年度末の景気対策事業を考える | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2009/03/22記 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
明日で3月定例議会が終わるので『平成20年度の変化』シリーズの合間に今回議決された政府の第2次景気対策補正予算に関連した我が市の景気対策を振り返ってみる。 これの目玉は政策の是非について議論が熱く交わされた定額給付金であるが、それ以外にも子育て支援交付金事業と地域活性化・生活対策臨時交付金事業という3本の柱から成っている。 本市の議会に3月5日に上程され、翌日に議決された補正予算における国から受け取る金額(国庫支出金)はそれぞれ下表に示すとおりである(金額の単位は千円)。 |
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他に2本の柱があるとは言え、やはり定額給付金支給事業が金額の約9割を占めていることを見ても、この議論が多くなる事も良く解る。ちなみに事務費については次のような記事が面白い。
青ヶ島の人口は平成20年4月1日現在で181人だったから事務費を人口で割り戻すと約3万5千円になり給付費より多くなることには呆れるより笑ってしまう。 定額給付金は別の機会に論じるとして、補正予算の7.1%しか占めていない地域活性化給付金について考えよう。他の2本は直接市民に支給されるものである(だから事務費が必要になる)が、これは自治体に対する給付金で、自治体はこれに自主財源(一般財源)を加えて工事等を行うことで地域経済のテコ入れを図るものである。本市の場合は以下のように使用されることになった。 |
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No2,10,11で一般財源がマイナスになっているのは、当初全て一般財源で行うことを決めていた事業に対し、この制度を利用して国の資金を受け、自治体の財政を改善しようとするものである。 自治体にとっては良いのであるが地域経済の活性化には成らないので本会議で実際に効果のあるものに使うべきだと意見を述べてしまったが、全体としては自主財源を2千万円以上追加投入して必要だが今まで出来なかった事業を行っているのである。 さて本日の午前10時からテレビ朝日で放送されたサンデープロジェクトで与謝野大臣が景気対策には大幅な追加投資(出席していた石原伸晃衆議院議員によると20兆円規模)が必要であるが、それを使う場所が無い、というような発言をしていたことが気になった。発言の一部しか聞く暇が無かったので真意は別の所に有るのかも知れないが、少なくとも本市においてはまだまだやるべき事業は数多く有る。 学校の耐震事業では設計が終わっている2校(祇園小・高柳小)の工事を発注できないで居るし、地元から要望の多い街路灯についても例年50万円が来年80万円に格上げに成るだけである。 公園のフェンスや遊具についての議論は毎回の予算・決算の委員会で出る話であるし、土側溝をコンクリート製品に変える事や劣化した舗装の打ち換え、旧基準で耐力の無い橋梁の架け替え、漏水の多い塩ビ管や石綿管の水道管の更新など、予算を注ぎ込むべき事業は数限りなくある。 防災拠点となるはずの市役所本庁舎に至っては耐震診断をして弱点が解ると補強工事の義務が生じるから、調査そのものを行わない、等という厳しい予算状況に有る。 国が行う経済対策は国の借金。市が借金を増やさないように努力している中で国の借金、つまり国民の負債を希望するというのも責任の所在が見えにくく成るだけだと解っているが、テレビを見ながら地方の窮状が解っているのだろうかと耳を疑ったのでここまでの記載を行った次第である |