2013年を振り返る
2013/12/31記
 いよいよ今年も今日1日を残すのみと成った。例年に習い大晦日恒例の「今年を振り返って」を記載する。
 
 2013年は、前年の12月26日に就任した第2次安倍内閣による日本経済再生、いわゆる「アベノミクス」によって日本人の気持ちが前向きになったように思われる。2020年の東京オリンピックも決まり、日本列島強靭化の旗の下、建設業界を筆頭に多くの業界では人手不足の声も聞かれ始めた。しかし、多くは需給ギャップによるもので、学生の就職戦線は依然として厳しく、その買い手市場に乗じて「ブラック企業」の話題もまだ多い。消費税の増税も決まり何となく景気が良いという気分が来春以降も継続されるか微妙な状況ではあるが、それでも前年より明るい年の瀬と感じられる。
 
 それにしても今年は気象にまつわる記憶が多い。世界的にもフィリピンのレイテを襲撃した台風30号は前例を見ないような高潮災害を発生させたのは記憶に新しい。日本にも同じ規模で接近した場合は現在の防災対策では間に合わないことは明らかである。
 そもそも、春の桜が異常に早く開花して桜祭りが駄目になり、四国で日本の最高気温が更新される頃は木更津でも猛暑が続いたと思ったら台風26号の直撃で甚大な被害が生じ、翌週の27号では警戒のために文化祭が中止に追い込まれ、それが過ぎると途端に冬の寒波という極端な変動が気になる。
 そこで、例によって木更津のアメダスデータを使い、1年間の最高・最低気温を作図してみたのが下図である。
 1年を通じて最高に冷えた日が1月5日で、最高気温は4.6℃に留まり、翌朝の最低気温は-2.8℃を記録している。それが一転して2月2日に最高気温18.6℃(最低気温11.2℃)という異常な高温を記録して以降、3月と4月には気温が乱高下しているものの暖かな日が続いて桜を早く開花させてしまったのである。
 6月中は最高気温が25℃前後の過ごしやすい気温であったものが7月7日に30℃を超えて以降、最高気温は35℃前後まで一気に上がっていることが解るであろう。ちなみに最高気温が30℃を超える真夏日は54日、そのうち35℃以上の猛暑日が4日で、最低気温が25℃を下回らない熱帯夜も16日観測されている。なお、最高気温は8月11日に観測された37.0℃で、朝の最低気温の27.2℃もこの年の最高記録であるが、その日は総合高校の応援で大阪に居たので私は体験していない。
 10月12日に最高気温29.8℃を記録したが、直後に通過した台風26号以降は急激に冷え込みが強まり、11月10日に最高気温が20.3℃を記録したことを最後にずっと10℃台が続き、12月18日以降は10℃を下回る日々も続いている。氷の張り方を見ていると30年前の冬より暖かい気がするが、それでも暑い日が長すぎたので寒さが厳しく感じられて仕方ない。
 
 気候は激しい1年であったが、個人的には農協の理事に就任した事を除けば、顕著な出来事の無いままに1年間を終えようとしている。地域の諸行事にはいつもの通り参加してきたが、例年とは大きな違いは無い。3月の知事、7月の参議院と重要な選挙もあったが、意外性の無い順当な結果であった。
 市制では新庁舎の建設に向けて12月議会で約94億円の債務負担行為が認められた事とかずさ四市の水道事業統合に向けて各市長が覚書を締結した事が将来に続く大きなことであり、それ以外は請西保育園の開園、消防共同指令センターの運用開始、圏央道木更津東〜東金JCTの開通等が大きなニュースだった。
 
 議員としての私個人の話になると、議会での質問は3月以外の全てで実施し、内容は充実しているものであると思っているが、年々緊張感が少なくなっている事は事実である。視察も会派で信州方面(上田市・松本市・立川市)、東海方面(豊川市・伊勢市・亀山市)に行き、建設常任委員会で山陰方面(松江市・三次市・出雲市)、基地対策特別委員会で佐世保市と、多くの先進地を見てきているが、充分に成果を活用しているとは言いがたい状況にあることも事実である。
 そんな日々の中で、少しだけ特記すべきことは5月13日に巖根駅への快速停止を求めてJR千葉支社に要望活動を行った事や、6月29日にかずさ四市の60歳以下の議員で情報交換を行おうと考えた鶴岡議員に協力してU60を設営したこと、8月11日に甲子園へ木更津総合高校を応援に行ったが11月7日に大阪ドームで行われたかずさマジックの決勝戦を見にいけなかったこと等が挙げられる。
 
 プライベートな部分では、スキーも程々に楽しみ、登山は1月の棚横手山から12月の本社ヶ丸まで毎月のように汗を流し、そのうち浅草岳は春のスキー登山での撤退に対して秋には登山靴で山頂を踏んだ。海外旅行もベトナムと澳門へ行ったし、秋には1週間の休みを取り東北周遊のドライブを楽しむと同時に今年唯一の震災ボランティア活動を南相馬で行ってきた。台風26号の災害が起きた伊豆大島には行くべきか悩んだが地元の被災も少なくないため、今回は見送った。読書も昨年の32冊より多い44冊を読んだが、自転車の長い旅やダイビングは今年も行わなかった。趣味と公言しながらご無沙汰しているものだと改めて思う。
 
 年末になり、11月9日に高校時代のプチ同窓会が行われ、その翌日には来年の1月3日開催を目指して中学時代の同窓会幹事会が開かれる中で何十年ぶりとなる出会いが有った。その一方で、春まで岩根区長会の会長で快速停止運動を先頭に立って進めていただいていた田中さんが亡くなり、最近も14年間生活圏が一緒だった愛犬を失うなど出会いと別れを積み重ねている日々だと改めて確認する日々でもあった。去る2013年に関わりのあった全ての方々に感謝を捧げるとともに、来る2014年には素晴らしい出会いが有る事を期待して、1年の振り返りとする。