学校配置と通学を考える
2011/07/04記
 議会最終日に学校適正配置に向けた教育委員会方針が示された。審議会で2年掛けて議論してきた答申に対し、第二中学校の移転を行わずに現位置に残して活用すること、真舟の小学校は既存の小学校用地でなく中学校用地に建設しようとしていることが大きな変更点である。
 第二中学校の移転(新築及び引越や解体)による巨額の財政負担を回避したということが変更理由の説明であったが、二中を残すことによる課題も沢山あったはずなので、それらについて頭の整理をしておかないと、教育委員会方針を理解することが出来ない事が解り、早い内に聞き取りを行おうと考えている。
 
 それに先立ち、現状の学区境界の適切さを検証しようと思い、各学校に最も近い地域の範囲を図示してみようと考えた。学区境界は地形や地域のつながり、また安全を考え交通量の多い道路を横切らないことなど、様々な配慮が必要であるが、単純に校舎を起点に等距離境界線を描いてみた。それを元に雑感を記載する。
 なお、全く読めない下の図をクリックすると、大きな図が別途表示されるハズなので、それを参照にしていただきたい。
 
小学校
 地元で良く出る声に、高砂1丁目のように線路際の人達は国道の向こうの高柳小学校でなく、目前の岩根小学校に行きたいというものがあるが、図面に示すように線路の東の広範囲が岩根小学校の方が近い事が証明された。それ以外では中郷小学校管内の周辺部は、それぞれ高柳・祇園・東清の各小学校の方が近いことが解ったり、真舟5丁目の住民は第二・請西・波岡・八幡台の各小学校が全て等距離、というか何処に行っても遠い事や大久保の奥は八幡台の方が近い事などが解った。
 
中学校
 中郷中学校管内の広範な部分が岩根・清川の両中学校の方が近く、逆に清川中学校管内でも椿や菅生では中郷中学校の方が近い状況であり、仮に中郷中学校を清川中学校に統合した場合は牛袋周辺を岩根中学校に行かせるべきかと考える材料に成りそうだ。他には新田・貝渕周辺は、第一中学が、桜井周辺では畑沢中学校の方が近いこと、八幡台地区は単純に距離だけで考えると鎌足中学校も同距離となる事などが解った。
 
 人口が均等であった場合の理想的境界は六角形を敷き詰めたような蜂の巣状に成ることであるが、現実には人口の濃淡があるので不格好な形態になる。その上に前述の通り地形や地域感情などを考慮するので、通学区域は資料(小学校中学校)のように成っている。なお、通学区域図の作成が平成19年なので請西小学校や畑沢小学校の大規模化軽減のため、それぞれ清見台小学校や波岡小学校との間で境界の変更が行われ、地域の問題になったことがあると聞いている。
 今回の方針が開示され、パブコメに掛けたら多くの意見が巷を駆け回り、議員の多くもそれぞれの立場で発言を行うことに成るであろう。その際に、本当に子供にとって良い環境は何なのか忘れないことが重要だと思いながら、適正配置の問題に取り組みたいと考えている。