大震災の対策が進む
2011/03/23記
 定例議会も終了し、地域の方々と話していると木更津市役所はこの大震災に対して何かしてるのかと聞かれることが多くなってきた。被災地から届くテレビの映像には日本各地の自治体から集結した消防組織が活躍している場面が流され、そこに『木更津』の文字が見えないことが歯がゆく思っている市民も居るようだ。
 
 木更津市消防本部は千葉県の消防救援隊の一部として市街地がほぼ壊滅した陸前高田市で災害活動を行うため、松戸や船橋等の東葛を中心とした第一次・第二次派遣隊の交代要員として20日朝に木更津を出発している。この第三次派遣隊は本市の車両2台に分乗した7名からなる2隊を含め、県内各地から集まった32隊114名から成る大部隊である。朝10時に湾岸市川PAに集合して現地に着いたのが午後10時半、本部設営を終えたのは21日になった午前3時頃だったと消防本部で聞いてきた。
 21日は睡眠時間も少ない中で早朝から捜索を開始した。本来は23日までの活動を予定していたようだが、岩手県知事が消防による捜索活動終結を決意し、この日一日の活動で終了となり22日に一日掛けて木更津まで帰ってきたようだ。
 
 都市整備部も被災者受け入れ準備のため、市内の公営住宅や企業社宅の空きを調べると共に、宅建協会を通じて市内の空き部屋情報を収集しているようだが、計画停電による通信状況の混乱が業務を妨げているようだ。
 
 他にも多くの部署が被災地のバックアップとして何が出来るか検討を進めているようで、テレビで木更津の文字が見えなくとも頑張っている事を伝えることが議員である私の職務だと思い記載する。
 他にも議員である立場で最もやらねば成らなかった事は18日の議会で発議したとおりであるが、この否決を大きく言い回ると『やはり選挙目当て』と言われそうで本意ではないため今は控えている。ただ、それを含めて議員になる人物を選ぶことこそ選挙なんだと言う人が居ると人づてに聞くと、周辺には正確な報告をする必要があるかな、とも思っている。
 
 大震災の対策は被災地のバックアップだけでなく、木更津でも考えねばならない問題も今後発生するだろう。
 当面の問題としては、福島の原子力発電所に起因する放射性物質の風評被害に対する対策である。自治体程度では出来ることが知れているが、少なくとも地域の農作物や水産物の安全性を確認し、それを宣言し、消費する一連の活動が求められるだろう。
 また、東電の計画停電は来月中に一段落するようだが、冷房需要が多くなる夏場には再開が避けられないようだ。昨年のような猛暑の中で停電になると高齢者を中心に熱中症被害者が多発する事が予見されるので、その対策として公民館に停電避難所を設けると共に停電時間に対応できる自家発電か蓄電池を設けねば成らないのかも知れないし、公民館までの移動が困難な弱者をどの様に対応するかなど、今の内に考えねばならない問題も多い。
 
 国家の総力を挙げ、各地域が自主的に行動する市民の生活と生命を守る長い戦いが始まっていることを自覚し、3月11日以降の世界に対応しようと考えているところである。