太陽光発電に思う
2012/07/11記
 昨日、小糸から鎌足に抜ける県道君津平川線を走っていると山砂採取地にメガソーラー発電所建設予定地の看板が立てられているのを見た。住宅メーカーの新昭和が主体で、千葉県新エネルギー活用推進PT重点支援プロジェクトと書いてあった。
 今月1日から「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」が開始され、ソフトバンクを筆頭に多くの企業が太陽光発電ビジネスを開始し始めたので、特に珍しい話ではないが、我が市でも早くこのような取組が進み、脱原発と同時に海外の化石燃料に頼らない国造りを支援できれば良いのに、と思いながら写真を撮った。
 
 今回の制度は、建設費を償還できるよう全量を定額で買い取るため、機器の破損等を除けば回収が確実に見込める事業であり、中には公共施設の屋上などを民間企業が借り上げて対応する事例があると聞く。道路の法面やトンネルの上など光が当たれば基本的に全てが対応可能な場所という事が風力より強みに成っている。先進地のドイツでは太陽光発電が普及し、その買取金額が電力会社の経営を圧迫するまでに至ったため、買取価格が何回も引き下げれているようだが、普及の低い我が国では、体質改善のために、当面の間は若干の電気料金の値上げも仕方が無いだろう、と個人的には思っている。
 
 5日には、今年の夏に予測される関西での電力不足に対応するため、大飯原発3号機を再稼働し、9日にはフル稼働状態となったと報道があった。総理官邸前を始め、多くの都市で再稼働反対のデモが繰り広げられるなど、国民の原発に対する不安感が渦巻いている。
 脱原発を訴える以上、省エネや都市ガス等の復権による電力消費の削減、発送電分離による地域間電力の融通などとともに、代替え電源の有力な一つとしてのソフトエネルギーの拡大が求められる事は明かである。
 風力、小水力、太陽光の利用を進める地球環境に優しい都市、木更津がその様に呼ばれることに誇りを感じる人は多いだろうし、抵抗を覚える人は少ないだろう。もちろん、都市景観に支障のない場所に設置することや風力発電による低周波の影響の回避など、実施にあたっては気を付ける事をきちんと守れば、イメージアップと同時に固定資産税を産む存在となるはずだ。
 助成金による政策的誘導が難しいなら、事務手続きや用地確保の人的支援など、自治体に出来ることも多いと思われる。特に利活用が低い自治体所有地を民間に貸与することも有力な手段であろう。今後の自治体はどうあるべきか、太陽光発電とともにそんなことを考えていた。
 
 ※ 建設地は木更津市内だという指摘を受けて調べてみると、木更津市矢那千葉県木更津市矢那で敷地面積47,133uの土地に1955kWp(250kWインバータ8基)を計画し、今月以降に着手する予定のようだ。完成が待たれる話である。