水道事業の広域化・戸籍事務の電子化について (平成20年6月定例議会)
 議場の皆様。こんにちは。フォーラム未来の近藤です。本日最後の質問となりますので最後までよろしくお願いします。
 さて、本市では、財政の悪化に伴い行政の合理化が求められると同時に、市民ニーズの多様化による高度な住民サービスが求められております。そのため、広域化のように規模の拡大、電子化のように事務処理の効率化、などの努力がなされています。ただ、それで本当に効果が出ているのか、という疑問も有ります。
 疑問点を整理するために、本議会では「水道事業の広域化」「戸籍事務の電子化」という事例を元に、大綱2点の質問を行います。
なお、細かい数字を示しますので、お手元にこのような資料も配付させていただいていますので参考にしていただければと思います。
 
 
 まず、大綱1点目の水道事業の広域化について質問を行います。
 昨年9月の建設常任委員会や議員全員協議会において、近隣四市と君津広域水道企業団との間で、水道広域化の検討を進めている、との報告があり、12月定例会で野田議員の質問に対する回答で、県内水道経営検討委員会には県内水道の将来のあり方として、20年後を目途に、県内の水道を一つの大規模事業体にする事が望ましく、その前段階として段階的な統合を進めるため、君津地域の統合・広域化を進めるとの解説が有りました。
 私も水道事業の広域化と供給配水一元化により、安全な水を安定して安価に供給する事で市民生活へ大きなメリットを生じるものと考えますので、広域化の流れは歓迎いたします。最初に、現在の協議の進捗状況と、本年度以降の展開の予定について報告願います。
 
 次に、水道事業の統合に対し、基本的な考えを何点か質問します。
各市の水道事業の状況を、ある程度に公平にした上での統合としないと、市民の理解を得にくいと思い、その様な観点から統合の前提条件について4項目を比較致しました。
 まず、(表の)上の方にある起債残高です。平成18年度末起債残高を調べますと、本市では約74億円になっています。他市は君津市が約71億円、富津市が約41億円、袖ケ浦市が約63億円です。給水区域人口一人当たりで計算しますと、本市は59,403円です。他市の状況は、君津市79,266円、富津市84,392円、袖ケ浦市104,379円と袖ケ浦市が最も多く、それらに比べて本市は低い値です。
 2番目に漏水状況です。本市の場合は他市より施設の設置が古いので老朽化による漏水も多いものです。生産した水のうち、販売できた水の比率を示す有収率が(表の)この辺に有りますが、それで見ますと、本市は81.6%であり、他市より3%〜6%低い値で、それだけ多く漏水している事になり、対応が求められています。 
 3番目に古い管の更新状況です。耐震追随性が少なく更新を求められている石綿管の比率は本市の6.9%に対し、君津市は24.6%、富津市は31.4%、袖ケ浦市は16.6%と本市より遙かに多い比率を残しています。さらに塩化ビニルで作られたVP管も加えた古い基準の管の合計で考えますと、本市の54.5%に対して君津市は80.3%であり、富津市の69.6%、袖ケ浦市の26.6%を考えても君津市における旧管の更新の遅れが目立っております。
 4番目に給水管の普及率です。上水道の敷設は市の責務と考えた場合、普及率がどういう状況であるか考える必要が有ると思います。本市の普及率は99.6%であり、ほとんどの家庭に上水道の供給が行われております。他市の状況は君津市で98.7%、富津市で95.4%、袖ケ浦市で97.5%と、各市ともかなりの高率です。しかし、富津市の残り4.6%は2,237人に相当し、これらの方々は今は山間部に住まれている方々と伺っておりますので、敷設費用はまだ多額に上るものとなります。
 このように各市の水道事業の状況には大きな差がありますが、統合にあたりどの様な対応を行う考えなのか伺います。
木更津市 君津市 富津市 袖ケ浦市
給水区域内人口 126,205 89,667 48,181 60,825
年度末起債残高  7,496,964,563  7,107,511,076  4,066,074,892  6,348,875,554
 区域人口当たり 59,403 79,266 84,392 104,379
有収率 81.6 84.6 83.9 87.6
配水管延長 917,557 832,074 400,798 463,696
 石綿管 63,066 204,941 125,663 77,040
 鋳鉄管 385,943 144,174 116,644 320,221
 鋼管 9,885 20,085 4,158  6,115
 VP管 437,437 462,874 153,377 46,410
 その他 21,226 0 956 13,910
 石綿管比率 6.9 24.6 31.4 16.6
 VP管比率 47.7 55.6 38.3 10.0
 旧管合計 54.5 80.3 69.6 26.6
H18末給水人口 125,737 88,469 45,944 59,323
給水前人口 468 1,198 2,237 1,502
普及率(%) 99.6 98.7 95.4 97.5
 
 次に水道料金体系の考え方について伺います。市町村合併が盛んな頃に議論されていたテーマですが、一般にサービスは高い方に、負担は低い方に統一されるよう、努力されるものです。そこで四市の水道料金を調べてみますと、殆どの領域で袖ケ浦市が最安価になっています。
 しかし、袖ケ浦市の料金体系を見ますと、水を作るのに必要な給水原価を大きく下回って供給しており、料金回収率は他3市よりも11%以上低い値になっています。この差は一般会計からの繰入、つまり税金によって埋められておりますので、同じような料金設定にした場合、各市とも税金による負担を求められる可能性があります。そこでお尋ねしますが、統合後は、どの様な料金体系を目指しているか伺います。
 
 次に統合される組織の概要について伺います。
 今回の統合では君津広域水道企業団も加わることで県の介入が多くなってくるものと思います。ここで危惧されるのは、水道事業管理者が県職員の天下りポストになってしまったり、君津中央病院のように我々議会の監視が届かない場所で責任の所在が曖昧になって不祥事が発生したりすることなどです。広域化を悔やむような組織になってしまうことは避けなければ成りませんので組織設計が重要になります。そこで質問しますが、組織の透明化のために、どの様な対応を考えているか伺います。
 職員の構成についても伺います。職員一人当たりの区域人口や配水量を見ても、本市は富津市に次ぐ低い値であり、その意味では合理化が充分ではないと言えます。一人当たりの配水量を増するので有れば、管理部門だけを職員で運営し、現業部門を民間企業に委託して職員数を減らすことで対応できます。しかし、私は技術系職員については、災害時の対応等を考えると、外注ではなく職員が直接対応できる現在の本市の体制が望ましいと考えます。外注委託を含め、職員のバランスはどの様にしようと考えているか伺います。
木更津市 君津市 富津市 袖ケ浦市 備  考
20mmで20m3使用 4,095 3,675 4,620 3,570 月額換算
20mmで30m3使用 6,248 5,880 6,825 5,460
20mmで40m3使用 11,708 11,760 13,125 9,870
50mmで50m3使用 18,900 42,315 26,040 16,380
50mmで100m3使用 36,225 58,065 44,415 29,768
50mmで500m3使用 206,588 201,915 223,440 157,605
給水原価 257.32 237.73 290.02 247.51 A
供給単価 244.67 225.97 277.98 207.97 B
 逆鞘 12.65 11.76 12.04 39.54 A-B
 料金回収率(%) 95.1 95.1 95.8 84.0 B/A
他会計からの繰入※ 0 59,032,000 40,000,000 210,000,000
  ※ 国・県補助金及び受託事業負担金を除く(単位:円)
給水区域内人口 126,205 89,667 48,181 60,825
職員数 61 25 29 23
区域内人口/職員数 2,069 3,587 1,661 2,645
年間配水量/職員数 286,603 444,239 205,682 341,685
技術職員比率 68.3% 52.0% 20.7% 52.2%
平均勤務年数 10.7 5.6 10.9 5.6
 
 最後に、広域化の範囲について質問します。
 今回進められている統合議論は木更津市・君津市・富津市・袖ケ浦市と君津広域水道企業団の5団体によるものです。これは原水の過半を占める小櫃川を流域で共同管理するという視点からも望ましい形態であると思います。しかし、県内の水道を一つの大規模事業体にする事については懸念があります。統合を検討する目標年次は、かなり先の話であり、その頃の人口や産業の構成など、不確定な要素もありますが、現在のように供給不足が生じていない状況では、利根川水系からの給水を前提とした房総導水路や、群馬県内のダム等に関する建設費の負担を伴うような統合は進めるべきでないと考えます。広域化も適切な規模が有ると考えますが、市の見解を伺います。
 さらに統合の範囲として考える場合、上下水道の一体化も検討すべきでと思います。県内でも八千代市では上水道と下水道を一体化し、上下水道局という組織を設置しています。上下水道の一体化は、料金収受の合理化だけでなく、水質の確保という点で効率的な施策を採ることが出来るメリットもあります。例えば水道水源となる大寺浄水場に面した清見台地区の北側では下水道整備が進んでいません。生活雑廃水が流入して水質が低下した水を、高いコストを掛けて浄化して配っているというのが現状です。流域や水質の管理という視点と料金収受という観点から、下水道との統合は大変意味深いものと思います。下水道事業は君津市と富津市が既に組合型式で運営していますので、広域化する事は難しい問題ではないと思います。また、基本的な維持管理技術が上下水道とも共通していますので、合理化を推進する効果は大きいと思います。
今回の水道広域化にあたり下水道との統合は、どの様に考えているか伺います。
 
 つづきまして大綱2点目である戸籍事務の電子化の質問を致します。
 戸籍事務については全国的に電子化が進められ、千葉県内でも本市を含めた3市以外の市は既に電算化が終了していると3月の予算委員会で説明がありました。本議会でも議案第61号として「業務委託契約の締結」が上程されています。この2年にまたがる2億2千4百万円の契約については別途審議がなされますので、その点は割愛し、そもそも、このような巨額の予算をつかって電子化を進めると、行政がどの様に変わるのか質問いたします。まず、最初に戸籍の電子化の概要とその目的、及び電子化に向けた国の動向について説明願います。
 
 次に具体的な質問として、電子化をする事によって生じる効果について伺います。業務の電子化は一般的に人件費の削減やサービスの高度化を目的としていますが、それがシステム導入に関する初期投資や毎年の経費に相応しいかどうかを検証する必要があります。3月の予算委員会では、毎年2千3百万円程度の経費が必要だと、説明がありましたが、今回の電子化で、本市にはどの様な効果があるのか、また市民にはどの様なメリットがあるのか伺います。
 
 次に、電算化を外注する事で危惧される問題点を質問します。戸籍の入力作業を外注するようですが、そのように個人情報の管理を外注した場合、下請け業者などから情報が漏洩するような事態が全国的に発生しています。入力を直営で行った場合は情報漏洩の危険性を低下させるだけでなく、契約金額も削減できると考えますが、なぜ外注せねばならなかったのか伺います。
 
 最後に、電子化のシステムの維持管理について伺います。過去にシステム委託で1円入札が多発し、社会問題となりました。これは一度受注してしまえば、その後安定した仕事を言い値で受注し続けられるという、業者の思惑から生じた契約でした。今回の戸籍事務の電子化でもそのような事が危惧されます。成果品の著作権を本市に帰属するように発注すれば、更新や軽微な変更は市の職員で行えるようになり、維持管理費を抑えられると思います。そこでお尋ねしますが、維持管理はどの様に考えているのか説明願います。
 
以上で第一質問を終わります。よろしくお願いします。
  
 市当局の回答
 ※意味が変わらない範囲で部分的に言い換えたり省略をしています。
 
<和田水道事業管理者>
 ただ今、明快なる資料を頂きまして有り難うございます。それでは、私から、大綱1点目「水道事業の広域化について」のご質問についてお答えします。
 はじめに、「広域化の検討状況」でございますが、君津地域4市及び君津広域水道企業団による検討会を平成19年6月1日に立ち上げまして、4市及び企業団の事務・技術担当職員からなる作業部会、いわゆるワーキンググループによる現状の把握とその分析を実施いたしました。
 その結果、統合によるメリットとして、施設の統廃合や自己水と受水の効率的な運用が可能となることや、施設の一元管理・管理体制の強化が望めること、委託先の一元化や職員の削減などにより経費の縮減ができるなどのメリットがあげられました。また、デメリットとしては、施設更新実績の相違、一般会計からの繰り出しの有無、起債残高の違い、水道料金の格差などによる不公平感が統合の障害となる可能性があります。今回は各市の現状を分析したものでございまして、統合に伴う詳細な分析は今年度以降外部委託等により実施する予定となってございます。
 
 つづきまして、「事業統合の前提条件」でございますが、各市の経営状況や経営方針の違いから、議員の言われますとおり、起債残高や有収率、老朽管の更新状況、普及率などに格差が生じておりまして、統合を進める上で課題となってくるものと思われます。従いまして、一般会計からの補助のあり方など、格差による不公平感を解消する方法を検討会等で、今後詳細に検討していきたいと考えております。
 
 つぎに、「水道料金体系の方向性」でございますが、各市の水道料金の状況は、議員が言われるとおり、口径20ミリで1ヶ月30立方メートル使うといたしますと、最も安い袖ヶ浦市に対し本市は1.14倍の料金となります。この格差は、一般会計から水道事業会計へ繰り入れを行っていることが大きな原因の一つとして考えられます。ご質問の統合後の料金体系の方向性についてでございますが、統合により料金が上がることは利用者の理解を得られないので、当面は格差のあるまま移行するか、あるいは最低料金に合わせることになるものと考えられます。統合後の料金の方向性は、統合に伴う施設の統廃合等を考慮した施設整備計画を踏まえた財政収支計画を策定することによりまして適正な料金水準を設定することとなりますので、今後の検討会におきまして、統合による効果等を考慮し、慎重に検討していきたいと考えております。
 
 つぎに、「統合された組織体の概要」でございますが、統合後の組織をどのようにするかは今後慎重に検討してまいりますが、一つには現行の用水供給事業を行っております君津広域水道企業団を中心に4市の水道事業を取り込むことにより、末端給水と用水供給事業を併せた企業団とする方法が考えられます。職員構成について当面は、企業団の構成団体となる千葉県及び4市からの出向となることと思われますが、議員が危惧されていることのないように配慮していく必要があるものと考えております。また、事故あるいは災害等の緊急時に備えた人員体制についても整備していく必要があるものと考えております
 
 最後に、「広域化の範囲」でありますが、県内水道の一元化は20年後という長期の計画として、全県レベルにまとめることによるスケールメリットを活かした経営の効率化や、県民全体に水源を公平に確保するため、水源開発にかかる多額の費用を県民が共同で一定の負担をすることにより、受水料金を県内同一料金とすることなど、としています。これを受けて、君津地域の広域化を検討しているものでして、提言では、地域ごとの広域化を進めながらさらに規模を拡大する計画となっておりますが、議員の言われますとおり、まずは君津地域の統合について検討していくべきというふうに考えております。
 また、下水道の話もございましたが、下水道との統合については、水道事業広域化の検討での対象とはしておりません水道の広域化だけでもいろいろな問題がございまして、下水道を加えることによりまして、より一層の複雑になるものと思われますので、まずは水道のみの広域化について検討すべきと考えておりますので、ご理解を賜りたいと思います。
 
 
<栗原市民部長>
 私からは、大綱2戸籍事務の電子化についての4点の質問に答弁させていただきます。
 まず第1点目の戸籍の電算化の概要でございますが、戸籍の電算化は、平成6年の戸籍法の改正によりまして、紙を媒体として取扱っていた戸籍事務を、磁気ディスクを用い、電子情報処理組織により取扱うことができることとされたことに伴い、全国の市町村で取り組みが進みまして、平成19年度末現在、全国の76%、県下では一部の処理システムを含めますと約90%の市町村が、戸籍事務の電算化を完了又は取り組んでおります。また、この取り組みにつきましては、戸籍法施行規則第68条に「市町村は、戸籍事務を電子情報処理組織によって取り扱うように努めなければならない。」と規定されておりまして、市町村の責務と認識しております。
 次に戸籍の電算化の作業概要でございますが、戸籍には、現在、除籍、改正原の戸籍があり、また住所歴を記載した附票もございます。戸籍の電算化は、まず、これをデータ化してまいります。その際、記載事項の齟齬、誤字や俗字などの疑義事項を見つけ出し、戸籍を遡る必要がある場合には、他の市町村の協力を得て戸籍訂正をし、正しいデータを作成してまいります。特に本市は、歴史ある市であり、本市に戸籍をおいている人は、県下でも有数のものでございます。次に、出来上がったデータをシステムに格納し、運用してまいるわけでございますけれども、この運用には、頻繁に発生する戸籍法等の改正に伴うシステム改修に係る経費なども含んでおります。なお、戸籍システムは、民刑事務、人口動態事務や相続税関係事務なども含まれたシステムとして導入してまいります。
 
 次に戸籍の電算化の目的でございますが、戸籍事務は、いくつかの課題を抱えております。まず1点目は、市民サービスの面から、戸籍の編製期間に長期を要するという課題がございます。これは、住民登録や印鑑登録については、即日対応が可能であることに比べまして、戸籍は、届出から編製までに本市の場合では5日程度を要しなければならないという状況でございます。また、戸籍謄本などの交付時間は、紙台帳の戸籍を手作業で検索し、コピー等を行うために他の行政証明に比べ、著しく時間を要しております。2点目と致しまして、事務処理上の課題がございます。戸籍は、身分関係を公証する唯一の制度でございますが、在外選挙人制度や性同一性障害など生活様式や価値観を反映する側面もあり、近年の各種の制度化に伴い、戸籍に付随する制度が増加する傾向でございます。また、戸籍の届出に関する事務処理は、単に戸籍の記載をするだけではなく「受付帳」や「附票」、「各種通知書」、「索引簿への記入」など様々な台帳に記載内容を記録する必要がございまして、その間、氏名や本籍地等の情報を各台帳に重複して転記していかなければならず、転記ミス防止のための確認作業を含めると、一つの届出を処理するためには、多量の事務が必要となっております。その他に、紙戸籍であるため、戸籍の劣化や破損といった問題、誤字・俗字の問題、保管場所の問題、戸籍記載用タイプライターなど戸籍関係事務機の製造中止などの様々な課題を抱えております。また、戸籍事務は、戸籍法施行規則第4章の2にあるように、電子情報処理組織による届出又は申請等、いわゆる電子自治体に向けて、戸籍事務のオンライン化が、制度として可能となっており、大多数の市町村が対応を終わっている中で、本市においても将来にわたり対応ができる体制を構築する必要があるわけでございます。戸籍の電算化は、このような課題を是正改善し市民の利便に供することを目的としております。
 次に、国の動向でございますが、先に申し上げましたとおり、EーJAPAN構想から始まった申請等のオンライン化は、法整備等の制度化は済んでおりまして、法務局を交えました戸籍事務協議会では、法務省の「戸籍事務コンピュータ化調査研究会」での構想として、市町村を連携した戸籍ネットの話も出てきております。
 
 次に2点目の電子化の効果でございますが、システムを活用した一連の作業の中で、戸籍事務を行うことができ、戸籍作成や照合などの事務処理の効率化につながり、また、現在は出張所等の出先機関に模写電送装置により、本庁から専用回線を利用したファックスで、戸籍謄本などを送付していたものを、出張所の戸籍端末から直に取り出すことができるため、待ち時間を短縮することができます。これまでも大野議員に指摘をいただいております証明書自動交付機の導入や、戸籍事務のオンライン化にも対応できるなど、市民の利便に供することができるものでございます。
 
 次に3点目の業務の外注目的でございますが、戸籍の電算化の大きな目的の一つに、正しい戸籍を市民に提供するということがございます。これは、現状の戸籍が、紙を媒体としておりまして、手書き文字による書き癖などにより、判読が困難であるなど、現在までの数10年の間に発生した齟齬があることは否めないところでございます。また、俗字で記載された戸籍などもあり、疑義に当たる戸籍は、平均で5%以上ともいわれております。本市の場合ですと、45,000戸籍に対しまして、2千から3千程度が予想され、疑義事項の発見には、戸籍事務に精通した3年経験以上の職員を大量に配置し、1件当たり20分から30分を要する確認作業を行うことが必要です。現況の人員体制では、それが不可能であることなどから、専門知識を有し、セキュリティにも優れた事業者に外注しようとするものでございます。
 
 最後に4点目ステムの維持管理でございますが、システムの維持管理は、端末やサーバの機器の導入、運用管理の固定プログラム、システムエンジニアの適用作業などのセットアップについては、60ヶ月リースで対応し、法務省の基準プログラムとシステム保守をそれぞれ使用料、保守委託料として維持管理をしてまいります。まず、システム保守につきましては、安定稼動のため、保守点検や障害時の対応を行うものでございます。次に、法務省の基準プログラムの使用料につきましては、頻繁に発生する戸籍法や関連法令等のプログラム改修についても、その中に含まれております。それで、このプログラムを買い取った場合ですが、法改正などの都度、プログラム改修費、システムエンジニアの適用作業費などの膨大な作業費を要していることは、本市の他のシステム、他市の事例でも明らかになっております。また、今回提案させていただきました事業者につきましては、全国800自治体以上の運用実績がございまして、戸籍事務に精通したサポートセンターが完備され、運用している自治体の意見等の反映もされ、使用料の範囲でプログラムの機能強化にも取り組み、固定されたプログラムではなく、最新状態のプログラムの提供がされるなど、中・長期的には運用経費が安価であると考えております。
 
一問一答
 ※質問と市の回答は文字の色を変えています。省略や言い換えも有ります。細部が気になる方は、市議会のHPで議事録を参照して下さい。
 
 それでは再質問に移ります。水道の広域化について質問させていただきます。水道の広域化についてはただ今の回答に有ったように、昨年6月1日から議論が始まったばかりで、今後外部委託して調査を行い、詳細な分析を行っていくという報告でした。具体的な協議が進んでいない段階での質問となりますが、水道事業をどのように広域化しようと考えているのかという点で執行部にお聞きします。
 起債や施設の格差による不公平感を解消する方法については、今後詳細に検討していきたいという回答でしたが、具体的な事について再質お聞きします。まず起債についてです。本市の起債が少ないのは、水道事業を他市に先駆けて開始し、建設に要した起債を長年に渡って返済してきた結果であると思います。本来で有れば負債が少なくなった結果、今後は返却額が軽い分だけ楽な経営が出来るものと思いますが、統合の前提として、各市の一般会計からの補助を入れ、負債はなるべく近い値に統一するべきと考えますが、本市としてはどの様な姿勢で統合の検討会に臨むのか、再度伺います。
 
 起債残高につきましては、一般的に給水収益の3倍程度が平均的でありまして、できるだけ減らす努力が必要と言われております。各市の起債残高は、本市の2.2倍に対しまして、君津市3.3倍、富津市2.9倍、袖ヶ浦市4.1倍となっておりますが、袖ヶ浦市の施設更新比率が4市の中では最も高いなど、一概に判断できないところがありますので統合に当たりましては、条件設定等について、既に広域化を実現した団体の実例や第三者の意見などを踏まえまして慎重に進めて参りたいと考えております。
 
 では次に、給水管等の施設の状況について再度伺います。本市における漏水率の高さ、君津市における旧管更新比率の低さ、富津市の普及率の低さなど、現状で各市に対応責務があるものではないかと思いますが、統合目標年次までに全ての工事を終えることは現実的ではないと思います。私は公平性を確保するためには、事業統合後も引き続き、各市に費用負担の責務を負わせるべきものと考えますが、その点についてはどのように考えているか、伺います。
 
 給水管等の水道施設の整備状況の格差については、公平性の確保を念頭に、各市の費用負担を含めまして、今後の検討会の中で慎重に検討して行くことと致したいと考えております。
 
 広域化のメリットが大きいものと思いますので、多少の不公平については統合の際に乗り越えるべきとは理解いたしますが、各市の市民に同意を得られるような公平感のある対応をしてして頂けるようお願いします。
 給水管等を保全管理する体制の点で伺います。現在、本市と君津市には水道サービスセンターが存在し、緊急事態の対応を行っておりますが、袖ケ浦市や富津市では管工事組合での対応を行っているところです。これらは民間主導の組織ではありますが、水道事業の統合に合わせ保全管理体制の統合も考えるべきと考えますが、その点について、どのような指導を行おうと考えているか、伺います。
 
 現行は各市の実情から、木更津市の財団法人、君津市の株式会社、袖ヶ浦と富津が工事店組合と、組織形態がまちまちになっておりますが、議員の言われるとおりと思いますので、水道事業の統合の検討に合わせまして、センター等の統合について指導して行く必要があるものと認識しております。
 
 同様に水道に関する事務の点でも質問します。給水装置設置申請の書類や、管理台帳登録システムなど、これらについても統一されていません。これらの統一も検討されると思いますが、統合に先だって進める事の出来る作業だと考えます。事業の統合とは別に事務の規格統一を進めないのか、伺います。
 
 事務規格の統一につきましては、現在でも君津郡市水道連絡協議会の下部組織であります「四市給水装置担当者会議」というものを設けて、常に連絡調整を図っているところでございます。
 
 現在でも四市で連絡調整を行っているという回答でしたので、この様な事務等の統一については事業体の統合を待たずに進めて頂けますようお願いします。
 水道料金の方向性についての再質問に移ります。格差のあるまま移行するか、または最低料金に合わせるのかどちらかという回答がありましたが、料金格差が有るままの移行では合理化の効果が市民に見えず、統合の理解を得ることが困難ではないかと思います。しかし、最低料金に合わせると、本市でも一般会計からの繰入が必要になる場合も想像できます。一般会計から繰入のない状況が理想と考えますので、統合前に一般会計を繰り入れずに済む適切な料金体系を設定し、各市はその額に向かって料金改定を進める過渡期を設けることが望ましいと思いますが、どのように検討しているのか伺います。
 
 水道料金の方向性につきましては、統合当初は各市の料金に格差があるため、一般財源の繰り入れが必要となる期間を設定することも必要と考えられますが、水道事業は独立採算が原則のため、統合後の施設の更新費用を含めまして、水道事業にかかる経費に見合う料金設定をする必要があり、将来的には一般財源に頼らない料金体制とすることが望ましいものと考えております。
 
 水道料金は当然、安いに越したことは無いのすが、一般会計に影響を及ぼし、本市の会計が厳しくなることがないような議論を慎重に検討して頂きたいとお願いします。水道料金の中では、新築物件の開発負担金などについても差があります。木更津、君津では一定以上の面積の土地、または一定以上の日最大使用水量が見込まれる開発にあたっては、事前協議により開発負担金が必要となりますが、袖ケ浦市ではこれがございません。水道加入金についても各市に差があります。これらについても見直しの対象として考えているのか伺います。
 
 開発負担金につきましては、本市では一定規模以上のお客様につきまして、新旧需要者間の負担の公平という立場から、新しく水道を引かれる方に負担をお願いしているものです。統合後は、地域内が同一の取り扱いとなる必要がありますので、水道加入金を含めまして、当然に議論の対象となるものと考えております。
 
 調整すべき数多くの項目が有ることは解りました。今後の議論に期待させて頂きます。
 続きまして組織体の概要について伺います。先ほど管理者の答弁では、私が危惧していることのないよう配慮していく必要があると回答がありました。それは透明性を高める必要性については高める必要があるものと同感して頂けていると解釈しますが、組織の在り方に関する議論については、誰が主体となって、今後どのような展開で話し合いを進めていくのか、その点について伺います。
 
 組織形態の議論等を含めまして、今年度以降の検討会において議論を深めて行きたいと考えております。なお、検討会の構成メンバーは各市の水道事業管理者及び企業団事務局長・技師長でありまして、水道事業体が主体となって検討しているものでございます。平成19年度に検討会を設置したところでございますので、細部の検討はこれからとなっております。
 
 水道事業体が主体となって検討会を構成していくとの話ですが、今年度の問題点を考えるようなワーキンググループであれば、それでも構わないと思います。しかし、統合後の組織については自治体との関係、職員の処遇、一般会計との調整、さらには我々議会の関与の余地など、もっと高度な視点で新組織の制度設計をするため、全庁的な対応が必要なのではと考えます。また、君津広域水道企業団を中心に4市の水道事業を取り込むことも一つの方法であるとの回答でしたが、議論が県主体に成ってしまうことが危惧されます。今後の議論の進め方についてどの様に考えているのか、再度伺います。
 
 議員の言われますように、統合の検討の進捗状況に応じまして、全庁的に議論していく必要があるものと考えております。検討会での、進捗状況を見ながら慎重に対応していきたいと考えております。
 
 統合される組織については、県及び各市からの出向として扱うと有りましたが、事業の安定性や高度な技術の習得を考えると、公的企業の職員として一元の人事管理で運営するべきと考えます。そのほうが業務に対する愛着や責任感も生じると思われますが、人事の一元化というものは行わないのでしょうか。伺います。
 
 統合される組織の人事管理につきましては、議員の言われますようなことも含めて検討していきたいと考えております。
 
 職員の転籍とかになると色々と問題も出てくるでしょうが、これからの新規採用の一元化等も含め検討いただきたい課題だと思いますのでよろしくお願いします。
 新しい組織の技術力の点で質問いたしします。地震等の災害時に速やかな復旧を行うためには技術系職員による対応が求められる所となりますが、近年は本市でも技術系職員の採用を控え、技術が伝承されないという悲鳴のような声が現場からよく寄せられています。本市では近年、技術系の職員採用がなく、新人が育っていない状況については、今後の災害時への対応で非常に危惧を覚えております。今後、この問題につきましては、どの様に対応しようと考えているのか伺います。
 
 議員の言われますとおり、近年、技術系職員の採用がないことや、職員の高齢化が進み、技術の継承も危ぶまれる状況となっておりますことから、広域化をすることによりまして事業規模を拡大し、安定した財政状況のもとで適正な職員の確保が可能になるものと思われます。従いまして、現在、統合に向けた検討を行っているところでありますが、統合後は、技術職員の確保・育成のため独自に職員を採用する体制が必要と考えております。
 
 職員については、必要に応じて中途採用なども検討していただき、技術が継承されることを希望します。
 次いで、統合の範囲について質問します。私は水道の広域化の段階で君津地域が一体化された場合、水道水源である上流域と消費地を一体化出来る、理想の形態であると考えます。これ以上に広域化すると、政策が及ばない地域からの原水を購入するという形になりますので、それを危惧するものです。水源の確保は今後求められるてくる施策の一つで、例えば、東京都は自分の奥多摩や高尾山周辺だけでなく県境を越えて山梨県丹波山村に水道水源林を保有しておりますし、横浜についても山梨県道志村に確保するなど、他の自治体に水源を確保している事例があります。今回の四市統合では地域内に水源を保有し、その維持のためには各種の環境保全条例を自ら制定できる事が、他の地域には無い、この地域の個性だと考えているのです。その意味で具体的な対応について質問いたします。馬来田の方で計画されている「かずさ風の丘」や過去に久留里周辺で計画された処分場のように、水源地域へ廃棄物や残土を埋め立てることなどで、水質汚濁が懸念されるものについては、水道水源管理の立場からも規制を加えるべきものと考えますが、水道水源保護条例の改定等も含め、対応を検討されていないのか伺います。
 
 水道水源管理の立場からの規制をとのご質問でありますが、水道法第43条によると、「水道事業者は、水源の水質を保全するため必要があると認めるときは、関係行政機関の長又は関係地方公共団体の長に対して、水源の水質の汚濁の防止に関し、意見を述べ、又は適当な措置を講ずべきことを要請することが出来る。」とされております。水源の汚染が懸念される場合には、環境関係行政機関等に対しまして意見を述べる等連携を密にして対応するべきものと考えております。
 
 この地域は環境に秀でた地域だという個性を売るためにもその辺の対応をよろしくお願いします。ついで、下水道との統合について再質問します。今回は上水だけで手一杯であるという回答であったかと思いますが、上下水道の一体化にあたって、具体的に障害となることは何なのか、その点を再度伺います。
 
 上下水道を一体的に管理運営するためには、下水道事業を地方公営企業法全部適用とする必要があるものと思われます。これには、普及率が一つの判断材料となるものと思われます。ちなみに、八千代市の普及率は92.5%、木更津市のそれは39.4%となっております。このような状況から見ても、次期尚早ではないかと考えております。
 
 普及が少なく公営企業法の適用が出来なく難しいという回答でした。上下水道の情報巷間や技術交流により一層の合理化を引き続き目指していって頂きたいと思います。水道事業の広域化についての質問を終え、戸籍事務の電算化の再質問を行います。
 戸籍事務の作業については複雑で専門的知識を必要とされることは解りました。事務時間の短縮、多量の事務処理の精度向上、電子自体に向けた取り組み等と理解しますが、それに掛かる経費が適切であるかという点が問われる所です。先の3月定例議会における予算審査特別委員会でも、見積もりの妥当性というものが議論され、執行にあたって適正な金額での契約を望むという意見が出されました。今回の契約の締結については別途審議がされますので一般的な質問とさせて頂きますが、例えば公共工事では技術系の職員が積算要領に従い積算を行ったものが適正な金額ということで判定されていますが、電子化の事業としては、どの様な方法で金額を適正と見なし、算定しているのか伺います。
 
 戸籍事務の電算化作業で重要視される点に尽きましては、先の答弁で申し上げましたとおり、正しい戸籍を市民に提供することでございます。このため、データ作成にあたりましては、複数回の入力と疑義事項を発見する能力など、事業者が戸籍に関する専門的な知識を有することが、事業者の選定に欠かせない点であると考えております。また、戸籍システムは、長期にわたり運用していくものと認識しておりますので、運用サポートの充実を選択にあたり考慮しております。議員おたずねの発注金額の妥当性ということでございますが、事業者の参考見積や類似する他市の契約実績をふまえて、見積もりを適正な価格であるか判断しております。
 
 他市の実績というのは当然、参考になることは否定しませんが、技術革新が激しい現在では、業務に要する電子化の事業量等を判断できる担当者も必要ではないかと思います。今後、様々な電子化も抱えていることと思いますが、システムエンジニア等の配置を検討して頂き、適切な金額での執行を望みます。
 電子化の効果について、待ち時間の短縮や証明書自動交付機の導入、オンライン化など、市民の利便に供することができるという回答がありましたが、事務の省力化の観点について再度お尋ねします。3月の予算委員会では当時の市民課長が一般的には2.5人ぐらい削減できると答えられていますが、今回の電子化で職員削減と戸籍事務に要する費用の削減がどのようになるのか具体的に説明願います。
 
 まず、現在の本市の戸籍事務の体制につきまして、説明させていただきたいと存じますが、戸籍は窓口職員が届出を受けまして、その後に4名の戸籍担当職員が受付帳の作成、審査、戸籍の作成を行いますが、戸籍の作成のタイプの部分は委託によるタイピスト3名によって行われておりまして、模写電送による出張所等への戸籍の送付は、臨時職員によって行っております。この事務の形態は、多少の違いはございますけれども、戸籍事務を独立した業務として取扱う自治体の標準化したものでございます。また、職員の体制と事務処理状況につきまして、一例を申し上げますと、7人体制で届出から戸籍の作成まで2週間を要している類似市がございますけれども、本市の場合は、4人体制で、5日程度で戸籍を作成しております。
 議員おたずねの職員の削減と経費の削減でございますが、タイピストの削減をする予定でございます。また、模写電送装置についても機器の故障時の対応を検討いたしまして、市民の利便に問題が生じない代替措置などで、可能であれば撤去したいと考えております。なお、戸籍の電算化後の当初のリース期間に係る運用経費は、年間2,300万円程度と予定されておりますけれども、電算化の導入に伴う人件費や現在使用している機器等の削減による金額は、運用経費とほぼ同等となり、更に、電算化に伴いまして、職員が恒常的に行っている時間外業務が減少するものと考えており、全体的には、削減効果の方が大きいというふうに判断しております。
 
 現在でも類似市に比べて少ない人員で早い作業を行っているが、電子化の導入でさらに経済的な合理化が計られることは解りました。では、今回の電子化によるサービスの高度化についてお尋ねします。電算化事業データ作成業務委託は2年間の契約となっていますが、運用開始は何時の時点で考えているのか、証明書自動交付機の導入時期など、今後のスケジュール全体について説明願います。
 
 戸籍システムの運用開始時期は、平成21年中を予定しておりますけれども、除籍等については、早く対応ができることが見込めるため、市民の利便に配慮して、可能であれば一部運用をしたいと考えております。また、証明書自動交付機の導入につきましては、その後に、補助財源などを調査し、検討してまいりたいと考えております。
 
 証明書自動交付機は今後の検討課題だということは解りました。次に電子化を外注する理由として、専門知識に精通した担当者が大量に必要なため、市の職員では対応しきれないという説明でしたが、セキュリティには十分注意して頂きたいと考えます。その点で再度確認しますが、システムのハードウエアの故障を想定したバックアップ等について、その管理をどの様に考えているのか伺います。
 
 戸籍システムは、端末と戸籍専用サーバーというシステムにより構成されており、サーバーは故障時の対応をするため、バックアップ用にサーバーを別に設置する予定でございます。また、保管場所につきましては、住基ネットと同様に、施錠管理のできる部屋を予定しております。
 
 別の部屋で施錠できるところと言うお答えでしたが、大規模災害で例えば庁舎の倒壊、火災等でスプリンクラーによる水が掛かってデータが失われることになると、この2億何千万とお金で入力したデータが一切無くなってしまうという、そういう事態も考えられますので、そのような事が無いような充分考えた対応をお願いします。
 最後にシステムの維持管理についての再質問とさせて頂きます。維持管理は委託して、維持管理経費についてはソフトの改修も含むという中で中・長期的展望では運用経費が安くなると回答がありました。電子機器の進歩というのはかなり著しく、ハードウエアの発達により数年で処理速度が満足できないレベルに古くなってしまうという危惧もあります。今回は60ヶ月の契約と言うことでしたが、ハードウエアの更新はどの様に考えているのか伺います。
 
 システムの導入にあたりましては、現時点での最新の機器を導入する予定でございますが、リース期間終了後に、議員ご指摘のように、ハードウエアの更新もその時点で考慮したいと考えております。
 
 ハードウエアを更新したらその時点で使用出来るような汎用ソフトという事でしょうか。
 
 今回導入いたしますソフトは汎用ソフトでシステムの変更等にも対応できる物でございます。
 
 電子化業務は定期的にソフトもハードも更新が求められる事になると思いますが、それに伴って今度は大きな負担が発生しなよう今後の検討として進めていって頂きたいと思います。
 以上で再質問も終わりますが、これからは消防組織など様々な広域化業務も進みますし、様々な業務が電子化されてくると思います。引き続き執行部には、それらの変化が市民にメリットを及ぼすよう、努力して頂くことをお願いして、今議会での全質問を終了します。有り難うございました。