敬老の日に考える
2020/09/21記
 シルバーウィークの4連休も後半に成ったのだが天気予報が良くなったためか高速道路は各所で渋滞になっているようだ。私も久しぶりに山でも思ったが空気の透明度が低く意欲も湧かないままに事務所でパソコンに向かっている。
 
 新型コロナウイルスの拡大で敬老会が開催できない状況の中、木更津市では「地元産品から選ぶ敬老カタログギフト事業」が行われる。これは本来敬老会にお招きする77歳以上の市民約1万7千人に対し、1人あたり送料・消費税込みで5千円相当のギフトを届けるものである。商品は基本的に地元の企業が造ったものを対象とするので経済対策としての効果も大きい。
 どの商品を選ぶかは高齢者が自らカタログの中から選ぶことが出来る制度と聞いている。また商品の中にはタクシー券やシルバー人材センター利用券のような3千円相当のサービス利用も検討されているようで、高齢者のタクシー需要がどの程度有るかを調べる社会実験も兼ねていると説明があった。商品券は制度設計が煩雑なので考えていないが、既に利用されているアクアコインの活用で有れば容易なのでアクアコインプリベードカードもギフトとして検討されているようである。
 
 敬老の日に間に合えば良かったのだが9月議会初日となる先月27日の先議決案件であったので現在商品の選定やカタログ作成が行われており、カタログが届くのは来月中旬、商品は来月下旬から年末に掛けて届くことになると想像される。
 予算額1億1924万円のうち国の「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」を1億790万3千円充当する計画で充当率は約90.5%である。商品を希望しない高齢者が1割以上居た場合は全額国費に成ってしまう可能性がある事業である。
 17千人の高齢者に5千円のギフトなので品代が85千万円であり残る3424万円が事業を行う観光協会に対する委託料である。この中から商品の選定やカタログの作成・送付といった費用が捻出される事になる。
 
 昨年度の敬老会事業費は420万円なので、今年は感染症予防で外出を自粛している高齢者を励ますことや地域の経済対策を含んでいるとはいえ、約28.4倍の予算措置を行う事になる。感染症が収まり来年は例年のように敬老会を開催する事が出来るように成ったとき、敬老会より昨年のようなギフトが欲しいなという声が聞こえてくるのではないかと心配である。
 今年は特別なことなのだという事が解るような案内を皆様の元に億って欲しいものだと、敬老の日の昼間に考えていた。