投票率が低下する | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2023/04/10記 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
統一地方選挙の前半戦である千葉県議会議員選挙は41投票区で95人の定数であるが、木更津市を含む15投票区、25人は3月31日の17時をもって無投票当選が決まり、残る26投票区で70人の定員を112人で争う選挙となった。 これら26投票区のうち投票率が県下最低となった野田市選挙区では24.94%となり有権者の1/4を下回っていた。千葉県全体でも投票率は35.99%と過去最低を更新した。 選挙が実施された中で最も投票率が高かったのは24年ぶりとなる県議会選挙が実施された富津市選挙区であるが、長年居住している市民が多いと思われ、地縁血縁が濃い富津市でも44.55%と半分にも届かない状況であったことには驚かされた。 投票率の低下傾向は木更津市でも続いており、私が最初に当選を果たした2007年には過半数を越えていたが、今では半数を切っている。そこで過去5回の市議会議員選挙の有権者数と投票率を調べてみたものが下表である。 |
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有権者数は2003年から2019までの16年間に12,701人も増加しているのだが、投票に行った人の数は逆に9,650人も減少していた。投票率に至っては15.62ポイントも減少している。投票率をグラフで表すと下図のように急降下中である。 私の得票数が減少傾向にあるのを投票率の減少と関連させるのは、実際に多くの得票を集める候補がいるので的確ではないが、有権者に市議会を含む政治に背を向けられているように感じる。 情報機器の発達でSNSを活用する者も増え、律儀に活動記録等を折り込みやポスティングで配る議員もおり、20年前より情報には接しやすくなっているように思っている。私のこのHPもその様に市議会の情報提供を行うために更新を繰り返しているのであるが、そもそも興味がない層に響かせることは容易ではない。 思えば平成19年に私が当選した頃は第一次安倍晋三内閣で、当時は政権交代を掲げた民主党が勢いに乗り、報道も政権が変われば世の中も変わるように国民に伝えていた。福田・麻生と短命の自民党内閣が続き、平成21年8月30日に投票が行われた総選挙では民主党が圧勝した結果、国民は新しい日本の誕生を期待したと思うが、その末路はご承知の通りである。 民主党政権でも幾つかの長年の課題が解決され、国家の方針も一部変更されるなど評価されるべき点も若干は有ったものの、東日本大震災の対応や閣内の不一致で政権は混乱を深め、鳩山・管・野田と短命の民主党内閣を経て平成24年12月16日の総選挙で自民党が復権し今日に至っている。この民主党政権への失望が政治は誰に投票しても変わらないと考えるニヒリズムに繋がり投票行為を辞めてしまった人も多いのではないかと私は思うのだ。 明後日に告示される統一地方選挙の後半戦となる木更津市議会議員選挙は多くの新人候補が立候補しているが、準備不足と思われる者も多く、個人情報保護の意識が進んでいる昨今では名簿も集まりにくく、選挙ハガキ2千枚を有効に使えるのだろうと他人事ながら心配になる。その様な状況なので投票率の低下は覚悟しなければ成らず、40%を下回る事態になっても不思議ではない。 もちろん候補者となる私は投票の呼びかけを続ける一週間に成るのであるが、有権者の心に何処まで届くのか、力が試されることになるだろう。 因みに総務省が今年の2月にまとめた資料によると全国815市区(792市と東京23区)のうち今回の統一地方選挙で改選が行われる議会は332市区であり統一率は40.74%と成っている。都道府県知事及び議会、市町村長及び町村議会までを含んだ全ての地方自治体選挙での統一率は27.40%である。かずさ四市でも市長選挙が無く木更津の市議会選挙だけなので統一率は12.50%に留まっている。前から主張しているがその程度の統一率なら中2週間も明けず県議会と市議会を同時に選挙して事務コストを抑えればよいのにと思うのだが、国会での思惑は違うらしい。 取り敢えず、今回はここで終了。 |