総選挙が始まった
2024/10/16記
 前回も関連記事を記載したが、いよいよ昨日から衆議院議員選挙が開始された。立法府の議員を一度に改選するため衆議院議員選挙は「総選挙」と呼称され、議員の半分を3年ごとに改選する参議院や地方自体の議員選挙は「一般選挙」と区分されている。
 参議院で与野党が逆転しても「衆議院の優越」により法律や予算の議決、総理大臣の指名などで採決が衆参で異なっても衆議院が優先されるため、参議院は政権選択という言い方もされない。
 
 今回の選挙に当たって野党は政権交代を唱えているが、現実的には野党分裂の中で選挙が進むので与党に逆風が吹き荒れているとしても下野する可能性は高くないだろう。可能性があるとすれば票数を大きく減らし、自公連立政権に別の党を加えた連立になることであるが、それも現実的ではないだろう。
 
 木更津市を含む千葉12区は新聞報道の通り4名が立候補を届け出た。届け出順に前回の表を整理したものを記載する。
  
氏名 年齢 政党 当選回数 経歴 前回票数
葛原 茂 73 日本共産党 新人 党地区委員長 12,530
樋高 剛 58 立憲民主党 3 元環境政務官 56,747
浜田 靖一 68 自由民主党 10 元防衛大臣 123,210
地引 直輝 44 日本維新の会 新人 公認会計士 -
 
 昨日の午後3時時点では4候補がそろっている掲示板は決して多くなかったが、意外に近くの岩根西公民館前の掲示板が完全版に成っていたので掲載する。
  
 市議会議員選挙では殆どの候補がA3サイズで印刷しており、私も縦に使うか横にするか悩んでいるのであるが、国政選挙のサイズは400×420という特別サイズなのである。何でそうなったのかは解らないが、写真のように情報量が多くなる候補も居るようだ。
 
 袖ケ浦市議会議員選挙は20日に公示されダブル選挙だと言っていたが、正確には衆議院比例区と最高裁判所の裁判官も「国民審査」に付されるので投票箱に向かう回数はもう2つ多い4回で、木更津市でも3回は投票するのである。
 今回審査を受ける6名は前回の総選挙以降に任命された方々で、国民審査で罷免された裁判官はいないものの、何故か名簿記載順序が最初の方だけ「×」が多くなると聞いたことが有る。今回の審査から10年を経て最初に行われる総選挙の投票日に再度審査を受けることになる規定であるが、今回は10年を経て再度審査を受ける方は居ないようである。
 
 
 期日前投票の要件が無くなりハードルが下がったためか近年では投票者の1/3程度が投票日前に投票を済ませているようだ。今回の総選挙でも既に98人が投票を済ませている。前回の総選挙である令和3年10月31日で木更津市全体と最多の有権者がいる第36投票区の八幡台小学校、及び有権者が最少である第31投票区の茅野七曲公会堂の確定投票数は下表の通りであった。 
当日有権者数 投票所投票者 期日前投票者 投票者総数
全市 112,529 33,282 23,164 56,446
第36 7,846 2,699 1,522 4,221
第31 115 32 24 56
 上表の期日前投票者には不在者投票数も含んでいる。
 
 投票は午前7時から午後8時までの13時間である。第36投票区では平均して1時間に207.6人が投票所に足を運んでいた計算となり17.3秒に一人を受け付けていた計算となるが、第31投票区では1時間に2.5人だから24.4分に一人しか来ないとなると立ち合い者は暇を持て余すことになるだろう。ちなみに平均して1時間に60人以下(投票所投票者数780[人/日]以下)の投票所は市内39投票区のうち19箇所であった。選挙事務の効率化は考えるべき課題である。
 全市の投票者総数で期日前投票者率を除すると実に41.04%という高率になる。先ほど1/3は期日前に行っていると記載したが、それをはるかに上回る数値であった。
 
 上表を当日有権者数で割って比率にすると下表の通りである。
投票所投票者 期日前投票者 投票者総数
全市 29.58% 20.58% 50.16%
第36 34.40% 19.40% 53.80%
第31 27.83% 20.87% 48.70%
 
 市全体の投票率が50.16%であり、過去には有権者数が少ない投票所は投票率が高かったが上表ではその傾向は見えない。富来田公民館が期日前投票所に成っているからか、第31投票区でも期日前に投票を済ませたものが全有権者の1/5に達していた。ちなみに投票率が最も高かったのは第20投票区である鎌足公民館の61.39%であり、最も低かったのは第25投票区である牛込区集会所の42.35%であった。
 
 今回の選挙でも本市や国政を正しい方向に引っ張ってくださる候補者である浜田候補を応援すべく26日の最終日まで選挙戦を続ける覚悟はできているが、最終日に街頭演説を行う頃、投票する者の半数近くが既に投票を済ませているというのが実態である。
 それでも最後まで与野党のどちらに投票すべきか悩んでいる人の心に届くため、最後まで頑張らねばと考えながら、選挙戦2日目の夜中にこんなことを書いているのである。