市当局の回答
※意味が変わらない範囲で部分的に言い換えたり省略をしています。
<渡辺市長>
それでは近藤忍議員のご質問に、ご答弁申し上げます。
私からは、大綱1「飛行場周辺まちづくりについて」、中項目1「吾妻公園」についてお答えいたします。
はじめに「概算事業費」についてでございますが、吾妻公園文化芸術施設の基本設計業務を受託している事業者からは建築コストは引き続き上昇傾向にあり、直近の1年間で約13%上昇していると伺っております。このため、昨年度、実施計画で定めた総事業費である105億17百万円を超過しないよう、現在は、文化芸術施設の延床面積の縮減や各種仕様の見直し等を行いながら、本年度末までの基本設計の取りまとめに向けて、検討を進めているところでございます。
次に「周辺の整備」についてでございますが、吾妻公園に近接しております県所管の内港公園や内港北公園につきましては、複数の公園を活用した大規模なイベントの開催や臨時駐車場としての活用等を想定しておりますことから、連携を図る必要があると考えております。この中で、アクセス性の向上につきましては、課題として認識しているところでございます。吾妻公園南側の道路につきましては、文化芸術施設の供用による大幅な交通量の増加を見込んでいないことから、現時点では、拡幅を予定しておりませんが、引き続き、内港公園等を含め港湾施設を所管しております県と、意見交換を行ってまいります。
次に「防衛補助金」についてでございますが、防衛省からは、昨年度、実施計画で定めた総事業費105億17百万円の範囲内において、補助事業を予定していると伺っております。このため、先ほどご答弁申し上げましたとおり、現在、事業費が超過しないよう基本設計の内容について、検討を重ねているところでございます。また、吾妻公園周辺の道路整備に対する補助金の活用に関しましては、防衛省から、今回の補助事業の対象範囲は吾妻公園内であり、対象外である旨、伺っているところでございます。
続きまして、中項目2「江川総合運動場周辺」についてお答えいたします。
はじめに「概算事業費」でございますが、江川総合運動場周辺の築山の整備に当たりましては、ご指摘のとおり中野畑沢線桜井工区の本体工事に伴い発生する土の活用を予定しているところでございます。一方で、築山を含めた江川総合運動場周辺の整備につきましては、令和9年度を始期とする次期基本計画を策定する中で、具体的なスケジュールを定めていく必要がございますことから、今年度策定する木更津飛行場周辺まちづくり実施計画・他3地区におきましては、事業に着手した後の年次計画のみを定める予定としております。このため現時点では中野畑沢線桜井工区の本体工事に伴い発生する土の活用による経費の削減効果を見込まず、整備そのものに必要な総事業費を明記しているものでございます。
次に、「民間事業者」についてで ございますが、木更津飛行場周辺まちづくり実施計画・他3地区の取りまとめに当たりましては民間活力を活用した施設の整備に向け、ヒアリングを実施したところでございます。この中では、江川総合運動場と連携した取組や既存の森林空間を活用した整備など参画に関心を寄せる事業者が複数ございました。一方では、水道や電気など各種インフラの整備等が課題であるとのご意見もございましたことから、今後の事業の具体化に当たりましては、より詳細に民間事業者と協議を進めてまいります。
次に「周辺の整備」についてでございますが、平成28年9月定例会で議員からご提案をいただきました、小櫃川南岸の土手に小櫃堰公園までのランニングコースを整備する実現性につきましては、護岸整備を伴う道路整備が必要でございますので県との連携が不可欠であり、改めて県に確認したところ「現状において新たな整備をする計画はない」とのことでございます。議員から提案のございました小櫃川護岸を整備し、ランニングコースを造ることは難しいところでございます。なお、木更津飛行場周辺まちづくり実施計画・他3地区におきましては、回遊のイメージとして、江川総合運動場周辺におけるジョギングやランニングコースの設定について、例示しておりますことから、今後の事業の進捗に合わせ、検討を進めてまいります。
続きまして、中項目3「木更津駅周辺」についてお答えいたします。
はじめに「市民の意見」についてでございますが、昨年12月19日から30日間実施した意見公募に対しましては3名の方から合計11件のご意見をいただいております。内訳といたしましては約9割が江川総合運動場周辺地区に関するご意見でございました。具体的には、築山等へのトイレの設置に関するご意見や整備後の維持管理費、利用料金に関するご質問などをいただいております。また木更津駅周辺に関しましては、駅前新庁舎の整備場所等についてご意見がございました。今後でございますが、意見公募でいただいたご意見等を勘案しながら、今年度末までに、木更津飛行場周辺まちづくり実施計画・他3地区を策定し「新たなにぎわいの場・安心安全の創造」に向けて、着実に取り組んでまいります。
次に、「富士見通り」についてでございますが、通常のアスファルト舗装とカラー舗装の単位面積あたりの金額につきましては、アスファルト舗装が約1,900円、カラー舗装が約10,200円でございます。その差額はカラー舗装がアスファルト舗装より約8,300円高く、富士見通り全体では、約4,178万円高くなっております。なお参考に申し上げますと、歩道再整備における経済比較では現在整備されているインターロッキング舗装とカラー舗装を比較検討したところでございます。単位面積あたりの金額につきましては、インターロッキング舗装は約12,000円であり、その差額はインターロッキング舗装がカラー舗装より約1,800円高くなっております。カラー舗装の利点といたしましては価格面だけでなく、長期にわたり容易に復旧が可能である点でございます。沿道利用が進み、歩道の再掘削が必要となった場合でも、段差なく補修ができ、再塗装においても色の調整が可能な吹き付け工法で同一デザインの型枠を用いることで容易に復旧することが可能となります。また長期に維持管理するにあたっても、インターロッキングではタイルの廃番などでデザインや色が変わってしまう懸念がございますが、カラー舗装ではそのような心配もなく景観を保った維持管理が可能となります。
続きまして、中項目4「旧庁舎跡地」について、お答えいたします。
はじめに「住民の理解」について、旧庁舎跡地への市場移転計画に係る住民説明の状況についてのお尋ねでございますが、市場の移転につきましては、昨年3月に策定いたしました「木更津市公設地方卸売市場経営戦略」の再整備に係る検討を行う中で、アクセス性や賑わい施設の立地、将来的な財政負担を考慮した結果、再整備候補地として「旧庁舎跡地が適している」と整理をしたところでございます。「経営戦略」策定に際しましては、市場関係者、関連団体等を構成員とする「木更津市公設地方卸売市場経営戦略策定に伴う検討会議」における検討を重ね、素案を意見公募に付すとともに、策定後は市ホームページ等で公表しております。この「経営戦略」は将来にわたって安定的に市場経営を継続していくために目指すべき市場の姿と方向性として、市場の運営や財政収支計画を定めた中長期的な運営の基本計画であることから、今後、再整備に係る計画の熟度を高めていく過程における適切な時期に地元住民をはじめ関係者の皆様に対し、分かりやすく丁寧に説明してまいります。
次に「広域事業化」について、広域で事業化を進めるべきだと考えるが、全国的には広域運用の事例はないのか、とのお尋ねでございますが、一例といたしまして茨城県にある「公設鹿島地方卸売市場」は鹿嶋市、神栖市の2市で共同処理事業を推進するために特別地方公共団体として設立された鹿島地方事務組合が事業運営を行っております。木更津市単独で再整備を行うしかないと考えているのか、につきましては、議員ご指摘のとおり市内の生産者の利用は少なく、買受人は広域にわたることから、様々な機会を捉え、近隣3市に対し相応の負担をお願いしているところでございますので、市場再整備に向けて、引き続き、働きかけてまいります。
次に「民間の意向」について、市場の運営については民間事業者の導入を検討していたが、その後はどのような状況にあるのか、とのお尋ねでございますが、「経営戦略」の「再整備基本計画」の中で官民連携の可能性について「有利な財政支援策の活用」「安定的な市場運営」「運営者の目線を反映した施設設計」の3つの指標に基づき、整理・分析した結果に加え、農水産品の安定した流通・供給のためには、公益的役割が大きいとの判断から、市が公設卸売市場としての役割を継続して担っていく方針としたところでございます。
私からは以上でございます。
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