木更津港祭に思う
2008/08/29記
 9月定例議会の開始に先立ち、昨日(8月28日)に馴染みの床屋に行って、議会質問のケーブルテレビ放送で見苦しくないように整えてきた。議員になってから定例議会前毎という3ヶ月毎の散髪スケジュールになっているが、諸般・・というか支持者の事情で店舗を固定できない悩みも抱えている。
 
 そんな話はさておき、今回の店は店員の希望で昨年に続き『やっさいもっさい』に参加を申し込んだらしい。会社の人でない友人や知人の参加は駄目ですよ、とか15名以下での参加は受け付けていません、とかの条件を審査でクリアできなくて昨年同様に今年も参加が出来なかったようだ。『弱小企業は参加するなという事でしょうかね』という言葉に明快な回答できなかった自分が歯がゆくて今回の記事を書こうと思ったわけである。
 
 やっさいもっさいを始めた団体であり、音楽の著作権を所有している社団法人木更津青年会議所(1995年から社団法人かずさ青年会議所に名称を変更)に足かけ15年に渡り在籍してきた経験の中で、交通規制標識の設置や祭の最中の警備などを行い続けてきた。喧嘩の仲裁や櫓に登る酔客の引き留めなどで肋骨にヒビの入った仲間も居た。そのように、大変な経験は残っている。
 そのような負の経験から考えると、トラブルは少ないに越したことは無いと思う主催者の気持ちや、そのように指導する警察の姿勢を理解しないわけではないが、本当に祭に参加したい市民を排除している姿勢や、踊りの休憩時間にアルコール(主にビールと缶チューハイ)の摂取禁止、さらには飛び入り禁止とういう処置にはどうしても違和感が残るのである。
 
 個人的に青森市は好きな街であるが、それはねぶたに観光客でも参加できた記憶がプラスに働いている事は間違えない。高円寺の阿波踊りとか上田市の上田わっしょいとか、多くの祭に参加してきたが、規制はいざ知らず、排除という言葉は無形重要文化財とかでない限り祭に相応しく無いと思うのだ。
 もっとも経験で話しているので、最近の全国的な状況はどうなっているか知らない。木更津だけが例外というわけでは無いのかも知れない。
 
 では木更津で審査を緩めたり飛び入りを認めた場合、何が生じるか、というより何が生じてきたかという事を書けば、反目するグループとの間での小競り合いとか、女子中心のグループに対するナンパ行為で隊列を乱すとか、踊る道路上に空き缶を投げ捨てて他の踊り手や清掃員の迷惑になるとか、決して誉められたことではないことは百も承知している。
 
 それを前提にして『排除』が解決の回答でよいのか、という事は納得できないでいる。そもそも踊りのように管理が大変な祭なんて辞めてしまい、花火に傾注するべきだという意見すら聴くこともある、参加意識を持てない祭とは何だろうか、さらに参加させない祭とは何だろうか。そもそも港祭・夏祭とは市民にとって何だろうか、そんなことを私の心の中で整理することもなく、8月が終わってしまう無力さに、色々思っているのであった。