12月補正予算を振り返る
2008/12/22記
 12月議会も終了した18日の午後から、議会広報委員会が開催された。この後も24日、翌1月9日と委員会が予定されている。
 委員会が頻繁に行われるのは、12月議会の内容を伝える2月1日号から、市の広報紙に合わせてA4化が進む事になり、単純に紙面を縮小するのではなく、メリハリを付けた紙面構成にして、一人でも多くの市民に読んで貰い、議会で決めたことを理解して貰おう、という事になったためである。伊達に11日に富津市議会への行政視察を行ったわけでは無い、という結果を残せるように頑張らねばならない。
 
 さて、その際に議会報告として何号議案が可決されたという無機質な情報でなく、例えば国民健康保険条例の一部改正により出産育児一時金が35万円から38万円に3万円増額され、葬祭費は7万円から5万円に2万円減額されると伝えた方が良いし、可決された補正予算の内容はどんなものだったのか、という様な事を伝える方が意味があるという話になった。その方が市民に伝えるべき事で有るが、では私なりに補正予算を振り返ってみよう。
 
 今回補正されたのは一般会計以外に国民健康保険・後期高齢者医療・介護健康保険・公設卸売市場・公共下水道事業の5特別会計であった。
 まず一般会計の歳入であるが無機質に書くと下表のようになる。
補正前予算 補正予算
37.地方特例交付金 198,275 11,133 209,408
40.地方交付税 1,991,808 10,875 2,002,683
60.国庫支出金 3,208,115 23,040 3,231,155
65.県支出金 1,657,194 35,699 1,692,893
70.財産収入 144,618 61 144,679
75.寄付金 101,065 3,257 104,322
80.繰入金 1,190,378 50,402 1,240,780
90.諸収入 378,135 18,985 397,120
歳入合計 33,523,257 153,452 33,676,709
 単位は千円である。この様に書くと余り面白くない。今回の補正で必要になった1億5345万円のうち5040万円を財政調整基金という、貯蓄から取り崩していると書くと解りやすいかも知れない。
 さらに寄付金のうち29万円がふるさと納税によるもの、諸収入のうち85万円が広告掲載料と書くと金額はいずれも軽微ではあるが興味を引くかも知れない。
 
 それより支出が具体的な項目である。1億5345万円のうち、主な事業を書くと次のようになる。
主な項目 補正額 備考
国庫負担金等還付金 34,350
電子計算機システム整備費 30,345
千葉県議会議員補欠選挙 14,500 全額県負担
乳幼児医療費扶助事業費 12,677
児童手当支給事業費 47,285 約7割県負担
後期高齢者健康診査事業 16,360 全額広域連合負担
中小企業資金融資対策事業 1,405 全額単独事業
教科書改訂経費 -32,000 H22に先送り
幼稚園就園奨励費補助金 13,500
燃料費等高騰による補正 9,050 火葬場含む
国民健康保険特別会計繰出 2,235
介護保険特別会計繰出 -1,986
後期高齢者医療特別会計繰出 2,641
公共下水道事業特別会計繰出 -9,153
 特別会計への繰出は主に職員の移動による人件費の削減である。公共下水道の削減幅が比較的大きいのは1名の欠員のためである。従って特別会計の補正予算では介護保険特別会計で要支援から要介護への組み替え等も行われてはいるが、基本的に大きな変更はない。
 
 人事異動に伴う予算の組み替えは、支給に支障がない限り3月議会で一斉に行う方が年度途中の煩雑さを回避でき、主要事業が解りやすくて良いように思うのだが慣例で仕方ないのだろう。
 改めて振り返ってみると、子供の増加に伴う児童関係費用の増加が目に付く。単純に子供が増えているだけなら嬉しいのであるが、子育て世代での貧困や低所得に伴う補助事業が増えているのなら、景気後退を反映して民生費が増えていることになる。
 法人市民税を中心に歳入が大幅減額となると思われる3月補正が厳しそうだと、今回の補正を通じて思うのである。