人口構成に思う
2008/09/25記
 木更津市議会事務局は『市政の概要』という冊子を毎年作成しており、議員として市政の状況を調べる上で非常に役に立っている。平成20年度版が9月議会で配布され、全205頁に渡る資料を見ている中で、ふと人口の推移が気になった。5歳毎に分類した階層別人口構成の推移を調べたいと休会中を利用して過去の資料を調べに行ったが、階層別人口構成は平成13年度から記載されているので10年前との比較は出来なかったが平成15年版からの5年間を比べることが出来た。  
年齢区分 平成15年4月1日 平成20年4月1日 5年間の
推移
増減率
0〜4 5,417 5,510
〜9 5,641 5,842 425 7.8%
〜14 5,902 5,834 193 3.4%
〜19 7,361 6,384 482 8.2%
〜24 7,176 6,588 -773 -10.5%
〜29 8,832 7,247 71 1.0%
〜34 9,366 9,266 434 4.9%
〜39 7,267 9,871 505 5.4%
〜44 7,118 7,464 197 2.7%
〜49 7,808 7,178 60 0.8%
〜54 10,562 7,820 12 0.2%
〜59 10,174 10,477 -85 -0.8%
〜64 9,127 9,987 -187 -1.8%
〜69 7,097 8,692 -435 -4.8%
〜74 5,657 6,595 -502 -7.1%
〜79 3,880 4,980 -677 -12.0%
〜84 2,399 3,155 -725 -18.7%
〜89 1,313 1,748 -651 -27.1%
〜94 536 700 -613 -46.7%
〜99 106 199 -337 -62.9%
100〜 13 19 -100 -94.3%
合計 122,752 125,556 -2,706  
 住宅奨励制度が効果を発揮しているためか、54歳以下の世代では一つの例外を除き、5年間の間に人口が増加している。社会増による木更津市の人口増である。
 唯一の例外は平成15年に15歳から19歳で有った世代が、平成20年の20歳から24歳に移る間に773名、率にして10.5%も減少していることである。地元の高校を卒業して進学や就職のために故郷を離れてしまった人が大勢居るという事を示している。他市から就職で木更津に引っ越してきた人を考えると、千名以上が居なくなっているのではと思われる。木更津に住みながら京浜地区には通えるようにアクアラインの公共交通を充実させなければと考える数値である。これをグラフにすると下図のようになる。
 団塊の世代と段階ジュニアの山が顕著になるグラフである。若年層は社会増による増加を見せているが、55歳を境目に自然減と思われる減少が顕著になる。大きな山がそこに到達していることに衝撃を覚える。
 
 21日に行われた富津市長選挙出陣式で隣に座った富津市の市議会議員が「富津市は年間に500人亡くなり300人が生まれるので黙っていたら200人ずつ減っていく」と話していた事を思い出す。木更津市でも自然減が卓越する日も間近に迫っている。
 そこで『市政の概要』を用いて火葬場の稼働状況も調べてみた。木更津市民でも君津の火葬場を使用している事例があるので、全ての死者を網羅するわけではないことを前提に考えてみても、下のグラフに示すように増加傾向が見えてきている。昨年は市内の方が千人を超えた。  
 袖ヶ浦市議会が22日に火葬場の建設を断念しないように異例の発議を可決したが、木更津市でも昭和42年竣工の火葬場は老朽化を迎えているし、今後の需要増大に対応可能か疑問がある。
 両市による事務組合方式も視野に入れた更新を検討する時に至っているようだと資料を読み解きながら考えていた。