いている。今期の7名は傍聴にも足を運び、比較的積極的に個人質問をしているし、常任委員会でも核心をつく質問をしていると思うので執行部から「今年の新人は良い」という言葉も漏れ聞こえて来るが、本当にそんな言葉で満足して良いのだろうか。
 
 昨年度の決算では議会費として351,224,000円を支出している。全体予算の約1%である。この中には議会事務局の職員人件費76,488,942円も含まれているが、それにしても安い額ではない。当時の定員30人で割ると約1200万円である。一人当たりにそれだけを投資している事業だと言うことを考える必要がある。
 
 自分が建設工事の監督仕事を請け負う場合は、彼に高い費用を払ったが、結果として工事全体を見ると安く上がったな、と言うような評価を得ようと心得ているし、それを得てきたつもりである。特に設計段階でのコストダウンが最も効果を発揮するので、「コストカッター」として働いてきた経験を積んできた。
 
 市民の多くは議員を市政に送るときべく投票するときに、最小の予算で最大の市民福祉を出来るようにという期待を込めているものと思う。コストの切り下げと適切な事業執行の両方を監視して貰いたくて市民は私達を選んだのだと思っている。
 
 新人議員の中には、既に決定してしまった事項とか国策事業とかで市議の意見を挟む場が少ないと感じ、意欲を低下させつつあるものも居るが、時代を変えていくという自負と市民から託された責任感を持って前に進むべきだという、当たり前のことを互いに叱咤激励しながら、知識から意識に埋め込んで行かなくてはならない。
 
 実はこのような考えを論理的に整理できたのは同期議員と酒を酌み交わしている場であった。酒席も結構役に立つものである。そんな事も含み今月も同期会を開き、全体のテンションを高めて行くつもりである。