富津市の観光を思う
2015/10/02記
 9月28日の月曜日は爽やかに晴れてきたので、日頃の運動不足解消のため午後から鋸山に登りに出かけた。車力道の上にある展望台からは内房の山並みが広がり、ススキの揺れる頂で、近くに鋸山というフィールドがあることを有り難く感じていた。
 
 県外から友人が来たときに連れていく場所として、木更津市内では太田山の展望台や中ノ島大橋、そして最近では金田のMOP等があるが、結構な頻度で富津岬にも連れていく。木更津市内ではないが自宅から30分程度でこの風景が見えると言うことを自慢したくなるのである。
 右の写真は8月末に出かけた岬の先端の展望台であるが両側に海が広がる風景はやはり素晴らしい。残念なことは岬の先端から砂が失われ、満潮時には展望台の足元の擁壁が波に洗われる事態になっていることである。築港によって砂の流れが変わったと聞くが対策の話は聞かれない。
 
 今年の富津の花火は市の財政悪化のため中止されそうになった所を市民の力によって実施された。鋸山の登山道である車力道や金谷の街中の石の芸術も市民力によって成り立っていると聞く。志駒の紅葉ロードも地域の人達が一生懸命に取り組んだ結果であり、富津市の活力は見習うべき点も多いと常々感じている。
 ただ、そのような中で、何時も観光の上で残念に思っている事が幾つか有る。整備に費用が掛かる事や制度上の問題なども有るだろうが私なりに気になっていることを記載したい。
 
 まず、1点目が大貫駅から佐貫町駅までの間に海岸沿いの散策道が無いことである。急峻な斜面の上に国定公園の中なので車道を造ることは難しいが、登山道程度の歩道ならヤブを切り開けば何とか成るだろう。海を見下ろす高台のコースは「駅からハイキング」として適当なものになると思うのである。なお、個人的には数年前にチャレンジしたが途中でヤブが深くなり、東京湾観音に脱出してしまった。完歩していないコースである。
 
 2点目が鋸山の登山口駐車場不足である。保田側には日本寺の有料登山道路も有るが金谷側には満足な駐車場がない。全国のメジャーな山では登山口にトイレが併設された立派な駐車場が有る事を知っているので、館山道の金谷ICからアクセスしやすい駐車場を設ければ今以上に多くの人が来ると思うのだ。個人的には館山道の鋸山トンネルに入る手前の測道に車を置いて鋸山に登っている状況である。
 
 3点目が南北に長い海岸線を持つため、3月末から4月中旬までと8月20日頃から9月中旬までの長期間に渡ってダイヤモンド富士が見える環境なのにそれを活かしていないことである。簡単な視点場公園を多く設けて、そこからは何日頃にダイヤモンド富士が見えるかを公表することで、今年の木更津港のレイラインイベントのように多くのアマチュアカメラマンが集まると思うのである。
 ちなみに左の写真は今年の9月12日に富津海水浴場周辺で見た富士山である。計算がずれて少し肩に沈む太陽を捉えることに成ってしまった。木更津も江川海岸や金田等で何時見えるのか公表すべきと最近は考えている。
 
 これ以外にも佐貫城が散策しにくいとか、日本最大級のメガソーラー発電所を一望する展望台がないとか、城山トンネルの隣に天井の高い巨大な素堀トンネルが有ることを知られていない事など色々と有るが、富津の議員も多くが気付いている事ではないかと思っている。それでも木更津の近くにある素晴らしい街が、より良い所になることを願いながら今回の記載を行ったわけである。