道路特定財源について
2007/12/20記
 昨日閉会した12月市議会で共産党の佐藤多美男議員を除いた建設常任委員会により「道路整備に必要な道路特定財源諸税の暫定税率等に関する意見書」を発議し、可決された。
 その結果、市議会議長名義で衆参の議長、総理、官房長官、財務・総務・国土交通の各大臣に意見書が提出されることとなった。
 
 佐藤議員が反対に回ったのは、本意見書が特定財源の一般財源化に反対する意見書である、という事である。たしかに世の中の流れは特定財源の一般財源化推進の空気であるから一理あろう。ここでは本意見書の提案者として、道路特定財源に対する持論を展開したい。
 
 近年、既に道路は充分に有るという議論が多く聞かれるが、都心部では主要交差点の立体化や高速道路の環状道路を持って渋滞の軽減が必要であるし、地方部では道路整備が充分とは思えない。木更津でも現在建設中の中野畑沢線や真舟大久保線の整備は必要であるし、現在市境で終わっている平成通りを国道409号線まで延長するべきだと考える。
 また、圏央道や竹岡館山道のような一般有料道路事業は、将来の無料化を前提に用地費等に税金が投入されている結果、通行料金が比較的安価に抑えられている事もある。
 道路網の整備は単に交通の利便性だけでなく、緊急車両の早期展開による防災や、医療での蘇生率向上につながり、人々の安全な生活を確保するものであるし、スムーズな運行は燃料効率の向上と排気ガスの低下をもたらし、地球環境にも寄与する物である。
 
 また、ガソリン価格が高いままで有れば生活に直撃する部分も大きいが、燃費効率の良い車への買い換えや、無駄な外出を減らす等、環境税の負荷と同様な効果も生じていると思われる。
 個人的な意見を言えば、現在欧州諸国や韓国に比べて安価な価格である事を考えると、現況価格の上に更に環境税を負荷しても良いと思うぐらいである。
 そう言いながら燃費の悪い車に乗っていたりするのだが・・・。
 
 たしかに財政の透明化の上からは一般財源にすることが良いであろうが、その場合充分な道路の維持管理のために財源を確保するという発想が残るであろうか。具体的な事例はアメリカでの相次ぐ公共資本の崩壊で示されていると危惧するのは考えすぎであろうか。
 官業が民業を圧迫するような道の駅事業の補助金や、良く解らない検討事業に特定財源が使われることは特定財源の趣旨からしてどうかと思われる。あくまで、直接的に利便を還元する道路網の整備にこそ使うべきと言う考えの中での今回の発議である、と説明しておく。