参院選を振り返る | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2022/07/11記 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
昨日投開票が行われた参議院選挙は改選数124議席に神奈川県の補欠選挙を合わせた125席中、自由民主党が単独で過半数となる63議席を確保し連立与党の公明党の13議席と与党系無所属の1議席(静岡選挙区の平山佐知子氏)を加えると77議席に達し、非改選の70議席を合わせ147となる与党勝利で終了した。 昨年10月31日投開票の衆議院選挙では立憲民主党と共産党を中心に野党統一候補を多く擁立していたものが、今回は各野党がバラバラに戦った上に「参政党」「新党くにもり」「ごぼうの党」など諸派も乱立する中で開票前から与党の勝利が噂される中で争点も少なく、投票率は大きく減るように感じられていたものが8日に奈良市内で発生した安倍元総理の銃撃事件を受けて投票率は若干上がったように感じている。 全国の状況は新聞等の報道に譲るとして、木更津市の状況を整理して振り返りたいと思う。 まず、今回の投票数と投票率であるが、下記の通りであった。 |
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市内で最も投票率が高かった投票所は鎌足公民館の57.53%で逆に最も低かったのは牛込区集会所の39.56%であった。全国平均は52.05%、千葉県は50.01%であったので木更津市は両者より低い値であった。期日前投票は19.74%、全投票者の42.67%を占めるに至り、近いうちに投票所における投票を上回るのではと感じている。因みに投票した人数が少ない投票所は茅野七曲公会堂が25人、地蔵堂公会堂が31人、佐野公会堂が45人であり、この3箇所は群を抜いて少ない。開設中は20分に一人来るか来ないかという頻度であるので、選挙事務の効率化を考え、移動投票所を考えるなどの検討をすべき課題だと思う。 投票結果は下表の通りで、比例区では与党である自由民主党と公明党の得票数が上位を占め、他の野党の合計を上回り過半数を占めている。選挙区選挙では当選を果たした3人の候補が木更津市でも得票数の上位3名を占めていた。 |
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因みに比例区の投票結果を円グラフにすると下図の通りである。 選挙区と比例の相関は強く感じられるが、諸派の候補は比例区で伸びていないものの選挙区では比例区の2.7倍〜3.7倍の得票数を得ていた。木更津市内でポスターを最後まで見なかった記内候補も288票を確保するなど、候補者を建てていない政党の支持層から票を得て、政党の支持率以上に善戦しているように感じた。 比例区では1064票であった無効票が選挙区では2559票に達している。これは複雑な選挙制度に由来する間違えが原因と思われる点が多い。選挙区における無効票の内訳は次の通りである。 |
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わざわざ投票に行きながらも白紙で出した方が1330人も居たことには驚くが、私が開票立会人をして無効票の中身を確認する中で感じたことは、2番目の435票の多くが比例代表に立候補している候補者の名前を記載してしまったというミスである。また3番目の416票は政党名のみを記載している場合である。その政党から選挙区への立候補者が1人であった場合でも候補者の名前が無い場合は無効票になるのである。ただし「自民党うすい」というように政党名または政党の略称を記載しても本人の氏名または氏か名を記載している場合は有効票として扱っている。 この2と3のミスで851人の投票が無駄になっており、木更津市の約千倍の人口である国全体では85万票近くが意志表示を間違えているのではないかと想像している。 衆議院のカーボンコピーだとか参議院は不要だとか言われる中、個人的に思う選挙制度改革は衆議院は全て小選挙区候補だけの選挙で選出して2大政党制を進め、参議院は県別の選挙区を廃止して全てが全国区の個人名のみの選挙制度にすると衆議院と参議院は大きく雰囲気が変わることになるだろう。与党が過半数を確保する可能性が減ることで常時捻れ国会になると推察されるので今以上に衆議院の議決が優先されるように制度を変更し、参議院は国民の各界からの審議を受ける場という位置付けに変更するべきではないかと思っている。 押印を減らす方向で事務の見直しが進んでいたと思ったが、開票立ち会いにあたっては多くの印鑑が必要であり、昭和のままの事務処理だと感じながら、昨日の開票立ち会いを思いだし参院選を振り返る記事を記載している。 |