会派要望書を提出
2022/09/20記
 9月定例議会の最終日を明後日に控え、会派として毎年実施している要望書の提出を行ったので取り急ぎ報告する。
 
 
  
 市長・副市長・教育長との日程調整を行った結果、午前中の交通政策特別委員会と午後からの基地政策特別委員会の間となる午後12時50分という昼休み時間帯での提出となった。要望書の内容は下記の通りである。
 
 
明けない夜はない

 香港から日本に向かっていた大型クルーズ船「ダイヤモンドプリンセス号」が検疫のため横浜港に停泊したのは、令和2年2月3日であった。テレビに映し出される異常な光景を私たちは毎日のように見ていたが、多くの日本人はどこか他人事のように思っていたはずである。
 それから2年半が経とうとしているが、いまだに人類はこれを克服できていない。
 政府はコロナ感染拡大の影響を受けている地域経済や住民生活を支援するため「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」を創設し地方公共団体とともに国民の命と暮らしを守るため全力を傾注しているところである。その交付金の総額は令和4年4月末で15兆9,760憶円である。
 木更津市においては渡辺市長のリーダーシップのもと令和2年度では13億3,808万円の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を活用し、市独自で子育て世代への臨時特別給付金に上乗せする施策として8,502万円を、市独自でひとり親家庭等に給付金を支給する施策として5,784万円を、地元産品からなるギフトカタログを作成し敬老事業対象者に提供する施策として1億1,922万円を、また感染症対策を実施した市内中小企業者に対して支援する施策として1億8,280万円など109の様々な施策を展開した。令和3年度では5億5,067万円令和4年度では3億6,198万円の交付金を活用し引き続き様々な施策を展開しているところは高く評価する。
 そのおかげか、減少するかと思われていた市税等は堅調に微増となり、民間活力も力を取り戻しつつある業種もある。しかし私たちの日常は依然としてwithコロナである。マスクは外せず長い時間親しく語り合うこともできない不思議な日常がもはや恒常的になりつつある。
 しかし 明けない夜はない
 うつむき加減で過ごしていた毎日から少し目線をあげ胸を張って進まねばならぬ時が来たようである。木更津市の明るい未来を着実にこの手にするため私たち会派羅針盤は、項目事項7点、小項目では25点の要望書を提出する
 
要望1 防災・防犯の推進について
要望の要旨
1 災害に強いまちづくりを誘導する施策を講じること
2 互助の根幹となる自治会・まちづくり協議会の強化を図ること
3 都市の相互連携により行政の防災力を向上させること
4 防犯カメラの補助制度を通じて犯罪の抑止を図ること
要望理由
 行政は市民が安全に安心して生活できる環境を保障することが重要な責務です。木更津市も渡辺市長が「日本一の防災都市」を目指す姿勢を明らかにしていますが、現状を見ると改善すべき点や更に政策を推し進めるべき点がまだまだ多く考えられますので、その改善を通じて防災・防犯の推進を求めます。
 まず、ハードとしての災害対策の施策についてです。令和2年5月28日に公表された水防法に基づく洪水浸水想定区域では小櫃川の各所で破堤により浸水することが明らかになっております。近年の異常気象を考えると千葉県による河川整備を要望すると共に、地域内で排水不良による浸水被害が生じないよう計画降水量を見直した排水計画の策定が求められています。また海溝型地震による津波や台風による高潮被害から生命を守るための避難所の整備、災害瓦礫の速やかな処分を行えるヤードの確保、旧市街地に多い木密地区の更新を街中居住の促進としても位置付ける助成制度の拡大などを通じて災害に強いまちづくりを進めることが必要です。
 次に、ソフト面として行政機能が動き始める前に互いに助け合う人間関係を構築するための自治会等の強化です。「お互い様」という意識が低下し自治会費を損得で考え加入しない若い世代が増え、一方で高齢者には自治会の役員が負担という理由で退会する世帯も増える中、自治会加入率は低下しています。自治会に加入することで得られるメリットの創出を通じて加入率を高めるとともに、権限や財源の移譲を進めてまちづくり協議会の強化を検討して下さい。
 大規模災害が発生した場合は現在の木更津市の職員だけでは満足な対応が出来ないことは明かです。既に神奈川県綾瀬市や群馬県太田市と災害協定を締結して相互連携を進めていることは存じていますが、同時に被災しない程度に離れている西日本の都市との連携も視野に入れた対応を検討し、連携先の自治体が被災した際には木更津市から多くの職員を派遣し、災害対応の現場力を向上させるような訓練を積むことを進めて下さい。
 最後に、防災と同時に防犯も市民の安心感を高めるために必要な事業です。近年の事件解決には防犯カメラが重要な鍵であり、その設置は抑止効果として力を発揮します。木更津市においては予算の制約で設置が進んでいませんが、個人や法人がその前面道路を撮影する目的で設置する防犯カメラに市が補助金を出すことで、少ない予算でも設置台数の増加が期待されますので補助制度の検討をお願いいたします。また、まちづくり協議会が自主的に防犯カメラを設置できるよう制度を整えて下さい。
 
要望2 交通インフラの活性化について
要望の要旨
1 木更津飛行場の周辺活用と官民共同利用を研究すること
2 木更津港のクルーズ船寄港を念頭に置いた施設整備と海の駅の整備を進めること
3 JR内房線の木更津駅改修を進め、巌根駅では全ての快速列車の停止を実現すること
4 移動困難地域の解消のため新しい交通システムの実現を早期に図ること
要望理由
 木更津市は陸上自衛隊が管理する木更津飛行場と重要港湾を有し、アクアラインから圏央道に向かう幹線と館山道が交差する要所に位置する陸海空の結節点でありますが、そのポテンシャルを充分に活用しているとは言い難い状況にあります。
 木更津飛行場においてはコロナ感染症の終息後に需要が増えると予想されるプライベートジェットの離発着を誘致することで周辺地域の価値が向上することと供に地域経済の活性化が目指せますので、前向きな検討をお願いします。
 重要港湾である木更津港はJR木更津駅から700mという好立地でありながら一部企業が利用している状況で、コロナ禍が過ぎた後に利用が回復すると思われるクルーズ船運航にむけた整備を進めるとともに港周辺の活用が図られるよう海の駅の整備を推進するように関係機関との協議をお願いします。
 陸上交通では鉄道の利用者が減少傾向にありますが、本年開設110年を迎えた木更津駅は市の顔として重要な存在です。駅舎は建設から50年を越え老朽化しておりますが、新庁舎が入居するビルが直結を検討していることを考えると、まちづくりの観点で改修を協議していただけるようお願いします。
 また巌根駅は内房線で総武線快速列車が停車しない唯一の駅であり、平成元年以降の地域人口は減少の一途を辿っています。インフラが既に整っている岩根地区の人口を維持することはコンパクトシティの推進に繋がりますので人口政策の点からも快速電車を停車させることで人口維持を図り、地域活性化を図るようお願います。久留里線についても存続されるよう関係機関協議をお願いします。
 市内全体では車の運転をされない、或いは免許証を返納された高齢者が増えております。買い物、通院等の移動の際に不便を感じている方が多くなっておりますので、とりわけ公共交通機関が充実をしていない地域では自治会バス等を利用した「新しい交通システム」が望まれています。「ふくちゃんバス」の実証実験では自治会バスの経費は路線バスの維持費より安価で細かな対応が出来ることが明らかになりましたので運営の補助を拡充するとともに、全市的な展開を望みます。
 以上、木更津市の将来のために、既存の交通インフラを最大に活用するとともに、新たな施策展開が必要であると考え、昨年に引き続き、交通インフラの活性化を要望します。
 
要望3 交通安全対策について
要望の要旨

1 交差点周辺の視認性を高めること
2 ゼブラストップ運動の更なる推進に努めること
3 交通量が多く歩道が整備されていない道路については必要に応じて安全柵を設けること
4 交通危険個所の横断歩道や信号機設置及び交通規制を千葉県公安委員会と協議すること
要望理由
 交通事故の多くが交差点周辺で起きていることから、視認性を高めることで交通事故防止に資するものと考えます。また視認性を高めるとこで本市が推進しようとしているゼブラストップ運動の実施がし易くなるものと考えます。
 交差点の視認性を高めるため、具体的には以下3点について今以上の対策を要望します。
 @ 交差点周辺の除草を定期的に行うこと
 A 信号機のない横断歩道周辺の除草を定期的に行うこと
 B 交差点周辺に違法な広告物等を設置しないことを規定する条例の制定、若しくは関連する条例の一部を改正すること
 また、昨年の6月28日には八街市で飲酒運転のトラックによる下校途中の小学生が5人死傷するという痛ましい事故がありました。飲酒運転は論外ですが、同様の事故は脇見や交通違反でも生じる可能性があり、現に3年前の4月23日には江川の信号の有る横断歩道で信号無視の車により小学生2人が死傷しています。
 全ての事故を物理的に防ぐことは困難ですが、車両と歩行者を安全柵で区分することは大きな効果を生じますので対応をお願いします。また、千葉県公安委員会が所管する横断歩道や信号機、及び道路の一時停止や一方通行などの交通規制についても、通学路等で必要な交通危険個所について検討を行い、父兄や地域の要望を聞き、市として公安委員会と要望に対する対応について協議するよう要望します。
 
要望4 子育て環境の支援継続と改善について
要望の要旨
1 小中学校並びに教育施設のトイレの洋式化率を向上させること
2 特別教室の冷暖房設備の設置に向け、県と連携して実施する検討を進めること
3 学校給食無償化を小中学校に在籍するすべての児童に適用できるよう県に働きかけること
4 子育て世代包括支援センター「きさらづネウボラ」による子育て世代の支援の継続を行うこと
5 待機児童対策を継続して行うこと
要望理由
 文部科学省に於いても令和時代の学校施設のスタンダードとして、洋式トイレ・乾式化やバリアフリー化等の推進を重点項目に挙げており、トイレ環境改善を目的に学校施設環境改善交付金を設立されております。これを活用し、本市小中学校並びに教育施設のトイレの洋式化率の向上を図り教育施設の改善を強く要望します。
 一般教室の冷暖房についてはお陰様ですべての教室に冷暖房が設置され、児童・生徒たちも以前よりはるかに良い環境で学習ができるようになりました。しかし残念ながら特別教室にはその設置はまだ叶っていません。一部特別教室は年度によっては支援学級として使われることもあることから、教育の公平性の観点からも考慮を願い、そこで働く教職員のためではなく、授業を受ける児童・生徒のために特別教室へのエアコン設置を要望します。
 学校給食の無償化については、千葉県と連携し第3子以降を無償化する案が進められ、9月定例議会で議案も上程されましたが、経済的に恵まれない世帯の中には給食費を含んだ学費の負担が子どもを生むことに戸惑いを感じているものも少なからずおります。従いまして無償化については第1子から適用できるよう千葉県に対し働きかけることを要望します。
 木更津市子育て世代包括支援センター「きさらづネウボラ」については、多動性や衝動性があり、特別に支援が必要な子供たち及び保護者を福祉や教育セクションとの連携により包括的に支援することにより、将来的な学校不適応や不登校の解消につなげています。引き続き子育て支援策の重要な柱として担当職員の増員や専門職の配置を推進していただけますよう要望します。
 待機児童対策については、施設整備や保育園の民営化等により大幅に改善され、課題であった保育士確保対策についても9月定例議会で本市独自の奨学金制度を創設する条例が提案されました。引き続き保育士の家賃補助制度を創設し、自治体の負担軽減のため企業主導型保育施設の整備を推進するなど、保育環境の整備を行い、年間を通じて待機児童が抑制されるよう要望します。
 
要望5 脱炭素都市への展開について
要望の要旨
1 自治体電力の導入を検討しバイオ産業や水素生産企業の誘致を進めること
2 山林の活性化と海洋中の植物生産を通じて産業振興と炭素固定を進めること
3 自動車利用の抑制のためコンパクトで自転車に優しいまちづくりを進めること
要望理由
 木更津市では2019年4月に「世界首長誓約/日本」に署名し、2020年3月に「きさらづストップ温暖化プラン」を策定して低炭素社会に向けた姿勢を示し、本年2月10日には渡辺市長が「ゼロカーボンシティ宣言」を行うなど方向性は数年前から明確に示していますが、その取組においては省エネや市民への啓発に留まっている現状です。道路照明を消費電力の少ないLED照明に変えるなどの取組は評価できますが、実質ゼロにすることからはほど遠く、小手先の改革ではない根本的な制度に取り組むべきと考えます。
 具体的には、市が電気事業を営んで収入を増やして福祉事業に宛てるとともに、地域から流出するエネルギー関連の歳出を地域で循環することや、分散する再生可能エネルギー活用で災害時にも安定した電力供給を目指すべきです。発電の手法としては太陽光だけでなく小櫃堰や矢那川ダムを活かした小規模水力発電、東京湾での洋上風力発電所も検討するべきであると考えます。発電以外でも森林資源を利用したバイオエタノールの生産、水素菌やミドリ虫等を使用した生物により二酸化炭素から資源を取り出すバイオ関連研究機関を誘致することは、DNA研究所を要する木更津市としては望ましい方向だと思います。更には脱炭素の切り札といわれる水素の生産を研究する拠点を目指し、将来的には鉄鉱石を水素で還元し銑鉄を創れる都市を世界に先駆けるべきであると思います。
 既存の産業でも林業は二酸化炭素の固定に有用ですが、本市においては森林資源の活用が成されてない状況です。房総半島の森林資源を活用するためCLTの産業化、木工製品の市場拡大を進めるべきと思います。海洋でも海苔やワカメのように炭素固定を行う食品生産を研究すべきと思いますし、アマモのように商品に成りにくい水生植物も魚類の生育のためも必要なので、東京湾の森林化は水産業全体にも良と考えます。海域藻場造成技術の研究を進めている日本製鐵等の企業との共同研究も望まれます。
 最後にエネルギー消費の少ないまちづくりを目指すことも重要です。徒歩生活圏を中心としたエリアで基本的な生活が完結する社会を進めればエネルギー消費量は減少します。その様な意味でもコンパクトシティを進めるよう開発行為の誘導を行うべきです。更には、通勤通学における自家用車の使用抑制と市民の健康増進も兼ねて、幹線道路に自転車通行帯を設けるなど自転車に優しいまちを作ることも脱炭素時代には必要な施策と考えます。人と環境に優しい木更津を創ることで脱炭素都市を展開することを願います。
 
要望6 都市計画道路の整備等について
要望の要旨
1 都市計画道路 中野畑沢線について
(1)貝渕工区に早期着手すること
(2)中央地域の道路改修を行い中野畑沢線の効果を高めること
2 都市計画道路 中里曽根線について
(1)線形を再考し通称平成通りをアクアライン連絡道の側道に連結すること
3 社会資本整備予算の拡充を図ること
要望理由
 都市計画道路中野畑沢線は、本市金田地区から中心市街地を通り畑沢地区を結ぶ、総延長12,700mの道路で、本市西部を南北に貫く主要幹線道路として位置づけられています。本路線の整備状況を見ますと、北部では中野工区の700mが県により事業化され、休日の交通渋滞の対策として着実な整備事業の進捗が望まれております。南部では木更津市が桜井工区の890mを整備し、用地買収・墳墓の移転・文化財調査等が進められています。現在、未着手は中央工区・新田工区・貝渕工区の1,562mと成っております。
 未着手区間のうち、貝渕工区の550mは桜井工区完成後に着手する予定と聞きますが、交通安全の面から桜井工区と同時開通して欲しいとの声があり、市において想定交通量調査が行なわれ、同時開通により交通量が減少するという結果が得られました。桜井工区が用地買収で進展が見られない中、貝渕工区の早期着手が望まれます。中央工区の215mにおいては、道路線形の見直し協議を早々に開始する一方で、既存道路を大型バスの通行が可能な構造に改修して、高速バスのルート変更で中野畑沢線全体の道路整備効果を十二分に生かすよう求めます。
 一方、都市計画道路中里曽根線は依然として未着工のままであり、袖ヶ浦市における 通称「平成通り」は本市境に於いて途切れたままであります。当該道路については線形の見直しを図り、早期に平成通りとアクアライン連絡道側道とを連結することを要望します。これにより木更津市の内陸部に袖ヶ浦市方面からの誘客を行い、本市市民も袖ヶ浦市方面に通勤することなど、市民の利便性が向上すると考えます。
 また、社会資本の老朽化により住民要望が最も多い項目が道路修繕や側溝修繕等です。その様な要望を効率よく処理する為に計画的適正な工事発注として一つの整備事業を拡大することでコストの削減や工期の短縮と同時に職員の経験が増えることも図れます。
 市民ニーズの多様化や超高齢化少子化時代を迎えるにあたり財政状況の厳しい中、木更津市都市計画道路中野畑沢線早期整備延伸等に係る予算を十分に確保願い早期完成や開通、社会資本の長寿命化や職員の経験向上を確実に推進すること。
 
要望7 次世代への都市づくりについて
要望の要旨
1 持続可能な土地活用について
2 新たな計画道路について
要望理由
 令和3年4月「総務省統計局」から公表され「平成30年 住宅・土地統計調査 住宅数概数集計」結果の要約によりますと、全国の「空き家」の数は846万戸と、平成25年と比べ、26万戸の増加となり、空き家率は13.6%と過去最高とのことでした。今後も「空き家」の数は、増えるものと予想されます。
 近年、多くの市町村においては「所有者不明」の「空き家」の対応について、とても苦慮しているものと聞いております。本市においても 今後、向かえる「人口減少」及び「相続等」により、所有者が特定出来ない「所有者不明」の「空き家」の数は増えるものと予想されます。
 人口が減少局面に転じると、都市の大きさは変わらずに、都市の内部に空き地や 空き家等の低未利用地が時間的・空間的にランダムに数多く発生し、多数の小さな穴を持つ スポンジのように都市の密度が低下する、いわゆる「都市のスポンジ化」が進行するといわれております。
 この「都市のスポンジ化」が進行すると、都市の密度の低下、生活利便性の低下、行政サービスの非効率化、治安・居住環境の悪化、地域コミュニティーの希薄化、まちの魅力の低下、賑わいの喪失などの「負のスパイラル」が生じ、加速度的に都市の衰退を招くおそれがあり、持続可能なまちづくりが難しくなります。
 本市におきましては、既に一定数の空き家が存在し、更に近い将来には人口減少が始まることが予測されておりますことから、「都市のスポンジ化」を防ぎ、持続可能なまちづくりを実現するための取組が不可欠と考えます。対応策と致しまして、空き家対策推進事業を推進しおりますが家屋敷課税等の導入、不在者管理人や相続管理人制度の導入を早期導入の検討を図ること。
 また、今後の既成市街地の再生にあたっては、整備が必要な地区を絞り込み、地区の課題に対応する小規模で柔軟な土地区画整理事業の実施を行うこと。
 一方、本市の賑わいや交通量の増加に伴う交通渋滞や諸課題に対し、新たな計画道路の開通を検討すること。
 
 
 昨年は要望項目が10箇有り、それ以外にもコロナ対策に関する緊急要望を別途行っている。今回は子育て施策に関する項目を集約したことと、コロナ対策に関する要望を行っていないことが特徴であり、特に前文でコロナ後の新しいまちづくりを目指して欲しいという意志を込めたつもりである。
 
 実際に猛威を振るい、私を濃厚接触者に追い込んだ第7波は確実に減少傾向を示しており、人口10万人当たり一週間感染者数は昨日の26人を反映した値が258.5まで下がった。
 
 
 12日から19日までの8日間における407人の新規感染者の年齢性別分布は下図の通りで、30代、10歳未満、50代の順に多いという傾向を読みにくい状況である。男性では50代が最も多くなった理由を分析するヒントはないが、危惧していた夏休み後の小学校等で顕著な感染拡大は生じなかったようだ。
 
 
 房総半島では8日間に3,827人の感染が明らかになっているが、前の週は7日間で4,384人なので、減少は続いている。
市名 感染者数 町村名 感染者数
1 館山市 4611→4680 +69 1 九十九里町 1497→1540 +43
2 木更津市 18601→19008 +407 2 芝山町 713→748 +35
3 茂原市 10492→10756 +264 3 横芝光町 2714→2865 +151
4 東金市 7090→7325 +235 4 一宮町 1675→1756 +81
5 勝浦市 1741→1764 +23 5 睦沢町 666→677 +11
6 市原市 35391→36435 +1044 6 長生村 1536→1585 +49
7 鴨川市 3397→3488 +91 7 白子町 1070→1092 +22
8 君津市 9818→10115 +297 8 長柄町 650→678 +28
9 富津市 4860→4982 +122 9 長南町 832→862 +30
10 袖ケ浦市 9331→9564 +233 10 大多喜町 745→755 +10
11 南房総市 3200→3245 +45 11 御宿町 520→524 +4
12 山武市 5370→5629 +259 12 鋸南町 542→543 +1
13 いすみ市 3494→3606 +112
14 大網白里市 5756→5917 +161
市計 122152→125514 +3362 町村計 13160→13625 +465
房総半島合計 136312→140139 +3827
 
 地域別の人口10万人当たり一週間感染者数は今回も全地域で減少しており、木更津だけの傾向でないことも明らかである。
 
 
 この様な状況の中なので今回の要望書にはコロナ対策を盛り込まなかった。生活スタイルの変化により深夜の飲食業など、感染が減少しても景気回復を見せない業界が有ることは承知しているが、生活様式に併せた経済モデルへ進化することで地域の活性化を目指していこうと考えているのである。ともあれ今回も備忘録代わりに提出日にアップした次第である。