公務員人気を考える | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2011/03/01記 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
本日から3月になった。後一月で市役所を含め、世の中では新入社員が新しい世界に挑戦していくことになる。今頃は最後の春休みを満喫しているか、不安の中で準備に勤しんでいるのか、何れにしろ、就職が決まった人は、この不景気の中で職を得られたことに感謝し、入社後は想像と違うと嘆かず、数年は歯を食いしばって頑張って貰いたいものである。 ふと振り返ると、私が大学を卒業してから25年が経過している事に気が付いた。1/4世紀前の今頃は卒論発表に向け桐生市の古い下宿のコタツの中でグラフを沢山書いていた頃だろうと、懐かしく思い出した。 私の卒業の頃はバブル景気開始直前でゼネコンの採用枠が少なく、建設工学科の同級生の多くは群馬県庁や首都高等の公共機関に就職していった。かく言う私も日本道路公団に進んだが、思うところがあり4年で木更津に帰ってきた。とても忙しいが満足出来る仕事だったので、残っていれば違う人生も充実していたことであろうと思う。 今年はその頃も遙かに上回る就職内定率の低さで、公務員人気も高くなっていると聞いた。そこで職員課に行き、今年の採用試験の情報を聞いたところ、下記のように多くの申し込みがあり、膨大な受験者が本市の試験を受けていたことを知った。 |
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※1・・・障害がある人の枠を含む ※2・・・それぞれの職種で別の枠なのだが便宜上合算した。 あまりの申し込みの多さに試験会場の確保に苦労するなど、職員課も大変だったようだ。それにしても一般行政職上級では、成績上位1割以内に入っても不合格になるなど、大変厳しい試験であったことが良く解る。 さて、話変わって、数日前に下記のようなメールが届いた。 『木更津市が地域手当を復活を3月議会に提案する。事実でしたか。これが現実になると、T市議の試算では年間1億6千万の支出になるといいます。市議の試算に含まれていない企業会計等関連の職員を加えれば更に支出は増えるでしょう。公務員に優秀な人材を集めるための必要経費とみるか、意見の分かれ道になるでしょう。近隣市の状況もあろうかと思いますが、私としては、これだけの余裕があるのであれば、就職氷河期でもあるので、職員採用に当てたらどうかと考えます。公務員を削減だけでなく計画的にきちんと採用していくことは、市の将来にとっても大事なことですから。執行部提案に対して、市議の皆様方は、どんな対応をされるのでしょうか。』(リンクは私が加工した) 職員が約千人居るので、地域手当を3%アップしなければ、単純計算で約30人の雇用を増やすことが可能であり、新卒の給与の安さを考えるとそれ以上の採用は出来る。しかし特定の世代が群を抜いて多いことは完全能力性に移行できない限り将来の人事に影響をきたすことになるであろうし、そもそも職員適正管理を目指している現状で大量採用を要求することは難しい。 もちろん、メールで指摘されているように『計画的にきちんと採用』する事は重要であるし、技術や言語などの経験や技能を持った人は必要に応じて中途採用をすることも考えねばならない。 メールで指摘のように『公務員に優秀な人材を集めるための必要経費』という点は、今回の合格者の中には本市の支給額の低さを知り、他に合格した自治体へ採用されて本市を袖にした事例もあると聞くと納得できる部分もあるが、それでも倍率を見る限り公務員人気は高いことに変わりないし、一部の動向で全体を決めては成らないと思う。 地域手当の件は、総務常任委員会が終了する7日夜に特集する予定なので、それまでお待ちいただき、今回の思うことを終える。 |