国際都市としての木更津
2008/02/11記
 本日は建国記念日である。神武天皇による建国の日と言った「紀元節」の根拠は曖昧だが、国の誕生日という日が有って国家の在り方などを考える事も悪くない。ちなみに私の誕生日ももうすぐである。
 それはさておき、国家の枠を越えて実施される国際会議の地域別・年度別の開催数は、下表に示す通りであり、最近10年間の合計で木更津市は全国で第20位という高位に有ることが木更津市の調べで解った。
順位 都市名 2006 2005 2004 2003 2002 2001 2000 1999 1998 1997 合計
1 東京(23区) 744 742 733 715 793 759 705 603 436 344 6,574
2 大阪市 237 249 254 148 192 230 224 222 224 197 2,177
3 京都市 277 224 224 222 209 192 190 181 198 195 2,112
4 名古屋市 194 236 193 193 167 194 200 195 194 196 1,962
5 神戸市 183 177 172 168 205 207 195 178 213 170 1,868
6 福岡市 274 180 178 160 150 147 163 199 191 188 1,830
7 横浜市 162 159 156 148 130 105 96 107 121 100 1,284
8 千里地区 146 127 130 62 119 113 81 99 115 90 1,082
9 札幌市 127 99 92 87 71 96 107 112 95 84 970
10 つくば地区 94 88 78 90 80 88 88 53 38 28 725
11 仙台市 64 54 54 45 53 56 63 43 38 56 526
12 北九州市 36 24 37 34 43 69 72 71 68 65 519
13 広島市 30 38 38 30 32 59 60 62 74 74 497
14 千葉市 56 66 76 40 20 26 39 40 63 51 477
15 淡路市 35 42 51 49 39 36 37 0 0 0 289
16 奈良市 32 35 33 27 22 32 19 15 16 16 247
17 沖縄 20 11 13 20 12 12 25 18 30 11 172
18 金沢市 17 15 16 15 19 14 11 13 18 16 154
19 堺市 18 16 26 4 12 8 8 6 20 33 151
20 木更津市 8 10 18 14 22 14 19 16 11 9 141
21 新潟 17 23 19 13 7 9 8 9 6 9 120
22 静岡市 11 15 14 11 7 8 8 6 11 11 102
23 熊本市 23 8 6 9 7 7 5 5 11 18 99
24 長崎市 14 12 7 7 9 11 14 7 8 8 97
25 浜松市 10 6 10 1 6 5 7 5 6 13 69
26 葉山町 14 17 12 6 3 3 1 3 1 3 63
27 佐倉市 8 5 2 3 1 1 1 1 1 1 24
 千里地区は茨木市、吹田市、豊中市にまたがっており、沖縄は南部の那覇からサミットを開催した北部の名護市までを含むとか、集計の精度に多少の難が有るが、それでも新潟、静岡、浜松などの政令指定都市を押さえて堂々の順位は誇らしいものである。これはひとえに「かずさアカデミアパーク」によるところが大きい。同様に15位となった淡路市も「淡路夢舞台国際会議場」の開設で急激に実績を伸ばしているものである。
 
 最近は開催数がじり貧となり、単年度順位では26位に後退しているが、それでも10件程度の会議が有れば、月に一度ぐらい木更津の街中に外人が溢れることが有っても良さそうであるが、そのような場面にはお目に掛かった事がない。アカデミアのホテルオークラに泊まって出てこないのか、それとも東京との距離的な近さで木更津には日帰りとなってしまっているためか解らないが、一つハッキリしているのは木更津の街中に日本語の不自由な外人が出てきた場合に安心快適とは思いにくいことだ。
 
 先日視察の帰りに訪れた知覧では漢字と英語とハングルの併記された標識が設置されていた。今は多くの都市でローマ字併記の案内表示が設置されているが木更津では滅多に見ることが出来ない。それどころか有名な狸囃子の證誠寺も何処にあるか分かり難いという批判も受けるし、私の近所の江川総合運動公園も入口が何処だか解らないと言われている標識後進地である。
 観光協会には英語のガイドマップだけでなく韓国語中国語も用意されているから、それで見て回ることは可能である。しかし、公共交通機関である路線バスの中で英語の案内が無く、バス停も漢字だけで書いてある状況では安心して街まで出ていくことが出来ないと思われる。また、欧米の都市に比べ歩行者には優しくない街並みである。せめてホテルオークラから近い、板東30番札所の高蔵寺までは歩道や参道の整備と多国籍表示の看板ぐらい有っても良いものと思う所である。
 私自身が英語で道を尋ねられた場合に、的確に回答できる自信はない。まして中国語やフランス語で聞かれた場合は聞き取ることすら出来ないであろう。多くの木更津市民がそうだろうと思うところである。海外の人が興味を引きそうな芸者文化を維持しているのに、勿体ない話である。
 
 多くの人が木更津に会議で来てくれるのであれば、その中の何人かは『友人や家族を連れて再度木更津に行きたいな』という想いで帰国してもらいたい。その為には何を成すべきか、国際都市の市議会議員として考えなければならない。それより語学力を磨くことの方が重要かも知れないが・・・・