2012年を遠望する
2010/03/28記
 今朝の朝日新聞の天声人語の欄に東京スカイツリーの事が書かれていた。1958年完成の東京タワーは復興の象徴であったが、新たなタワーは「この程度の物は出来ますよ」と坦々と造られているだけなので、再来年開業の時には閉塞感の漂う日本にとって希望の象徴になって貰いたい、という様な内容の記事であった。
 
 再来年というと西暦では2012年になる。その年は木更津市にとっても市制施行70周年の記念すべき年になる。それに向けて市史の編纂も始まっている。
 
 単なる周年の年というだけではなく、それに併せるかのように多くの出来事が木更津市に起きる年になりそうだ。
 まず、長年の課題であった金田事業が三井アウトレットパーク木更津金田(仮称)の開業という形で華々しく公開され、カインズ・ベイシア・東京インテリア家具等の大型店舗の建設も響きわたると予想される事である。
 次に、街中と金田をつなぐ幹線道路の中野畑沢線も日米安保の課題を乗り越えて完成し、それに伴って現在木更津駅東口から出発して太田山を回り込み袖ケ浦BTを経由している高速バスが西口発着に変更され、東京1時間圏内の都市になる事である。
 3点目は、圏央道の木更津東ICから東金JCTまでの間が開通するという事である。まだ松尾横芝IC以北が開通しないので成田空港に近づくわけではないが、房総半島を横断する高速道路の開通は内房と外房の連携をもたらすことになるだろう。
 他にも貝淵踏切の4車線化とか中野畑沢線の桜井工区の着手と云う交通体系改善に向けた動きや、アカデミア地区における東京機械製作所・協和合金等の運転開始、羽鳥野地区と港南台地区における日本賃貸保証鰍フ本社移転、築地地区におけるイオンの営業開始など、計画上の大きな出来事はその頃に集中している。
 
 一方、それに向けて企業立地奨励金の支払いと同時に地方交付税の削減といった財政問題、金田アクセスに巌根周辺整備を間に合わせるスピード感、大型商業施設の開業が既存市街地に与える影響の解決、老朽化した市のインフラの更新問題など、解決しなければならない出来事も数多く生じてくる。
 
 今日は木更津市長選挙の投票日である。今夜選ばれる市長は2012年にも本市の舵取りを行っているはずである。昨年末にはマヤ歴の記載が2012年で終わっている事から終末論に結びつけた映画が流行したが、地球の歴史だけでなく、木更津の発展も終わらせないための投票結果を望むところである。
 そして、希望的な考え方ではあるかも知れないが、選挙によって分かれたそれぞれの立場が、今夜ノーサイドになって、明日からよりよい木更津を創るための協動作業が始まることを期待している。
 木更津が好きで、木更津を良くしたいという気持ちが一緒なら、何とかしなければ。投票日にそんなことを考えていた。