鳥居崎プールの廃止に思う
2019/08/31記
 先週の日曜日に昭和35年に開業して59年の歴史を誇る鳥居崎海浜公園の市民プールが営業を終えて閉鎖された。今年度予算には撤去費が計上されており、またパークベイプロジェクトの元に民間資本を活用した公園の再整備が計画されており、プールの跡地には綺麗なレストランが出来るような気配も漂っている。
 
 鳥居崎のプールは、小学生の頃に友人と遊びに行って帰りに新宿のお好み焼き屋に立ち寄った記憶のある懐かしい場所であり、千葉県により整備された富津ジャンボプールとともに夏のプールの代名詞だった場所と記憶している。その後、君津市の内箕輪に流れるプールが出来て、袖ケ浦市の百目木公園には子どもが楽しめる施設を備えたプールが整備され、木更津市においてもゴミ焼却場の廃熱利用を行うプール(現在のいきいき館)が整備される中で利用者が減少し、ともかく真夏でも人が居なく、子どもを遊ばせるには良いプールだと言われていた。
 私は議員として施設の維持管理や定期的な整備費と利用者の状況を検討するとプールはいきいき館に集約して鳥居崎海浜公園プールを廃止するべきではないかと言ってきた。
 しかし、娘が大きくなりプールで遊ばせる事を考えると、保護者が楽しもうと考えない限り良い施設だったなと今年3回利用した中で改めて認識している。娘の通う社会館保育園では施設を頻繁に利用していた事もあり、プールを残して欲しいという父兄の声も聞こえてくる。
 
 世の中には有ることが当たり前になると無くなることに抵抗が増えるし、存続の有無を問われれば、予算を度外視しする限り残して欲しいという声が多くなるのは良く見かける現象である。海の見えるプールとしての立地環境は悪くないが、多くの市民が自家用車を保有して近隣の公園に出かけている現状を考えると、鳥居崎のプールは粛々と廃止し、その代わり木更津市民が近隣市の施設を使用する際に当該市の市民と同じ程度の費用になるような制度設計を進めてもらうことが望ましいのだろうと考えている。
 
 また、鳥居崎のプールに民間活力を導入して再整備を進める中で、海の近くに親水的空間を残すことを検討するべきだと思う中で、例えば君津中央公園に設けられている噴水のような施設をこれから整備する事も検討の俎上に載せるべきだと考えている。
 今日も娘を連れて状況を見に行ったが、毎時15分間開催される噴水イベントには多くの子ども対が集まり、ずぶぬれになりながら楽しんでいる姿は印象的であった。整備費用や維持管理に必要なコストを検討する必要があるが、さらに素晴らしい噴水を造れば海岸の公園として素晴らしいモニュメントに成るだろうと考えている。今後、設置や維持管理コスト等の情報を得て、それを明らかにする事が許されるのならここに追記して検討を進めたいと考えながら8月最後の記事を記載する。
 
 ※その後、市役所を通じて君津市役所に問い合わせたところ、平成18年の事業で、建設費は約5千万円、年間の維持管理費は約50万円を要するとの事である。常時水を張っておくと衛生上の問題が生じるので噴水形式が安全かと思ったのであるが、設置費用が何とも高すぎる。親水性を高めるために別の方法を検討することが理想のようである(9月8日追記)。