衆議院選挙に思う
2009/08/17記
 麻生総理が解散予告をしてからおよそ一ヶ月が経ち、いよいよ明日は衆議院議員選挙の告示の日を迎える。16年前に細川連立内閣が小選挙区を導入してから色々な紆余曲折があり、全て連立政権の中で今日に至るまでの政治の歴史が刻まれて来る中、報道の事前調査では、いよいよ今回は衆議院でも自由民主党が比較第一党の座を失うのではないかと言われている。
 
 私の支援者の中には自民党支持者も民主党支持者も居るだろうし、自民党支持者の中にも今回は一度政権交代させてみようと考えている人も居るだろう。積もった埃を落とすためには揺さぶらなければ駄目だから、一度政権を民主に渡して、再度自民が取り返す過程の中で、多くの問題点を処理するべきだという意見には一理あるようにも思える。
 
 しかし、今回の衆議院議員選挙において、私の支持者の中に有るかも知れない異論を越えて、明確に浜田靖一防衛大臣の応援に働かせて貰うことにする。知人の中には「明確にすることは損では無いか」と気にしてくれる人もいるが、江川総合運動公園再拡張を始めとする地域の整備に尽力していただいた恩も返せないようでは、そちらの方が信義を欠くと考えるからである。
 
 細川連立政権以降の国政を振り返ると、16年前に新生党、日本新党などの保守勢力が新進党にまとまる中で、社会党の連立離脱による非自民政権が崩壊し、代わって成立した自社さ連立政権で新党さきがけと社会党の一部勢力が民主党にまとまって連立から離脱したのが13年前であった。
 当時の野党第一党であった新進党は太陽党やフロムファイブが分離していった後に解党されて自由党、改革クラブ、新党平和、黎明クラブ、新党友愛、国民の声の6団体に別れ、それらが公明党と自民党と民主党に吸収されていったのが11年前の事である。
 自由党は自自公連立政権などを経て、保守党などの自民党に吸収されるグループを分離してから民主党に吸収されたのが6年前である。今後、大学入試にあたり、この様な事を覚えなければならないとしたら学生が可哀想になるほど複雑だ。
 
 その後、2004年と2007年の参議院選挙に民主党が勝利しする一方、2005年の郵政解散で自民党が大勝する中で衆参の捻れが生じている状況である事は現在に通じているので良く覚えているところであろう。政党としては与野党が対立しているが、個人レベルで過去の政党の動きを見ると、さながらトランプをシャッフルしているかのようで、誰が何処に属していて、与党をしていたのが何時の時期なのか、そのような個人別情報を把握することがとても難しいと思えてしまう。野党の側は、本当の意味で野党なのだろうかと。
 
 大まかに言えば自民党は殆どが政権与党であり、あれだけの新党が生まれて消えていく中で生き残った民主党は2大政党制の一方と言うことが存在理由のため誕生以来は常に野党である。民主党は他の団体を吸収してきた寄り合い所帯感は否めないが、近年は他の党を経験していない民主党プロパー代議士も増えているので少しは統一感が増えているようだ。
 
 自民党は他国の政党にも珍しい税制調査会などの内部機関を持ち、有る意味では政治主導の責任ある運営をしてきたのだが、官僚に任せてきた多くの部分が天下り等の問題を生じて、国民の批判を受けている現状だ。社保庁による自爆攻撃もあり、与党であることが不利に働く状況である。
 郵政選挙で小泉劇場に踊った国民のどれだけ多くが今回の選挙にあたって自分で考えて投票するのだろうか。劇的な変化を生む小選挙区制の怖さを考えながら、これからの約2週間を乗り切ろうと思っている。