県知事選挙を思う
2021/01/18記
 一昨年の君津市議会議員選挙は台風15号で被災されている中で行われ、昨年の富津市議会議員選挙は新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が発出されている中で行われた。自分も10年前には東日本大震災による計画停電が実施される中で選挙戦を行った記憶があるが、本年3月4日告示の千葉県知事選挙も2回目の緊急事態宣言の影響を大きく受けそうである。
 
 一昨日の16日には自由民主党の推薦する関政幸県議会議員が事務所開きを行ったが、通常で有れば多くの方々が激励に訪れるはずの会場には僅かな人しか居らず、関係者にはネットで配信するという手法を執られていた。
 通信環境の整備はこの感染症を機に進んでいることもあり、逆に関係者以外の多くの方が追体験できるようになったことも大きなメリットではないかと思う。関政幸氏の経歴は次の通りで事務所開きの場で述べられた所信表明は動画で聴くことが可能である。
 https://youtu.be/JQtXDm6EiWY
 
 
 今回の選挙では熊谷千葉市長がいち早く知事選挙への立候補を表明された。政令指定都市である千葉市を風通しが良く行動力のある行政に変えてきた手法については多くの人が高い評価を行っている事は私も承知している。
 しかしながら選挙に向けて立憲民主党を中心とした野党系が支援を進める中で、危惧することは堂本知事の時代のように既存の計画を見直すという名目での停滞と、自由民主党が多数を占める議会との対決姿勢による空転で、県の施策が立案できず進まなくなることである。
 特に堂本知事の時代には日本の経済成長が続いていたので遅れを取り返すことも可能であったが、これからは人口減少下で公共施設の縮小という撤退戦を余儀なくされる中、まだ財政に余力のある間に行わねばならない対策が先送りされた結果、取り返しが付かなくなり将来に禍根を残してしまうようでは地方自治体の議員としても悔やんでも悔やみきれない事態に成ると思っている。
 
 今まで千葉県の自民党は森田知事を支援してきた。平時にはアクアラインマラソンの開催のようなイベントで県民に明るい話題を提供するとともにタレントとしての発信力で存在感を示し、行政職員には堂本時代のように知事からの余計な仕事を回すことで停滞させるような事もなく、順調に行政を進めていると感じていた。
 しかしながら台風災害から感染症と続く前例のない事態に対しては県職員は対応する術を知らないように現場である自治体との乖離が顕著となり、職員が適切に支えることの出来なかった森田知事の人気は急激に低下して、知事引退へと追い込まれた。
 
 知名度か高いからと著名なアスリートを擁立しようとしていた頃には、緊急時にトップの政治力が必要だという状況を理解していないと感じていたが、最終的には県議会議員の中から若くて能力も高い関県議の擁立に向かったことに心から安堵している。
 首長としての経験こそ無いものの県議会議員としての10年近い経験の中で議員発議による条例制定を進めたという弁護士としての法務能力は信頼に足るものであるし、何より同時期に県議会議員をしていた渡辺市長や現在の森県議からも私心無く全体のことを考えているという人柄を聴き、木更津市としてパートナーに選ぶ知事は関県議が成ることが望ましいとと私も判断し、今回の選挙に向けては関政幸氏を応援することを決めさせていただいた。
 市・県・国の間で人間的信頼関係が培われている場合、森田知事が政府にアクアライン800円を認めて貰ったように政治判断での施策展開が生じやすい。木更津市の立憲民主党市議は滑走路の延長線上にある江川運動公園整備に反対であり、それが市の意向として県に伝わるようでは困るのである。
 
 与党に属する議員の一部に熊谷氏を応援する向きもあり、他にも多くの方々が千葉県知事選挙に立候補するようである。私としては政治の安定性とともに新しい時代への改革を期待してこの春には行動するつもりであるのでご理解願いたく今回の記載とさせていただいた次第である。