学校耐震化事業を思う
2011/08/30記
 今回も質問メールへの回答を先送りして、学校耐震化事業の状況について記載する。
 
 8月25日の千葉日報新聞の1面に県内自治体の公立小中学校の耐震化率が記載されていた。木更津市はワースト5位の値で、県内でも耐震化事業が遅れた自治体であることが明らかにされたのである。私も当選以来、耐震化事業を進めるように働きかけ、実際に多くの事業が行われてきたはずなのに低い結果が残念となり4年前の値と比較する表を作成してみた。 
自治体名 2011年 2007年 4年間の増減
耐震化率 順位 耐震化率 順位 率の差 差順 ランク
長柄町 100.0 1 100.0 1 0.0 53 0
東庄町 100.0 1 88.2 3 11.8 42 2
山武市 100.0 1 84.3 5 15.7 31 4
神埼町 100.0 1 83.3 6 16.7 29 5
長南町 100.0 1 81.3 9 18.7 23 8
多古町 100.0 1 76.9 12 23.1 19 11
九十九里町 100.0 1 61.5 27 38.5 5 26
酒々井町 100.0 1 54.5 34 45.5 3 33
成田市 97.6 9 80.7 10 16.9 28 1
印西市(※) 97.0 10 100.0 1 -3.0 54 -9
浦安市 95.3 11 81.6 8 13.7 34 -3
南房総市 94.6 12 70.6 18 24.0 16 6
旭市 93.1 13 65.7 22 27.4 12 9
睦沢町 92.9 14 50.0 39 42.9 4 25
流山市 91.8 15 53.4 36 38.4 6 21
長生村 90.9 16 79.2 11 11.7 43 -5
栄町 90.5 17 85.7 4 4.8 52 -13
一宮町 90.0 18 60.0 29 30.0 8 11
大多喜町 89.5 19 66.7 20 22.8 20 1
八街市 89.2 20 76.0 13 13.2 37 -7
芝山町 87.5 21 75.0 14 12.5 39 -7
白子町 87.5 21 33.3 53 54.2 2 32
富里市 86.7 23 69.0 19 17.7 25 -4
香取市 85.7 24 65.0 25 20.7 22 1
四街道市 84.3 25 73.5 15 10.8 44 -10
御宿町 80.0 26 20.0 56 60.0 1 30
東金市 79.6 27 50.0 39 29.6 9 12
匝瑳市 79.5 28 54.0 35 25.5 13 7
袖ケ浦市 78.9 29 71.8 16 7.1 48 -13
横芝光町 78.3 30 50.0 39 28.3 11 9
鴨川市 75.7 31 46.8 44 28.9 10 13
白井市 75.0 32 60.0 29 15.0 32 -3
館山市 74.5 33 65.4 23 9.1 46 -10
市原市 74.2 34 62.2 26 12.0 41 -8
柏市 73.4 35 48.6 40 24.8 14 5
いすみ市 73.0 36 59.5 30 13.5 35 -6
大網白里町 72.5 37 65.8 21 6.7 49 -16
我孫子市 72.5 37 59.0 33 13.5 36 -4
佐倉市 71.4 39 65.3 24 6.1 50 -15
千葉市 70.0 40 47.3 43 22.7 21 3
富津市 70.0 40 35.6 51 34.4 7 11
君津市 67.4 42 59.1 32 8.3 47 -10
市川市 64.5 43 47.5 42 17.0 27 -1
野田市 64.2 44 59.1 32 5.1 51 -12
勝浦市 60.0 45 47.6 41 12.4 40 -4
鋸南町 60.0 45 35.7 50 24.3 15 5
鎌ヶ谷市 58.8 47 35.3 52 23.5 17 5
習志野市 58.6 48 40.9 47 17.7 26 -1
松戸市 57.6 49 43.2 45 14.4 33 -4
木更津市 55.1 50 31.9 54 23.2 18 4
銚子市 55.0 51 38.6 48 16.4 30 -3
茂原市 52.4 52 43.2 45 9.2 45 -7
船橋市 49.8 53 31.5 55 18.3 24 2
八千代市 49.7 54 36.8 49 12.9 38 -5
(本埜村 - 83.3 6 -
(印旛村) - 70.6 18 -
 ※本埜村と印旛村は2010年3月23日に印西市と合併し、消滅した。その結果、100%であった印西市の耐震化率が97%に下がるという現象が発生した。
 
 木更津市は前回の54位から4ランクほどアップしており、耐震化率も31.9%から55.1%に伸ばしていた事が解った。つまり、決してさぼっていたわけではないが、他の自治体も頑張ったのであまり順位が上がらなかったという事である。
 4年間で23.2%も数値を改善している本市は、君津市・袖ケ浦市・佐倉市・野田市等のように一桁程度の改善しかしていない自治体に比べ頑張っている事も解る。率の上昇順位は県下18位で、その上位には柏市や流山市のような人口の多い都市もあるが、多くは小さな町村である。
 例えば前回20.0%で最下位だった御宿町が一気に60.0%も改善して26位となったのは、元々5棟しか対象構造物が無く、そのうちの3棟を4年の間に耐震化したという事で、分母の多い松戸市・船橋市等はそれより遙かに多い建物を改修しても数値はなかなか上がらないというジレンマはある。
 
 そうは言っても行政の姿勢は重要で、例えば御宿町では『耐震改修促進計画』を作成して強く進めようとしているのに、本市では国のメニューを待ちながら少しずつ進めている、という感覚を受けてしまう。
 例えば、昨年度より始まった屋内運動場(体育館)の耐震診断結果でIs値0.3を下回るものが明らかになっていながら、速やかに対策設計を発注する補正予算が組まれているわけでも無い。その状況に違和感を覚えている。
 
 9月8日の午後1時から行われる一般質問では上記の状況を前提に質疑を行うので、興味のある方は議場に傍聴に来ていただきたい、とPRしながら今回の思うことの記載を終える。