予算と事業を考える
2017/03/19記
 3月定例議会も平成28年度議案7件の審議、4人の代表質問、12人の個人質問、3つの常任委員会の通常の議案審査、3日間にわたる予算審査特別委員会の来年度予算の審査、4つの特別委員会協議会と盛りだくさんの内容が消化され、いよいよ22日の本会議を残すのみとなっている。
 市長提出議案は全て委員会で可決されているため最終日でも議決される事になると思うし、私も全議案とも賛成するつもりである。ただし予算が通ったからといって全ての事業を手放しで賛成している訳ではない。
 
 予算審査特別委員会で委員長の質問として行ったことであるが、昨年度に詳細設計を行った(仮称)金田地域交流センターや木更津霊園管理事務所等は、それぞれ教育民生常任委員会協議会や建設経済常任委員会協議会で説明された際に多くの意見が出されているが、事業化にあたってはそれを考慮するのかという点が気懸かりである。
 
 これから公共施設の再配置を検討していくというのに、その前の事業計画に折り込んであるものは駆け込みとばかり華美なものが建設されつつあるように思えて成らない。(仮称)金田地域交流センターはRC造を重量鉄骨に変える事で、木更津霊園管理事務所は不特定多数の利用がないのでRC造を木造に変えることで、それぞれ事業費を削減できるし、そもそも規模についても見直してコンパクトに出来ないかと思う点も多い。
 逆に住民要望が非常に多い道路や水路の維持改良予算を削減しているため、毎年少しづつしか施工できず、一箇所を終えるのに数年も係ることになっている。この事は、地域住民にとっては何度も工事の影響が生じ、施工業者にとっては工事規模が小さすぎて準備作業や工事機械の回送等の直接工事でない部分の費用が回収できず、行政職員にとっても積算や図面・仕様書の作成から契約行為に至るまでの事務作業が毎年続くことになる
 
 福祉施策に関しても障害者の補助メニューが増え受給者が増加することを非難するつもりはないが、今年度の3月補正予算で障害者自立支援給付事業費、自立支援医療費、重度心身障害者医療給付費の3事業だけで約2億12百万円も増加になりながら、待機児童を大幅に減らすための保育士採用の予算(近藤の12月議会における試算では50人で2億円程度必要)が翌年度当初に計上されていない事など、予算のバランス感覚が気になるのだ。
 
 予算は大枠としては了承したが施工にあたっては十分に工夫を凝らし、決して要求した費用を全て使い切ろうとするのではなく、また必要に応じては補正対応で住民に必要な事を薦めて貰いたいという意味を含みながら可決のため起立しているという事を理解して貰いたいと思い、3月議会の最終日を前にこのような記載を行っている次第である。