緊急要望書を提出
2021/08/26記
 本日は9月定例議会の初日であるが、今月に入ってから災害的な新型コロナウイルスの拡大が続き、若年層での感染増加に伴う小中学校の夏休み明けでの家庭内感染の危惧、木更津市の医療機関で近隣市の住民がワクチン接種をすることによる木更津市民の接種機会の減少、更には柏市で発生した陽性の妊婦が病院に行くことが出来ず一人で自宅で出産して子どもが亡くなった痛ましい事件などを受け、会派羅針盤として市長に対し新型コロナワクチンに関する緊急要望を行った。
 
 
  
 提出は本会議が開催される50分前という制限の中であったが、渡辺市長・田中副市長・廣部教育長と30分以上の意見交換を行った。まずは要望書の内容を下記に示す。
 
(緊急要望書の提出経緯)
 かつて誰も経験したことのない新型コロナウィルス感染症拡大防止の取り組みについて、市長をトップに関係部署が鋭意努力されていることに感謝申し上げるとともに、そのご苦労は十分に理解をしております。
 しかしながら、これまでの取り組みの中で、誰もが当初、想定していなかった改善要求が市民の皆様より浮かび上がってきていると感じます。
 市民の皆様も一丸となり、より安心して新型コロナウィルス感染症対策に取り組めるよう下記の改善を緊急要望します。
1. 接種を希望する若年層への接種を優先とすること。
2. 学校での感染防止のため、子どもとその家庭を守る対策を行うこと。
3. 予約システム「らづワクチン」の使い勝手の改善を行うこと。
4. 国に対し、他地域での接種の情報を速やかに本市に提供するよう求めること。
5 国に対し、4により判明する、本市における正確な必要ワクチン提供を要望すること。
 
以上
 
 緊急要望でもあり情報が日々変化する中なので文書は簡単な方が良いと考え、提出にあわせ口頭で補足説明も行った。因みに今回の取りまとめ責任者は永原議員であったので概要説明も永原議員に行ってもらった。
 
 若年層の感染が増加しているため、学校現場や職場で感染した若者が家庭内感染を発生させることを防止するため接種を優先することを求めたが、地域の基幹病院である君津中央病院からは最近の重症患者は50代が増えていることもあり、医療現場の逼迫を低減するためにも40歳以上の接種を優先させて欲しいという要望が届いており、対応を検討したいという意見を受けた。入院患者の年齢が下がっていることは知っていたが、医療現場から具体的な要望が来る事態に成るほどの深刻な状況だと改めて感じる。
 
 若年者の中でも妊婦については子育て世代包括支援センターであるネウボラが妊婦情報を把握しており、産科の病院と協力しながら優先接種を進めているとのことである。他市の病院の世話になっている市内の妊婦でも取り残さないように個別連絡をしているという姿勢には感心させられた。
 
 学校現場では校長会議を開催し感染者を学校に来させない水際対策を徹底するとともに親が感染して在宅で待機する子どもたちのためにGIGAスクールのシステムを活用したリモート授業を検討していることや、授業でも飛沫が拡散する音楽や接触が多い体育の授業などでは工夫を凝らしていくようだ。
 
 行政も近隣市に比べ本市の接種が少ないことは近隣市から木更津市に接種しに来る者が多いためだと理解はしているようだが、コロナ前から市外の患者を抱えている多くの病院に木更津市民以外への接種を規制することも出来ず、市民優先でお願いしたいという要求をする程度の対応になっていることが現状のようだ。ワクチンの配分で木更津市のように医療機関が多い自治体には厚く配分するように粘り強く要望していただきたい。
 
 この様なことを要望書の提出に合わせて打ち合わせたのであるが、現実に感染が収束できず、ワクチンの希望者(私を含む)が予約を取れない中で小中学校の夏休みが終わる。市民の不安が一層高まることが予想される中で、せめて積極的な情報開示を持って不要な不安を払拭していただきたいとお願いした。