年度末の日々にて | |
2025/03/23記 | |
木更津市では恒例の話であるが議会最終日の夕方に木更津市役所で人事異動の内示があった。毎年のように新しいポストに移るものや古巣に戻るものなど悲喜こもごもの人間模様が有ったようであるが、木更津市議会の不文律で人事に介入することは無いので仲の良い職員がどこに行こうとも「置かれた場所で咲きなさい」という姿勢で臨むことになる。 私も木更津に帰ってから得意分野である土木の設計や監督だけでなく建築の監督の仕事をしたり液状化安全性の判定プログラムを作成したりと得意ではない仕事を請け負ったことも多い。気が乗らない中でも新たな世界を見たことで建築士の学科試験を受けたりエクセルのマクロを使えるようになったりして視野が広がり現在の自分に繋がっているものと今では思えている。 特に大学を卒業して4年間を過ごした道路公団では3か月間の本社研修の後、中国自動車道西宮北管理事務所と上信越自動車道上田工事事務所で過した日々は積算や設計などの知識を深めただけでなく社会人としての考え方や振る舞いを教えてもらった良い日々であった。残っていたら間もなく定年退職となる組織であるが、最後はどこかの工事事務所の所長でもしていたか、その前に関連会社に片道切符で行っていた事であろうと思う。 木更津に戻ってから消防団の操法大会訓練や青年会議所の青少年開発事業としての串本の一週間など、仕事と両立することに異議を申し立てたい日々もあったが、結果として多くの仲間が出来ている。議員となってからも農協や福祉法人の理事を務め、それぞれの世界がどのようなものか一端を知ることが出来たことも悪くはなかったと思う。思い起こせば先輩から「君に来る話は君が出来ると思って来るのだから『はい喜んで』と受けなさい」と言われたことが有るが、今更のようにその意味を噛みしめている。新年度になればPTAの役員も務めることになるだろう。還暦を超えて新しい世界が広がることも悪くない。 議員に成ってからも総務委員長、基地政策特別委員長、議長などを務める中で出来る範囲の改革を進め、今でも最大会派の代表として後輩に背中を見せる仕事を進めることが市民の幸せにつながると思っている。議員という立場なので役職定年はないが、次の世代が新しい経験を重ねることを見守り育て、選挙の際には優秀な競争相手に成ることを望んでいるのである。 新たに市に採用される職員やまだまだ若い職員の中には、想像していた公務員という仕事がイメージと違うと思っているものも多いだろう。市議会議員も当選して困惑しているものが多いことも知っている。日々を積み重ね出来る範囲の中で最善の事を行い、出来る範囲そのものを広げていくような前向きな姿勢を上に立つものが示すことも望みたいし、厳しい部署でも楽しく新年度が始まってもらえたら良いと思いながら、議会が終わった後の年度末の日々に、この様なことを記載している。 |