議会費を考える | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2020/11/20記 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
来年度の予算要求が始まっているが、コロナ禍で税収減が想定される中で義務的経費を除き、本年9月の削減した補正予算に対して更に90%に納めて予算要求するようにとシーリングが行われている。17日に開催した議会運営委員会でも議会費をその枠に収めるよう努力するべきだという議論になり、特別委員会の行政視察削減や議会広報の削減をした上に、更に275万円を削減することを目指して議論を続けようという事になり、来年度議会費についても結論を出さず再度会派に持ち帰りとなった。 因みに住民1人あたりの議会費は人口が少ないほど多額となる傾向がある。千葉県市議会議長会が本年10月に県内議会の状況を調べ「千葉県内市議会実態調査」を発表しており最下部にデータを転記しているが、それによると勝浦市では8,422円/人で千葉市の1,361円/人に比べると約6.2倍になっている。 木更津市は上図に示すように同じ人口規模では少ない方である事が解る。それでも削減を目指すのであるから厳しい話である。 議会費の削減に関して、一部の議員からは今年度末まで実施している報酬の削減についても延長すべきだという意見も出されている。報酬は義務的経費であるためシーリングに寄与することはないが、議会費全体を抑えているのだから、という理由で面子が立つという主張である。 経済事情が悪くなる度に議員報酬を下げると、別に職業を持っていない議員の生活が不安定となり、町村部で見られるように議員のなり手不足に繋がれば議会の質の問題に成りかねないと反対する声もあり、更には木更津市だけでなく近隣市にも影響する問題とも成るため慎重に検討すべき課題だろう。 因みに議員報酬は人口が多い自治体の議員ほど多額となる傾向がある。千葉市の77万円/月は勝浦市の28万8千円/月に比べると約4.3倍である。 木更津市の人口規模ではもう少し高くても違和感はないが、木更津市と同額である君津市と富津市は人口規模の割に高額となっていることが解る。 委員会の中で鶴岡議員が提案しているが、会派での行政視察が困難な中で来年度の政務活動費を50%削減すると288万円の削減効果があり、シーリングの枠の中に納めることが出来る。関連条例の変更が必要となるが政務活動費を半額にするという事のインパクトを考えると効果的だと思うのだが、議員の活動を制限する事になるという反対意見も出されているので流動的である。 因みに政務活動費も人口が多い自治体ほど多額となる傾向があるが議員報酬ほど明確な相関は出ておらず、成田市や市原市で高いなど、各市の財政事情と関係が深い。政令指定都市である千葉市は360万円/年も支給されており、最低のいすみ市の4万2千円/年に比べると約85.7倍という驚くべき差が生じている。 木更津市の年額24万円という値は人口10万人以上の自治体では少ない方であるが、それを来年度に限りさらに半額にしようという提案は異論も多くなるだろう。しかしながら12万円/年は最小であるいすみ市の約2.9倍もある事も自覚すべきだろう。 なお、政務活動費を人口1人あたりで計算すると、意外なことに最高額は現在36万円/年である富津市が8.243円/人で、最低の大網白里市の1.016円/人に比べると約8.1倍であった。 予算審査で他の部署の削減努力を指摘する議会が、自らのことを棚上げするという姿勢を執りたくないので苦渋の判断を進める必要があると思いつつも、台風15号以降の対応が続く事に、巡り合わせの良い議長だったのかなと悩みつつ今回の記載を行った。 |
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