太田山と大型遊具
2024/03/10記
 今回の定例会で我が会派の吾津議員の一般質問に対して近隣市で整備されている公園の大型遊具について今後検討していきたいという答弁があった。私は太田山に滑り台が有れば楽しいだろうと思っていたので、昨日天気も良いので撮影に行って来た。
 
 君津市の君津中央公園や袖ケ浦市の百目木公園には人気のローラー滑り台が有るが、それらは基本的に平坦な公園で地形の高低差を利用したダイナミックな施設ではない。私の数少ない経験の中でデザインが優れていると思ったものは茨城県笠間市にある笠間芸術の森にあるローラー滑り台である。
 岡の上から木立の中を曲がりくねりながら滑り降りる形式で、高低差が大きいため途中で一回外に出て次の滑り台に入る形になっている。連続したものとすれば長さの記録にも挑戦できそうであるが維持管理を考えると分割することが妥当だろう。
 
 整備方針として参考になるのは埼玉県小川町の仙元山見晴らしの丘公園にあるもので、長さ203mのローラーコースターをクラウドファンディングで設置している。1回200円という有料施設にしており管理人も配置している。安全監理と高齢者雇用にも繋がっているが、無料の施設が多い中でわざわざ金を払うのかと思うが、私が行ったときには結構利用者が多いことに驚かされた。
 上の写真にあるように、滑り出しで小川の街や遠く上毛三山などを見ながらスタートできる開放感は素晴らしいので人気があるのかもしれない。太田山でも同じ様なロケーションがあるはずである。
 
 桜の広場に立つ「きみさらづタワー」の真下にある広場の北西端をスタート地点として、一段下の東屋の上空横を通り、車道も上空で横切ってから森林に入り、少し下にある「こどもの広場」に滑り込むようにすると爽快である。
 近年のバリアフリーを考えると、こどもの広場からの斜路の整備や道路上空を横断する箇所での落下物防止ネットの設置なども必要となり通常の滑り台よりコストは高くなることは間違えないが、晩秋の午後4時過ぎに富士山のシルエットや木更津の夜景を観ながら滑ることが出来たら評判になることは間違えない。
 課題は人気が出すぎると駐車場不足が深刻になることである。旧国道沿いの民地を買収して駐車場を増やすことや、たちばな通りと旧国道交差点からの正面階段を設けるなど、デザイン設計を立案した周辺整備を市政百年を前提とした長期計画事業として取り組むことは検討すべきだと思う。
 
 太田山の地下には戦争遺跡として帝国海軍の司令施設が残り、岡の上の樹林の中には市内でもっとも保存状況の良い太田山古墳も残っているが、それらは市民の目に触れることなく隠れたままである。博物館や安西家を含め、優れた整備方針を持てば歴史と文化を満喫出来る市を代表する公園になれるところである。
 また、私が子供の頃にはアスレチック広場があったことも懐かしい。千葉市の泉自然公演や野田市の清水公園では民間事業者がその様な設備を展開して賑わっているが、太田山公園では上記のように駐車場が少なく集客力が課題となり、現状では民間の力を期待することは難しい。復活する日も期待したい。
 
 来年度予算では太田山に750万円を投じるようだ。それで何を得たいのかは予算審査で明らかになるが、多くの人が木更津市の公園整備が遅れていると感じており、代表的な太田山を今以上に良くして行かねばと私は願っている。因みに私のHPのトップページは「きみさらづタワー」から撮影した夕日で、富士山や君津製鉄所を借景に東京湾に臨む木更津の街並みが広がっている。この大好きな風景を多くの人に観ていただきたいと思いながら予算審査を直前にした今回の記事を終える。