駅前庁舎を考える
2020/04/01記
 新型コロナウィルスの蔓延で新年度という新しく浮かれた気持ちにも成れず、ましてやエイプリルフールの冗談を言う事すら躊躇われる状況ではあるが、今日ぐらい大法螺を吹いても良いかなと思い、少し勝手なことを書かせていただく。内容は市役所駅前庁舎のことであるが、エイプリルフールだと眉唾しながら読んでいただければ幸いである。
 
 今月24日まで意見公募を行っている庁舎整備基本構想では新しい市役所として市による庁舎の建設を行わずに民間施設の借用を前提として、さらに今と同じように朝日と駅前の分散庁舎を前提としている。民間施設を借用することで得られるメリットは財政上の削減効果で、特に初期投資額が抑えられることで他に更新が必要な多くの公共施設に投資が回せるという財政効果が期待できる事と、今後の人口減少や人工知能の発達による市役所機能の縮小によって賃貸面積を縮小できるという適応力が期待されるのである。市議会もその考え方を前提に市役所がどうあるべきか検討するための特別委員会を先月25日に発足させた。
 
 今と同じように朝日と駅前に庁舎を置き続けるとしても、現在借用している建築物はそれぞれ経年劣化が進んでおり、バリアフリーや防災機能が向上した省エネルギーな新しいビルに移り、今後の30年程度を過ごしたいと考える。その場合、朝日庁舎側には広大な駐車場用地があるので、そこに新しいビルを建てて今のテナントともに市役所も引越を行い、現在のビルを解体して駐車場にする事は可能だと思う。現在では具体的な話になっていないが、今後は、その様な話しも出てくるだろうと期待するところである。
 それに比べ、木更津駅前にはまとまった土地が少ない。現在市が保有している立体駐車場を建て直して、底地は市が保有し、建物は民間が所有するビルを賃借するという案も考えられるが、私なりにその解決策を考えたので記載する。
 
 
 写真は議長室から見下ろした西口バスターミナルで、それに対峙するように木更津駅の脇にもレンタカーの施設が置かれていた場所が空き地となって広がっている事が解るであろう。
 
 道路や建築に関する法律の変更で、例えば虎ノ門ヒルズのように道路の上に建築することが可能となっている。バスターミナルと駅横の広場を併せると、縦横50m程度の空間が広がっていると考えることが可能になる。駅前庁舎に求められる面積は4,000uという事なので2階分の面積を市が使用すれば充分であり、他の面積は新しいJRの駅庁舎や商業施設として使用するという事も考えると4階建てのビルを建設する事が望まれるだろう。
 そこで、イメージを絵にして重ねてみた。
 
  1階の殆どは歩道とバスターミナルに成ってしまうが、それでも現在の駅の隣に800u程度の床面積を確保でき、延べ床面積では8,300uの建築物となり、階数をさらに1階増やせば10,800uとなる。この建築物を建てることで、老朽化した駅舎が新しい駅ビルに生まれ変わる事が可能となり、バス停の多くは雨に濡れずに駅から移動できるように成る。さらに東西の自由通路を東口の南側歩道の延長線に移設することで当該ビルと結合することが可能となり、現在の駅前庁舎が入るスパークルシティビルにも2階のレベルで歩道を接続する事が可能である。
 
 このビルを建設している間は、バス利用者に若干の不便を被る事になると思うが、基本的には現在の施設を全て利用し続けることが可能となるので、駅前の立体駐車場が無くなることや、ましてスパークルシティビルを建て替える間に別のビルに市役所が一時的に引っ越すようなコストは発生しない点が魅力であり、何より土地の権利者がJRと市だけなので用地交渉が不要というメリットがある。
 
 このビルに現在のJR木更津駅が移動してきた場合、現在の駅舎部分に商業施設ビルを建設して、立体駐車場から東西自由通路のレベルで空中回廊が建設されても良いかと思う。
 駅の屋上にはドクターヘリが離発着できるヘリポートを設ければ列車内の急患も速やかに君津中央病院に搬送が可能になる。
 バスターミナルが暗くなるので、採光とビルの換気を含めて吹き抜けを設置することなどが考えられても良いと思うが、建築の詳細まではここでは考えないこととする。
 
 連日暗い話が多いので、エイプリルフールらしく少し派手な話を書かせていただいたが、個人的には現実味が有るのではと考えていたりするのである。