巌根駅へ快速を止めるべきか
2008/03/10記
 同じ会派である高橋浩議員は、青年会議所でも長い付き合いであるが、それ以外にも岩根の東西でそれぞれまちづくりに励む、同郷の議員でもある。最近の彼がよく口にすることは、巌根駅に快速を停車させる運動をしようと云うことである。
 確かに私自身も巌根駅から列車利用をしているとき、快速列車通過の時間でダイヤが空き不便を感じることがある。まして通勤通学の足として毎日使っている住民には快速を停めて貰いたいという気持ちがあることは充分解る。
 
 しかし、最近の浜野駅周辺整備によって浜野での昇降客が増えて、その結果として快速列車が停車する事になるようだ。そうなると蘇我以南で停車しない駅は唯一巌根が残るだけであり、千葉から考えても本千葉と2駅だけである。まだ要望段階の五井〜姉ヶ崎間の『島野駅』や構想にも至っていない木更津〜君津間の『大久保(波岡)駅』等が快速に飛ばされるために出来れば若干、快速である意味が残るかも知れない。
 いずれにしろ、こうなると快速列車を巌根駅に停車させるのではなく、全ての列車を内房線では各駅運行せよという運動をすることと同じである。既にアクアラインバスとの戦いに敗れ、東京までの速達を目指さないJR東日本であれば、その様な姿勢になることも仕方ないのかも知れない。
 
 1987年頃に暮らしたことのある神戸では、大阪との間に阪急、JR西日本、阪神と3社が運行しており、私鉄列車は特急料金を徴収しない特急列車を運行して大変重宝した者だ。それに対抗するJR西日本は京都・新大阪・大阪・三ノ宮という本当に主要な駅にしか停車しかない新快速を運行して客の取り返しを戦っていた。間の高槻や茨木、尼崎なども昇降客がだいぶ多いはずであるが戦うためには極端な事をしていたのだろう。
 当時は、ほぼ新幹線の各駅と同じ停車駅で最新の快適な車両を導入しながら特急料金のような追加が必要ないというのには驚いたものである。最近のダイヤを見ると高槻、尼崎、芦屋には停車しているようだが戦いは厳しいのだろう。
 一方、関東では地域ごとに棲み分けが進み、仮に競合する路線があっても私鉄側が速度競争に入らなかったのでサービス合戦になっていないようだ。これが東日本の・・関東の体質だろう。
 
 本来ならJR東日本も@料金を下げたり、A便数を増やしたり、B最終の時間を下げたり、C快適な車両を投入するなどして、アクアラインバスに負けないように戦い、バス会社も色々努力することで、それぞれの競争が結果として住民への利便を高めて行くべきなのに、政治が出動しなければ動かない(政治が出動しても動かない?)体質は困ったものである。
 
 巌根により多くの列車を停めて利便性を上げたいが、心の中では君津・木更津・五井・蘇我・千葉・船橋・市川・東京のような新快速の運行を別途検討して貰いたいものだと思う。そう言えば、最近はJRでの長い旅に出ていないな、とふと思った。調べると昨年の秋に行った七面山ぐらいしかない。快速停車運動の前にJRを満喫してこようかなと考えが脇道に外れるのであった。