防衛施設局に憤る
2010/08/19記
 昨日、市議会の基地対策特別委員会で江川運動公園についての説明が行われた。気配は感じていたが具体的な話になると腹が立つことが多く、防衛施設局、ひいては民主党に対する憤りが大きくなったので「思うこと」に記載する。
 
 江川運動公園の拡張にあたり、当初は防衛施設周辺の生活環境の整備等に関する法律(以下「法」と記す)第6条の緑地整備事業を活用し、防衛省の直接事業として現在の荒れ地を整地した上で、芝生・駐車場・トイレを設置し、野球場やサッカー場等の運動施設も基本的な整備を行うという話であった。市もそれに沿って平成21年3月に一般会計予算を使用し、防衛省が財務省に対して予算要求できるだけの基本設計をった。
 基本設計の概算額が23億円と巨額に成ったことから、電光掲示板とかの整備水準が高い部分については一部市の負担が発生するかも知れないという話は聞いていた。それでも進入路の整備と合わせ、本市の負担が大きくないまま、運動公園の拡張を行える物と多くの議員は思っていた。
 
 しかし、政権交代の影響で防衛施設庁は現在雑草除去に要している管理費(年間2千数百万円)の5〜10年分の予算は法第6条による直接事業として行うが、それを上回る部分は法第8条の民生安定補助事業として、補助率2/3で実施するという話になった。概算事業費2億円というと約10万m3にもなる購入土砂の整地工事で全てを使い果たしてしまい、芝生・駐車場・トイレの設置や、野球場やサッカー場等の運動施設の基本的整備が出来ないことは明らかである。さらに正確に記載すると、民生安定補助事業に採択される事が保証されたわけでもない。
 
 個人的には木更津市が2億円程度の負担を生じることもやむを得ないと思っていたが、気がつけば国の直接工事が、その程度の額だと提示されたと言うことである。
 もちろん、協議に当たった市の幹部職員も『木更津市は陸海空の3軍の基地に対し大きな不満も言わずに支えてきたことを理解し格別の配慮をお願いする』と伝えたようだ。
 現に、江川や久津間の住人は、昭和30年頃の米軍艦載機による離発着訓練の歳に、長年住み慣れた自宅を手放し移転した者も多く、現在でもV107(バートル)からCH47(チヌーク)に変更となった事やAH1(コブラ)やUH60(ニンジャ)等の増強に伴うヘリコプターの騒音に悩まされて来たし、夜間訓練には不満も抱えているが、その代わりと言う意味で理解している江川運動公園整備事業が有ることで胸のうちに収めてきた。
 防衛省の人達が理解できていないのなら、思いを『見える化』する事が必要になるだろう。具体的には『へり騒音反対』看板の設置や、大和市が作成したようなヘリコプターに悩まされている思いを宣伝するためのビデオ作成、さらには市役所内に『基地対策担当』職員を設置し国や報道機関に対して主張を始める事などである。
 
 基本的には国際協力や災害救助のために必要な組織と理解しているため、現在も窓の外を飛び交うヘリコプターを受け入れて過ごそうと思うが、あまりに理解のない行動を執った場合にはどうしてやろうか、と憤りながら考えていた。