震災2年目に思う
2013/03/11記
 本日は東日本大震災が発生した日で、木更津市役所の安全安心メールでも『東日本大震災の発生から二年が経過します。犠牲者のご冥福を祈り、平成25年3月11日(月)地震発生時刻の午後2時46分に黙祷をささげましょう。』と案内が届き、本日の議会日程でも総務常任委員会の中で、その時間に黙祷が行われた。
 
 さて、「日本人から学ぶ10の事」という、震災後に国連、IMF、世界銀行などの間で話題になったチェーンメールだと称された話がネット上に上がっている。事の真偽は確認していないが内容については改めて考えることなので転記したい。
 まずは原文と、それを意訳したものを転記する。
 
10 things to learn from Japan
 
1. THE CALM
Not a single visual of chest-beating or wild grief. Sorrow itself has been elevated.
 
2. THE DIGNITY
Disciplined queues for water and groceries. Not a rough word or a crude gesture.
 
3. THE ABILITY
The incredible architects, for instance. Buildings swayed but didn’t fall.
 
4. THE GRACE
People bought only what they needed for the present, so everybody could get something.
 
5. THE ORDER
No looting in shops. No honking and no overtaking on the roads. Just understanding.
 
6. THE SACRIFICE
Fifty workers stayed back to pump sea water in the N-reactors. How will they ever be repaid?
 
7. THE TENDERNESS
Restaurants cut prices. An unguarded ATM is left alone. The strong cared for the weak.
 
8. THE TRAINING
The old and the children, everyone knew exactly what to do. And they did just that.
 
9. THE MEDIA
They showed magnificent restraint in the bulletins. No silly reporters. Only calm reportage.
 
10. THE CONSCIENCE
When the power went off in a store, people put things back on the shelves &left quietly.
 
Truly Inspirational what is happening in the Land of the Rising Sun.
  
「日本人から学ぶ10の事」

一、静寂
 そこには威勢よく騒ぐ人はなく、嘆きにくれ叫ぶ人の姿もない。悲しみそのものに崇高な気品がある。
 
二、威厳
 水と食料のための待ち行列は規律があり、そこでは荒い言葉をはいたり、粗雑な行動をとる人がいない
 
三、能力
 信じがたいほどの能力ある建築家。ビルは揺れた。しかし崩れたビルはなかった
 
四、品格
 人々は、皆が何かものを手にいれることができるように思い遣り、自分達が当面必要としたものだけを買った。だから、皆がそれぞれ何かを手にいれることができた
 
五、規律
 店での略奪はなく、路上でも追い越しやクラクションを鳴らす人はいない。皆が理解を示している
 
六、犠牲
 原子炉にポンプで海の水をかける為にとどまった50人。 彼等にこの恩をどう返せばよいのか?
 
七、やさしさ
 レストランは値下げをし、無警備のATMはそのままである。そして強い者は弱い者の世話をしている
 
八、訓練
 老人、子供、皆はそれぞれ何をしたらよいのかきちんと知っており、 そして、彼らは淡々とそれをしている
 
九、報道機関
 マスコミは堂々たる節度をもって報道。 愚かなレポーターがいない。 落ちついたルポが続いている
 
十、良心
 店で停電になった時、レジに並んでいた人々は、物を棚に戻し、静かに店を去った
 
これらは日出ずる国で起こっている本当のこと
 
 今回の被災地が地域の繋がりが強く、粘り強く耐える東北の地で発生したことで世界中に多くの感動を与えたようだ。近隣の住民が何をしているか知らない都会が被災した場合も同じように振る舞えただろうかと思う。ただ、阪神大震災での神戸市民の行為を思い返すと現在の日本人で有れば、近い行為は執ることが出来るかも知れない。
 
 この震災の9ヶ月前、日本の技術力が世界から注目された案件が小惑星探査機「はやぶさ」の帰還だ。度重なるトラブルも、その前に想定した対策回路で全て解決し、絶望的な状況から地球帰還をした姿には心から感動した記憶がある。
 震災では釜石での防災教育がマニュアルを信じるな、という前提で小中学生が自ら出来る最善を尽くし、多くの市民の命を救っているという事もある。これもマニュアルが破られることを想定しての教育がされていたからだろう。
 
 最近は南海トラフによる地震想定が太平洋岸を震撼させているが、それも千年確率並の話で、その想定が何万年に一度という災害規模で破られたときに、それでも次善の策として何が出来ているのかという「はやぶさ」が達成したような対応を、日本の各地で考えて実行し、次の災害を回避することで世界中からさらに高い評価を得ることが、犠牲者に明日を託された我々の責務であろう。
 
 また、復興についても、人口の希釈な三陸沿線では物事の進捗が遅く、まして放射能と戦う福島県では未だに時が止まったままの場所も多い。仙台に近い塩釜や多賀城が復旧を果たしつつある状況と比べると、その差には心が痛くなるばかりである。
 さすが、第二次大戦の焦土から復活した日本だと、世界に感動を与えるような再建をこれからの日々で示して行けるだろうか。
 
 震災から2年が経過した日に、では私は何が出来るだろうかと改めて考えている。最後に、今回の震災を経て悲しみが希望に昇華するするような動画へのリンクを残して今回の記載を終える。