議員の共同政策作業について
2008/06/18記
 昨日、6月定例議会の付託事項について別の委員会に所属する議員に対し、この点を聞いて貰いたいという点を相談してきた。その理由は、他の委員会に所属する私には委員会を傍聴する権利はあっても発言する権利が無いためである。
 過去に総務委員会に出席した時に高橋委員長の指名で意見を述べさせて頂く機会を得たが、古参議員からは議会の慣例に合致しないと不評であった。議会の活性化のためには良い手段だと私は思うのだが、意見は色々あるようだ。
 
 ともあれ木更津市役所には約千名の職員が居り、部課長職以上でも既に議員の総数を上回っている。それが執行機関と議決機関の差であることは理解するが、現状では上程される議案の大多数が専門知識と情報の不足により議決機関により照査出来ないで居る状況は否めない。人数でも40倍近い職員が、長い時間を掛けて議論してきた事案を、事前に資料を渡されているとしても半日程度の委員会時間で細部まで深く議論する事は不可能である。
 細部まで深く議論しなくとも、例えば品質検査がサンプリング検査としているように、部分に問題が有れば全体に問題があるという考え方も出来る。優秀な検査官はサンプリングが上手い。
 
 千数百人を越える人々から選ばれてきている議員の方々は必ず秀でた部分が多くあるので、互いの得意な部分で補い合うことで大きな力を得ることが出来ると、最近は思っている。別の委員会に所属している議員が他の委員会に付託された案件に対し、こんな視点を持ちなさいとアドバイスしあう事は重要なのである。
 
 我々議員は4年に一度選挙の洗礼を受け、全市が選挙区の中で全議員が決まるという大選挙区制で戦うなかで、他の議員、特に別会派の議員に手柄を立てさせる結果になることに抵抗感がある人も居るかもしれない。
 また、アドバイスをしようにも相手の知識範囲が解らず、迂闊なことを言うと失礼であったり、逆にかえって軽く見られる事を嫌がったりして、情報交換が濃密に進む事は少ない。
 
 その結果、個人質問でも多くの議員が知っている事を訪ねてみたり、問題の本質からずれている事や時勢に合わないことを聞いてしまったりする。今回の自分の質問も含め、新人議員は特にそうだと思われる。
 明日の夜にも3会派に渡る同期議員7人で意見交換を行う予定なので、多くの指摘を貰って反省することも多いだろうと思うと、有意義な時間であろう。しかし事が終わって反省するのではなく、企画段階で審議を尽くすべきでは無いのだろうかとも思う。
 
 もっとより深い政策検討集団にならないと40倍の人数が居る執行機関と充分に対峙できないと、最近は深く思っている。
 官僚機構に対し圧倒的に少ない人員比である国会議員も同じ事を考えているのだろうか。