台風が近づく中で思う
2009/08/31記
 地球温暖化や異常気象と言われながら、台風の上陸がないまま8月の最終日を迎える事になった。11号が大雨洪水警報を発令させながら北上してきたが、中心は九十九里浜沖を通過することになりそうで、これも上陸がないまま通り過ぎる見込みである。
 
 過去20年間の月別上陸数を気象庁のHPから調べてみると下表の通りで、昨年を含めて5回も8月までの上陸がない年がある事を知った。2000年や昨年の様に上陸がない年も有れば、2004年のように大当たりの年も有る。増える傾向でも減る傾向でもなく、案外気象は大きく変わっていないのかも知れない。
1-4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 年間
2008 0
2007 1 1 1 3
2006 1 1 2
2005 1 1 1 3
2004 2 1 3 2 2 10
2003 1 1 2
2002 2 1 3
2001 1 1 2
2000 0
1999 2 2
1998 3 1 4
1997 2 1 1 4
1996 1 1 2
1995 1 1
1994 1 1 1 3
1993 3 1 2 6
1992 3 3
1991 1 2 3
1990 2 2 1 1 6
1989 1 1 2 1 5
合計 0 1 5 12 19 21 5 1 0 64
平均 0.00 0.05 0.25 0.60 0.95 1.05 0.25 0.05 0.00 3.20
 
 さて、気象現象の台風は上陸がないまま通過して行くが、昨日政界を襲った超大型の台風は、自民党や公明党から多くの議員を吹き飛ばし、政権交代を迎えることになった。
 
 1993年の細川連立政権が出来たときの第40回総選挙でも自民党は政権を失ったが、その際も第1党の立場を維持していたし、総理大臣になった細川護煕が代表を務める日本新党は野党でも4番目の議席数を占める小政党であったため、国民が総理に選んだという状況ではなかった。
 それに対して、今回の民主党は480議席中64.2%となる308議席を占有する第1党であり、その党首である鳩山由起夫が総理になるという状況は、直接総理を選んだことと同じ様な結果である。だから、民意を反映しているという強気の運営が当面は可能になるだろう。
 
 第2党になった自民党は議席数で24.8%を占有するまでに減少してしまったので、国民の声を味方に出来るような取組を進めて、各種世論調査の結果で優位に立つという戦略を取れるように成らねば力がある野党には成れないし、浜田防衛大臣を始め、激戦を生き残った自民党の代議士の皆様には、そのような新生自民党を築き上げて、国政に健全な緊張感を作ることを期待している。
 
 細川連立政権で新生党の小沢代表が仕掛けたような密室で物事が決まるような事態に成ると、再度民意が離れていくことは学習しているだろうから、与党となった民主党も、自民党に負けじとメディアやインターネットを通じて情報公開することを始めるだろう。
 
 その様に、国政レベルから送ってこられる情報量が暫く増え続ける中で、地方自治体の政治が何処まで透明度を高め発信できるかが、これからはより重要になるのだろうと思う。例えば台風情報のように、地域での政治問題は、今後どちらの方向に向かう確率が高いのかを予測して広報することも求められているのだろう。
 
 でも、書き難い事も多いから、個人的には迷うだろうな。
 台風11号が接近してくる中で、そんな事を考えていた。