会派を分離する
2011/05/05記
 今回の統一地方選が終わり会派「フォーラム未来」の議員も10名が改選を果たすことが出来た。通常で有れば選挙後も同じメンバーに新議員を加えて会派活動を続けるところであるが、今期は私を含む数名の議員により会派を分けて運営することを申し入れ、5月3日に会派の全体会議を開催してもらった。
 
 会派とは、議会において政治上の主義・理念・政策を共有する議員が集まった団体(Wikipediaより引用)であり、その意味に置いてはフォーラム未来議員団は若年層からベテランまで歯車が噛み合って4年間を有意義に過ごしてきた。
 具体的には議会質問の指導や行政運営の経緯の解説などを先輩議員から受けることで、私や他の新議員が市政に対する理解を深めてきたし、新議員を中心とした分科会によって平成20年〜22年の3年間の毎年11月に会派提言を執行部に対して実施してきたし、その内容を中心に平成22年と23年の正月には会派報も市内全世帯に織り込み配布してきた。
 また、行政視察だけでなく多くの場をともに過ごすことで、様々な恩恵や刺激を受けてきたことも得がたい財産であり、この4年間には大変感謝している所である。
 
 今回、会派を分離する理由は『政治上の主義・理念・政策』が大きく異なった為ではなく、手法や議会制度に対する考え方の差を、独自の手法によって実施したいと考えたからである。
 イメージとしては、大規模な戦場で局面打開のため、本隊から独立した指揮系統の遊撃隊を分離する、といった比喩で理解できるであろうか。この場合の戦闘相手は議会に対する行政で、2元代表制の緊張感を適切に維持することを戦場に置き換えている。
 より具体的には、執行部の案件でも、市民の立場(つまり議会)では可決することが困難なものが有った場合、今までは事前協議によって提出を見送らせたり、内容を変更させていたものを、もう少し公開の場で議論できるようにするべきだという考えの部隊が独立したという事になろう。
 
 その先行的事例が、3月議会で行われた修正案と発議案の提出である。これらの案件に対して会派「フォーラム未来」では会派拘束を行うこともなく、自由に議論をさせていただいたことには先輩議員の多くに感謝をしている。
 しかし、今後も同様の局面が起きた場合の対処として、たとえ少数意見であることが明らかな場合でも、市民の代表として議会に来ている以上は反対意見を述べるべきであるという立場を変えたくないと言うものが別働隊になるのである。敢えて言えば、議案を提出し議論の上で否決されることも是とする文化を木更津議会にも導入したいのである。
 その流れの延長線上に、一層の議会改革の推進があるのだが、それ以外の行政改革や都市政策などについては、当然今までの会派から大きな変更が無く話を進めていくつもりである。
 なお、新しい会派で目指していく事象については、構成メンバー全体での確認を行った後に、改めて記載したい。
 
 5月3日の会議では、双方とも発展的な分派を行い、会派「フォーラム未来」の名前はどちらも使用しないことを決めた。また、一部には感情的な意見も有ったが、分離したと言っても敢えて対立する必要もなく、友好会派として協力していこうという先輩議員の声も聞かれた。当方はもとよりそのつもりであるし、まだまだ指導を受けねばならない事も多いと想像される。
 
 これから5月17日に予定されている初議会までに、新会派の名称や代表者、何より構成員の確定など、様々な事を進めて行かねばならない。これまでの文章では肝心な事が解らないと思っている方も多いだろうが、微妙な次期ゆえ、今回はここまで。