2009年を展望する
2009/01/08記
 年当初の「思うこと」として今年の展望を記すことから始めようと思う。ただ世界情勢や日本の今後については新聞や評論家が私より遙かに深い分析を行っているので、主として木更津に関する事を記載する。
 
 各所で仕事始めや賀詞交歓会が行われ、2009年が動き始めている。それらの場所で行われる挨拶では経済の不透明さと政治の変動の話が多くなることはやむを得ない。
 木更津においても法人利益の減収による法人市民税の減少、失業やボーナスカット、残業時間の短縮などに伴う個人所得の低下による個人市民税の減少などで歳入が減少となるであろう。国としては交付税の大幅拡大で地方自治体を救済する考えだが、自動車関係の企業城下町の多くが不交付団体から交付団体に転じることで拡大した分も瞬く間に消えていくことだろう。そのような事から現在の予算編成作業の中で、必要な事業と歳入の乖離が20億円近くあるという話も聞こえてくる。
 
 そのように厳しい話の中で、木更津の将来を明るくする話題が増える年でもあると思う。
 まず、年内に新日本製鐵君津製鉄所の管理センターが木更津市築地に移動してくる。跡地になる君津市でも新工場の追加の話もあり、本市の税収が伸びるだけでなく関連産業も景気が良くなるだろう。
 次に3月末頃に金田東地区に進出してくる企業の発表が行われる。着工はもう少し先になるだろうが、全国的に注目を浴びる事になれば金田地区の引き合いも増え、地価も上昇に転じることで金田西地区の区画整理事業の採算性が改善されるであろう。
 3番目にアカデミアパークへ進出を表明している企業の建設工事が開始される事である。平行して職員の移転も始まるので請西南やほたる野、羽鳥野等での住宅着工が促進され、居住人口も安定して増加を続けることになるだろう。
 4番目に君津中央病院にドクターヘリを導入した結果として医療の高度化が進むことになると思われる。これは難病などに対応できる可能性が増えるメリットがある一方で、企業団の経営努力が足りない場合は補助金が増額になるという自治体財政上の危惧もある事である。
 5番目に学校給食センターの運用開始で完全給食化が行われることである。これに伴い給食費を一般会計に組み入れるので教育費が増加することになるが、徴収や運用の点で試行錯誤が行われるものと推察される。
 6番目に江川総合運動公園の拡張事業が防衛省と財務省の間で予算折衝に入るものと思われる。浜田大臣である間なら思われるなどと曖昧な表現でなく断言するのであるが、国政選挙という不確定要素が頭痛の種である。
 最後に築地地区でイオン建設に向けた鎚音が響き始めると期待されることである。イオングループ全体で単年度赤字となり、大型店の出店を年間3箇所程度に絞ると新聞記事に出ていたので心配になるところであるが、社長と市長の約束を信じよう。
 
 その他にも真舟から羽鳥野への道路が開通することや、羽田再拡張と圏央道木更津東〜茂原長南の工事が最盛期を迎えること、木更津港湾整備計画が見直されることなど、今日より明日は良くなっていくと信じるに値する色々な出来事が起きる。
 その間に財政不足から職員給与等の見直しや公共施設の管理レベル低下など、痛みを伴う時期も来るが、先を見据えて乗り越えていこうという、明るい希望を持ち続けたい。