木更津空港構想について (令和8年9月定例議会)2026.09.04.14:10
 議場の皆様こんにちは。会派羅針盤の近藤です。質問者も16番目となり、たいへんお疲れだと思いますが、お付き合いのほど宜しくお願いいたします。
 それでは通告に従い、大綱1点「木更津空港構想について」質問いたします。本年3月29日に投開票された木更津市長選挙で4期目の当選を果たされました渡辺市長は今回の選挙にあたり詳細なマニフェストを作成されておりました。その中では、次の10年に向けた木更津のメインビジョンとして三つの柱を掲げた他に配布資料1に示す「特出し」として「木更津空港構想」が示され、木更津駐屯地の滑走路機能を最大限にいかし「陸・海・空」が結び合う新しいゲートシティを目指されております。会派羅針盤でもプライベートジェットの離発着を誘致することで周辺地域の価値が向上することとともに、地域経済の活性化が目指せますので、前向きな検討を進めていただきたいと要望をして参りましたので基本的な方向性は歓迎するところでありますが、具体化に向けた確認を幾つか行わさせていただきます。
 最初に中項目1「構想の概要」について質問いたします。私は昨年の6月議会で「基地の民間活用」について、今後はどの様に構想を進めようとしているのか、防衛省や国土交通省などとの協議や相談などの現状について報告を求めました答弁では「飛行場機能を活用した民間機の乗入れについて、防衛省や国土交通省などの関係省庁と協議を重ねて参り、一方で民間機の乗入れにあたっては施設の安全性や航空管制上の制約等諸課題があることから引き続き関係省庁と協議をしながら調査研究を進めてまいります」という簡素なものでしたが、今回は公約として構想を示すに至っております。
 そこで最初に小項目1「過去の経緯」についてお聞きします。配布資料1に示すように市長の示す構想ではプライベートジェット機の離発着に留まらず空飛ぶクルマやドローンの実証・運航の拠点化、クルー・パイロットのレジデンス整備など、多彩な展開が列挙され、期待は広がります。改めてこれまでの経緯についてご説明願います。
 次に小項目2「構想の概要」についてお聞きします。今回の木更津空港構想について、新人市長候補の公約であれば絵空事だと笑い飛ばすことも可能だと思いますが3期12年の経験を経て国や県に太いパイプを持つ渡辺市長が満を持して記載したということは、構想の事業化が可能だと判断するに至った手応えや根拠があるものと推察いたします。この構想の概要について改めて説明願います。
 次に小項目3「今後の予定」についてお聞きします。今回の公約に記載したことで、事業化に向けた具体的な行為が進むものと想像できます。多くの関係者と協議が必要で、現在の段階で具体的な予定を示すことは難しいことは理解しますが、市としては何年頃に本格運用を行いたいと考えているのか伺います。
 
 次に、中項目2「事業の前提」について質問いたします。本市では吾妻公園文化芸術施設や駅前新庁舎の建設など大きな事業が続き、第二給食センターやこどもセンターなど事業化が待たれている構想も数多くあります。今回の木更津空港構想を木更津市が主体となって進めるのであれば人材や資金の面で課題が生じることは明らかです。
 そこで最初に小項目1「用地の確保」についてお聞きします。配布資料1に「隣接地への国内外の企業オーナー等を対象とした格納庫の整備」と記載されて。現在の基地の隣に用地を確保することを前提にされているようです。基地周辺には移転事業で国有地が広がり江川運動場に使用されずに残された土地もありますが、その利用が前提なのか、それとも東京湾を埋め立てて拡張するのか、民有地の購入も念頭に入れているのか伺います。
 次に小項目2「整備の体制」についてお聞きします。民間が利用できるように現在の空港の周辺を整備する場合、当初の工事費に多くの事業費が必要になると思いますが、それは空港を運営する民間事業者が資金調達を行い開港後の利益で償還するという枠組を想像しております。行政は周辺住民の意見集約や許認可などで人的協力を行うことは良いとしても、金田西特定土地区画整理事業の様に整備に関して人やお金を負担する体制は避けるべきだと私は考えます。事業体制についてどのように考えているのか伺います。
 次に小項目3「空港の管制」についてお聞きします。現在の基地は自衛隊と米軍機が飛来するだけなので管制業務は陸上自衛隊が担っています。空港の管制業務が自衛隊という状況で民間機が離発着する空港は新千歳や茨木、徳島、那覇等国内には数多くの事例がありますが、木更津飛行場に民間機を入れることについても自衛隊の了承を得ていると理解してよいのか伺います。
 次に小項目4「運営の体制」についてお聞きします。飛行場の整備が終わり、民間に開放した場合は、純粋に民間の企業が設置されたものと考え、行政は運営に関わらないという選択と、第三セクター的に行政も出資して運営に関わるという選択が考えられますが、木更津ではどうあるべきと考えているのか伺います。
 次に小項目5「運営の収支」についてお聞きします。飛行場の運営費用は、企業等が木更津に飛行機を置いておく駐機料や、離発着する飛行機の着陸料などを受け取ることで日々の維持管理費を賄うだけでなく、当初の整備に要した費用を回収する構造に成ると思いますが、その様な認識で良いのか伺います。
 次に小項目6「関係諸機関」についてお聞きします。飛行場の運営費用は民間企業が行うとしても、外国からプライベートジェット機が飛行場に乗り入れることは出入国の管理が必要となり、物品の移動があれば税関も必要ですし、違法な品物を持ち込むことを防止するため警察組織も求められると思います。空港はどの様な機関が必要になると想定しているのか伺います。
 
 最後に、中項目3「構想の効果」について質問いたします。飛行場の民間利用に伴う離発着の増加は周辺住民にとっては騒音の増加になり、何か便益が生じなければ理解が得られず事業は進まないと思われます。事業化に伴う周辺整備で住環境が改善されたり、企業進出等で雇用が増えて恩恵を受けたり人口増加に伴う活性化が生じるなど、構想の効果が求められます。
 そこで最初に小項目1「経済的効果」についてお聞きします。飛行機が離発着することに伴う燃料の供給や機体の整備、乗客を目的地まで搬送する陸上の交通機関、パイロットやクルーが木更津滞在中に消費する飲食や宿泊など、特定の業界に対し直接的な恩恵が生じ、それが地域に波及することで地域の経済が活性化するものと思われます。この事業を進めることでの経済的効果はどの様に推定しているのか伺います。
 次に小項目2「産業の展開」についてお聞きします。配布資料1には近隣地におけるeVTOL、これは電動垂直離着陸機、つまり空飛ぶクルマのことですが、それやドローンの実証・運航拠点化と提案されており、産業を誘致するには基本的には賛成です。しかし飛行場の周辺は市街化調整区域が広がり、市街化区域には既に住宅が張り付いており、まとまった用地が確保できない状況にあります。施設を誘致するために都市計画を見直しして用地を確保するのか伺います。また、木更津駐屯地に所在する第一ヘリコプター団の機能及び近年多発している自然災害を考慮すると木更津飛行場周辺を防災対策拠点と位置づけて、災害関連死を防ぐために避難所の快適性を高めるための用具や、速やかに仮設住宅を建設できるような資材を準備し官民双方で搬送することは木更津飛行場に求められる機能だと思います。そのためには被災地に搬送する資材を作成する企業を集積することが、間接的に地域活性化につながるものと私は思います。この様な視点での検討もされるのか伺います。
 次に小項目3「航空機需要」についてお聞きします。木更津空港構想ではプライベートジェット機の受入れが前提とされておりますが、需要を増やし産業としての規模を拡大して経営を安定させるために、他の航空機も受け入れるように成ることが推察されます。首都圏には拠点空港である成田と羽田以外にも小規模な空港が多く、配布資料2に示す調布飛行場は滑走路が木更津の半分以下の長さで伊豆諸島との定期航路を運行しており、他にも航空機を使い測量や写真撮影などの業務を行う会社が活用されています。配布資料3に示す八尾空港は陸上自衛隊の八尾駐屯地が中部方面航空隊の諸隊を配置して日々訓練を積む中でも民間企業による遊覧飛行やスカイスポーツ等に利用され、関西地方でのゼネラル・アビエーションの拠点となっております。他にも民間企業が活用する飛行場もあり、配布資料4に示す竜ケ崎空飛行場は非公共用飛行場の位置づけですが、軽飛行機の操縦訓練の拠点と成るなど様々な航空機の需要が存在しております。木更津飛行場の開放で多くの利用申込みが生じると想像されますが、利用枠をどの様にコントロールするのか伺います。
 次に小項目4「周辺の整備」についてお聞きします。航空機の騒音を直接受ける周辺住民は、関連する産業に勤めない限り、飛行場構想は単なる迷惑施設が増えるだけだと受け止められる危険性があります。新火葬場の建設に関して住民の要望を聞いたように周辺住民への対策が重要となります。空港を拡張するための用地の確保も含め、周辺住民への対応は行政が主導すべきと思いますが、今後はどの様に進めようと考えているのか伺います。
 最後に小項目5「行動の自由」についてお聞きします。木更津市の外部から訪問者が飛来して利用するだけでなく、空港の民間活用が可能になれば木更津市民も飛行機をチャーターして自由に旅行に行けるという効果が生じます。具体的には高校の野球部が甲子園に出場した場合、木更津から神戸へチャーター便を飛ばすようなことや羽田や成田からの定期航路がない佐渡島や隠岐の島等へ直接飛んでいくことも考えられます。かつて木更津港にクルーズ船や水中翼船を寄港させたように、市民には行動の選択肢が広がる自由を経験してもらい、空港構想に理解を深めてもらうべきと思いますが如何でしょうか。
 なお、渡辺市長のマニフェストに記載された「特出し」は二つあり、もう一つの構想である「里山リトリート・ビレッジ構想」については時間の都合上、また別の機会に質問することが出来ればよいかなと思いながら、以上で第一質問を終了いたします。
 
  
 市当局の回答
 ※意味が変わらない範囲で部分的に言い換えたり省略をしています。
 
<渡辺市長>
 近藤忍議員のご質問に、ご答弁申し上げます。
 私からは、まず大綱1「木更津空港構想」について中項目1「構想の概要」についてお答えいたします。
 始めに木更津飛行場の民間利用にかかる過去の経緯についてですが、民間利用につきましては本市が基地と共存する自治体として、その有するポテンシャルを地域振興に活かす観点から、これまでも様々な検討を重ねてまいりました。基本構想においても基地の新たな可能性について関係機関と検討を進めることとしており、防衛省をはじめ関係機関との協議・調整に取り組んできたところでございます。今回お示しした木更津空港構想は、こうした取組の延長線上に位置付けるものであり、地域の発展と基地との共存を図りながら、その実現可能性について検討を進めているところでございます。
 次に構想の概要についてですが、本構想は、木更津飛行場の民間利用を核として、本市が有する陸・海・空の交通資源を有機的に結び付け、新たな交流や産業の創出を目指しております。東京湾アクアラインや木更津港など恵まれた交通基盤を活かし、人・モノ・情報が集まる交流拠点の形成を図るものでございます。なお、新たな空港整備ではなく、防衛機能との両立を前提に、ビジネスによる利用や災害時の航空輸送など公共性や必要性の高い分野から段階的な民間利活用を検討するものであり、企業立地の促進、地域経済の活性化、防災機能の向上など多面的な効果が期待できることから、関係機関と連携しながら検討を進めてまいります。
 次に本構想の事業化に向けた今後の予定についてですが、木更津飛行場の民間利用につきましては、防衛省をはじめとする関係機関との協議に加え、米軍施設としての運用との調整も必要となることから、現時点で本格運用の時期をお示しすることは困難であると考えております。一方で、本構想の実現に向けては、ビジネスによる利用など、段階的な活用の可能性について検証を進めるとともに、市民の皆様の理解醸成を図りながら、基地との共存共栄を基本とした取組を着実に進めてまいります。
 
 続きまして中項目2「事業の前提」についてお答えいたします。
 始めに用地の確保についてでございますが、現時点において、本構想に必要となる具体的な用地を確定しているものではありませんが、まずは飛行場周辺に存在する国有地の活用可能性について検討することが現実的であると考えております。一方で、土地利用上の制約や関係機関との調整、事業採算性などを十分に踏まえる必要があることから、今後、防衛省をはじめとする関係機関との協議を進める中で、必要な用地規模や配置を整理し、最適な土地利用のあり方について検討してまいります。
 次に整備の体制についてでありますが、本構想の検討にあたりましては、市の財政負担を極力抑制した事業スキームの構築が重要であると認識しております。木更津飛行場の既存施設を活用しながら、必要な空港機能については民間活力を最大限活用した整備・運営手法を基本に検討してまいります。また、米軍及び自衛隊との調整や国の関与が不可欠であることから、国や関係機関との調整、地域の理解醸成などの役割を担ってまいりたいと考えております。
 次に空港の管制についてでございますが、本構想につきましては、これまでも防衛省をはじめ関係機関との意見交換や協議を重ねる中で、その趣旨や方向性について認識の共有が図られているものと認識しております。一方で、木更津飛行場には、自衛隊部隊が常駐し、日常的な訓練や運用が行われていることから、民間利用にあたっては、安全確保や運用への影響などについて十分な調整が必要であり、今後も関係機関との協議を進めてまいります
 次に運営の体制についてでございますが、本構想につきましては、ビジネスジェットの受入れや航空機整備機能を中心とした機能特化型の空港を想定しており、空港としての公共性を確保しながらも、民間活力を最大限活用した運営が重要であると考えております。現時点で運営主体について結論は出ておりませんが、市としては多額の財政負担を前提としておらず、仮に行政が関与する場合でも負担やリスクを最小限に抑えることを基本に、事業規模や採算性を踏まえながら最適な運営体制を検討してまいります。
 次に運営の収支についてでございますが、事業を持続的に運営するためには、駐機料や施設利用料、航空関連サービスによる収入などにより、維持管理費を補うことができる事業スキームを構築することが重要であると認識しております。なお、本構想は既存施設の活用を基本としており、収益の帰属や費用負担のあり方につきましては、事業主体や管理主体のあり方とあわせて今後検討してまいります。
 次に関係諸機関についてでございますが、海外から航空機を受け入れる場合には、税関、出入国在留管理、検疫等の体制整備が必要になるものと認識しております。また、安全・安心な運営を確保するため、警察をはじめとする関係機関との連携や、空港運営事業者による適切な保安体制も必要になるものと考えております。具体的な体制につきましては、利用規模や運航形態を踏まえ、国土交通省をはじめ関係機関との協議の中で検討してまいりたいと考えております。
 
 続きまして中項目3「構想の効果」についてお答えします。
 始めに経済的効果についてでございますが、本構想は、航空機の発着機能の活用に加え、航空関連産業やビジネス活動の集積を促進し、本市の産業基盤の強化につなげることを目的としております。また、東京湾アクアライン、木更津港、木更津飛行場といった陸・海・空の交通基盤を有機的に活用することで、新たな企業進出や交流人口の増加など、地域経済への波及効果が期待できるものと考えております。今後、需要調査や事業性の検証を進める中で、経済効果についても客観的な検証を行ってまいります。
 次に産業の展開についてでございますが、eVTOL、いわゆる空飛ぶクルマやドローンの実証・運航拠点化につきましては、木更津飛行場や臨海部空間、首都圏に近接する立地特性を活かし、次世代航空モビリティ分野における新たな産業の創出を目指しております。現時点では具体的な施設配置や土地利用は定まっておらず、都市計画の見直しを前提とするものではございませんが、事業の具体化に応じて必要な対応を検討してまいります。また、木更津飛行場は首都圏の重要な防衛・防災拠点であることから、防災機能を損なうことなく、災害時の物資輸送や受援体制の強化、防災関連産業の集積など、防災機能の向上と地域活性化の両立が図られるよう検討してまいります。
 次に航空機需要についてでございますが、木更津飛行場は米軍及び自衛隊が使用する飛行場であり、防衛機能の確保が大前提となりますことから、民間利用の枠が無制限に拡大されるものではございません。今後検討するビジネスジェット等の利活用につきましても、防衛上の運用との両立を前提として、関係機関との協議の中で適切な利用枠や運用方法を検討してまいります。
 次に周辺の整備についてでございますが、本構想の実現に向けては、周辺住民の皆様のご理解とご協力が不可欠であると認識しております。特に航空機の運航に伴う騒音や交通環境への影響につきましては、十分な調査・検証を行うとともに、必要な対策について関係機関と連携しながら検討してまいります。また、今後、施設整備や周辺土地利用の検討を進める際には、地域の皆様のご意見を丁寧に伺いながら、地域振興や生活環境の向上との両立が図られるよう取り組んでまいります。
 次に行動の自由についてでございますが、本構想の実現には、市民の皆様のご理解が重要であることから、まずは木更津飛行場と地方空港とを結ぶチャーター便運航などを通じて、市民の皆様に飛行場利用の利便性や可能性を実際に体験していただくことも有効な取組の一つであると認識しております。そうした体験を通じて飛行場の価値への理解を深めていただき、基地との共存や民間利活用に対する理解醸成につなげてまいりたいと考えております。私からは以上でございます。
 
 
一問一答
 ※質問と市の回答は文字の色を変えています。省略や言い換えも有ります。細部が気になる方は、市議会のHPで議事録を参照して下さい。
 
 それでは再質問を始めます。大綱1中項目1小項目1の「過去の経緯」では、防衛省をはじめ関係機関との協議・調整に取り組み、その延長線上に木更津空港構想があるという答弁でした。では重ねて確認いたしますが、空飛ぶクルマやドローンの実証・運航の拠点化などについても理解を得ているのでしょうか。
 
 空飛ぶクルマやドローンの拠点化につきましては、将来的な可能性を表したものであり、現時点では具体的な計画や関係機関との合意があるものではございません。
 
 今回は可能性を示したということで理解しました。産業化については中項目3で再確認いたします。
 次に「構想の概要」では、木更津飛行場の民間利用を核として、本市が有する陸・海・空の交通資源を有機的に結び付けるという答弁がありました。公約にもアクアライン6 車線化の早期実現やLRT 等の大量輸送システムといった「陸」の部分以外に、羽田・東京・横浜と結ぶ海上ルートという提言があります。このイメージについてご説明ください。
 
 海上ルートにつきましては、観光のみならず、通勤や通学など日常的な移動手段としての活用も視野に入れた交通ネットワークの構築を目指すものであります。交通利便性の向上に加え、交流人口の拡大や災害時の代替輸送にも資するものと考えております。
 

 陸上ルートに比べコストや、また乗り場までのアクセス、到達速度などの点で一般的には不利になる海上ルートですが、渋滞の発生するアクアラインよりも定時制で優れており、一度に搬送できる容量が多いというメリットもあります。木更津内港から日の出桟橋や横浜埠頭など直接都市間を結びつけるルートの検討をお願いいたします。
 「今後の予定」では、本格運用の時期を示すことは困難ですが、構想の実現に向け検証を進め、市民の理解醸成を図るとありました。それであれば周辺住民への説明会を経て全市民に向けた対話の場を設けるべきであると思いますが、如何でしょうか。
 
 本構想につきましては、市民の皆様のご理解が重要であると認識しております。そのため、今後の検討状況に応じて、周辺住民の皆様への説明はもとより、広く市民の皆様に情報をお伝えし、ご意見を伺う機会についても検討してまいりたいと考えております。
 

 具体的な話になる前に市民と情報を共有し、市民とともに作り上げていくという考え方も重要だと思います。ある程度話せる段階になりましたら対話を始めていただきますようお願いいたします。
 「用地の確保」では、現時点で本構想に必要となる具体的な必要な用地は確定しておらず、関係機関との協議を進める中で、必要な用地規模や配置を整理するという答弁でした。では、具体的にはどの様に必要面積を検討していくのか、設計に向けたプロセスをお示しください。
 
 現時点で必要面積を定めているものではございませんが、まずは需要規模や導入機能を整理し、その上で必要な施設規模や配置を検討してまいります。
 
 需要や機能を整理して検討するという答弁ですが、それを実施する主体は答弁にありました最大限活用される民間活力だと理解してよいのでしょうか。
 
 需要や機能の整理につきましては、市や関係機関が行う検討に加え、民間事業者の知見等を踏まえながら進めてまいります。
 

 民間事業者の知見を踏まえるものの、市や関係機関が検討するということで理解いたしました。
 「整備の体制」でも、市が主体となって整備費を負担することを前提とせず、国や関係機関との調整、地域の理解醸成などの役割を担うという答弁でありました。このことは本構想に興味を示し、整備・運営を担う意欲のある民間事業者が名乗り出ているという事でよろしいのでしょうか。
 
 現時点で具体的な参画を表明している企業がある段階ではございませんが、本構想に関連する分野の事業者とは意見交換を行っており、一定の関心が示されているものと認識しております。
 

 構想が具体化することを市民に示すため、構想に参加する企業による特定目的会社の設立が待たれると私は考えますが、そのメンバーと設立時期はどの様に考えていますか。
 
 本構想は、現在、実現可能性を検証している段階であり、まずは、関係機関との協議や事業性の検証を進め、その結果を踏まえながら、将来的な事業スキームのあり方について検討してまいります。
 

 実現可能性を検証している段階だという答弁でしたが、実現性が高いと判断したから構想をマニフェストに記載したのだと私は思っております。では事業スキームが決まり特別目的会社が設立された場合、用地買収や整備工事に必要な期間はどの程度で、開港までどの程度の時間が必要になると想定されておりますか。
 
 現時点では、事業スキームや関係機関との調整が未確定であるため、開港までの期間をお示しできる段階にはございません。なお、直近の軍民共用化の事例である岩国飛行場では、正式協議の開始から開港まで約10年を要しており、用地についても新たな買収ではなく国有地の活用により対応しております。本構想につきましても、今後の協議や事業性の検証結果を踏まえながら検討してまいります。
 

 岩国で10年を要しているという事例を考えますと、これは気の長い話に成りそうだなと理解します。木更津飛行場を活用する理由として羽田や成田が飽和状態であり、民間機が離発着する枠が確保できないという状況があります。その解消は国策として求められていることも考えますと、ビジネスジェットの利用が中心でも国による整備も可能だと思います。国の意向はどのように認識されておりますか。
 
 国におきましては、ビジネスジェットの利用拡大が国際的なビジネス交流や経済活動の促進につながるものとして、その受入環境の充実に取り組んでいるものと承知しております。
 

 国も前向きということであれば、積極的な関与を求め補助金だけでなく人的支援も期待されます。木更津空港の位置づけですが、自衛隊との共同利用を前提とした空港法上の公共空港なのか、それとも非公共飛行場として扱われるのか、ご説明願います。
 
 木更津飛行場は米軍施設であり、自衛隊が共同使用する飛行場であることから、関係機関との調整が前提となりますが、本構想は岩国や三沢の事例を参考に、防衛機能との両立を図りながら民間航空機の利用を目指すものであります。
 

 「空港の管制」では、駐屯地の滑走路を使用することに防衛省と認識の共有は図れているが、民間利用には安全確保や運用への影響などの調整が必要であると理解いたしました。過去の議会では羽田空港管制との調整等に係る国土交通省との協議が課題であると答弁がありましたが、その点も解決したものと理解してよろしいのでしょうか。
 
 羽田空港の管制空域との調整につきましては、現時点で整理が完了したものではございません。まずは米軍及び防衛省との協議を進め、その上で国土交通省との調整を図ってまいります。
 

 前向きには進んでいるもののまだまだ多くの課題や調整が必要であると理解します。何れにしろ過去には羽田空港と侵入ルートが重複することで難色を示していた国土交通省の運輸局が理解を示してくれたことは大きな前進であると思います。
 「運営の体制」では、現時点で運営主体の結論は出ていないという答弁でした。建設会社を中心とする整備工事を進める企業が施設を保有し、運営や管理を行う会社に貸し付けて利益を得るという手法も想定されますが、運営会社が十分な利益を出せず建設会社への支払いが滞る事態となったときの解決策も考慮する必要が生じます。建設と運営を一体とした会社の設立が望ましいと思いますが、そのような事例があればご報告願います。
 
 中部国際空港や羽田空港などでは、施設整備と運営を一体的に行う事例があるものと承知しております。一方で、岩国錦帯橋空港や三沢飛行場といった共用空港では、国や民間事業者等がそれぞれの役割に応じて施設の整備・管理運営を担っているものと承知しております。
 

 整備と運営の役割分担は重要だと思いますので先進事例を参考にしてご検討願いたいと思います。新型コロナウイルスにより人の往来が停止した経験をもとにリスクも考えねばなりません。木更津空港が開港した後に需要が停まり、運営会社が事業から撤退した場合に建設事業費等の償還などの負担が本市に生じないような枠組みも考えていきますか。
 
 ビジネスジェットにつきましては、コロナ禍においても一定の需要がみられたところでございますが、事業化に当たりましては、需要や採算性を十分に検証し、事業者の撤退等が生じた場合にも市が過大な負担を負うことのないよう検討してまいります。
 

 「運営の収支」では、駐機料や施設利用料、航空関連サービス収入などにより維持管理費を賄うということは解りました。それは運営費だけでなく整備費用の償還にも回ると思いますが、木更津市にとっては運営会社の法人税などが入るだけなのか、空港利用に伴う目的税の設定も可能なのか伺います。
 
 現時点では事業主体が定まっていないことから、具体的な収益構造や市の収入についてお示しできる段階ではございませんが、法人関係税や雇用創出、関連産業の活性化などによる地域経済への波及効果が期待されるものと認識しております。なお、空港利用に伴う目的税につきましては、現時点では検討しておりません。
 

 確かに私も調べてみますと空港利用の目的税を実施している自治体は見つかりませんでした。沖縄県では離島の座間味村などが村に入る人に税をかけている事例が見つかる程度でした。市民にとって直接の便益が明確に解ることも重要だと思いますので今後研究を進めていただきたいと思います。自治体が空港に関連する関与の事例として
配布資料3に示す八尾市と八尾空港を考えてみたいと思います。本市と同じように空港が他市に跨ることなく配置され、陸上自衛隊も駐屯している点が似ております。空港の設置管理者は国土交通大臣ですが、八尾市は空港に対して負担を行っているのか、逆に歳入の要素になっているのか、状況を報告願います。
 
 八尾空港につきましては、国が設置管理する空港であり、空港法に基づき、その整備費等の一部を大阪府が負担しているものと認識しております。また、空港関連企業の立地等を通じて、市税収入などの効果が生じているものと考えております。
 

 八尾市の場合、負担は大阪府が行い、騒音等の影響は若干生じているものと思いますが、市税収などの効果が生じている良い事例であると思います。先程、空港法上の公共空港なのか、非公共飛行場なのかという質問の答弁が明確ではありませんでしたが、空港法上の空港として位置付けて国や県の支援が引き出せるよう、国や県に太いパイプを持つ渡辺市長には期待いたします。
 「関係諸機関」としては税関・出入国管理・検疫と云ったCIQ体制のみならず、警察との連携や保安体制も必要となると考えておりますが今後検討していくという答弁でした。そもそも木更津空港構想では木更津飛行場に飛来する航空機は、国内と国外の比率がどの程度になると想定されておりますか。
 
 本構想はビジネスジェットを中心とした利活用を基本としておりますが、国際利用の可能性も踏まえ、CIQなどの体制整備の必要性について申し上げたものであり、具体的な需要につきましては今後検討してまいります。
 

 木更津から最も距離の近い外国の大都市は韓国の釜山です。直線距離で約千kmとなります。小型で人気があるホンダのジェット機の航続距離はカタログデータで2,865 kmなので十分に往復は可能です。調べてみると世界的に人気のある機種の航続距離は1万キロ程度あるものが多く見られました。そのため韓国や中国からだけでなく中近東やヨーロッパの一部、北米やオーストラリアなどからも、片道なら無給油で到達できる距離だと想定されます。構想では木更津空港に飛来可能な範囲はどの程度になると想定されているでしょうか。
 
 木更津飛行場は一般的な主要ビジネスジェット機の運用に十分な滑走路を有しているものと認識しております。そのため、アジア圏を含む一定範囲との往来は可能と考えられますが、現時点では具体的な運航エリアを想定しているものではございません。
 

 国外からの来訪者も多くなるのであれば、周辺住民としては違法薬物や不正物品の持込みが生じないように保安体制の構築にも配慮いただきたいと願います。民間の飛行機の増加に伴い騒音や振動などの環境変化について確認する体制は空港の運営会社が自ら行うのか、それとも自治体が行うのか、現時点で決まっていたらお知らせください。
 
 現時点で、決まっているものではございませんが、今後、関係機関との協議の中で検討を進めてまいります。
 

 中項目2を通じて本市の負担を少なくすために民間活力を導入する意向は理解いたしましたが周辺住民の苦情に対し運営する企業が真面目に扱うのかという不安が生じるかと想定しております。オスプレイが暫定配備される前の自衛隊も地域の声を聴く姿勢が不十分だと感じており、協議会の設置を議会としても求めましたが、新たに空港構想を進める中で住民意見を吸い上げる組織を設けることは検討されませんか。
 
 今後の検討状況を踏まえながら、地域の皆様のご意見を伺う仕組みについても検討してまいります。
 

 是非とも前向きなご検討をよろしくお願いいたします。
 「経済的効果」として、航空関連産業やビジネス活動の集積と産業基盤の強化を進める事で本市の雇用を増やし経済活動の強化につながるものと私も思います。明治時代に鉄道の路線を検討する中で蒸気機関の煙や騒音を嫌悪して路線や駅を市街地に入れさせなかった都市では、交通網から離れたことで活力を失い、今では新興都市の後塵を拝し、昔ながらの風景が売りになっている都市も幾つか思い当たります。空港は新しいインフラだと捉え、周辺住民に負担を強いることの無いように、地域との共生を進めて地域の活性化につなげることを望みます。
 「産業の展開」では、現時点で具体的な施設配置や土地利用計画はないことは解りますが、現実的に引き合いが来た時に必要な対応を検討するのではなく、本構想と並行して産業用地の創出も検討して空港の完成を待たずに企業の工場が着工できるようにすべきではという視点で質問しています。本市の産業用地の需要の状況について認識を伺います。
 
 本市では、企業立地が進展している一方で、企業の受け皿となる産業用地が不足しており、新たな産業用地の確保は重要な課題であると認識しております。議員ご指摘のとおり、本構想の検討と並行して産業用地の創出についても関係部署と連携しながら取り組んでまいります。
 

 可能であれば空港周辺で土地区画整理事業を行い土地の集約が進めば産業用地の確保も容易ですが、現実には市街化調整地区でも地区計画を立案することで工業的な土地利用を行える方法が容易であると思います。そのためには空港周辺で工業的土地利用を可能とするために都市計画マスタープランを事前に改定する必要があると思いますが、見解を伺います。
 
 今後の空港構想の具体化にあわせ、土地利用のあり方について関係部署と連携しながら検討を進めてまいります。
 

 臨機応変な対応が可能となるように事前の対策が重要です。宜しくお願いします。また、最近の地震や豪雨による被害を見ていると大地動乱の時代とか異常気象の常態化などという言葉が大げさに感じられなくなります。防災関連産業は今まで以上に需要が高くなると思いますし、本市の立地条件からは取り組む責務があると思いますので産業としての誘致をお願いします。
 「航空機需要」では、民間利用の枠が無制限に拡大されるものではないという答弁でありました。空港が事業として成り立たせるためには一定規模の運用が必要でそれが空港関連サービスの充実につながると理解しておりますが、離発着数の増加は周辺住民には環境問題に繋がります。空港の運営主体に市が入らない状況でも便数のコントロールは可能なのか伺います。
 
 木更津飛行場は米軍と自衛隊が共用しており、他の共用空港においても、米軍との協議において便数が制限されておりますことから、同様になるものと認識しております。
 

 便数が増えることによる環境への悪影響は容易に生じないものと理解いたしました。だが、ある意味運営会社には使い勝手が良くないのかなと心配になります。これは仮の話ですが
配布資料2に示す調布飛行場はコロナが明けて旅客数が復活し、毎年10万人以上が利用している伊豆諸島への定期便が住宅密集地の上を飛んでおります。また滑走路の建設が環境負荷になると言われている小笠原村に就航可能なティルトローターの旅客機が開発され、その就航が打診された場合などで、関係各所との協議が整った場合は、定期航路のある空港になる可能性もあるのか伺います。
 
 本構想につきましては、定期航空路線の就航を目指すものではなく、羽田空港や成田空港を補完する機能特化型の利活用を基本としております。そのため、現時点では調布飛行場のような定期航路を有する空港としての運用は想定しておりません。
 

 現段階では定期航路を有する空港としての運用は想定していないのであれば便数もあまり増えないものと思いますが、民間機の運用により騒音が環境基準を超えた家屋が生じた場合は防音助成工事などの対応は防衛省ではなく、運営会社が行うことになるのでしょうか。
 
 騒音対策につきましては、防衛省による既存の騒音対策制度との関係を含め整理する必要があると認識しております。したがいまして、現時点で運営事業者が負担することを前提としているものではなく、費用負担や実施主体につきましては、国や関係機関との協議の中で検討してまいります。
 

 責任の所在が曖昧となって周辺の住民対応が遅れることの無いよう、事前に良くご検討いただきたいと思います。
 「周辺の整備」では騒音や交通環境への影響を十分に調査・検証し、対策を検討することは当然の話であります。それでも影響が生じる代わりとして、地域振興や生活環境が向上することで周辺住民の理解を得られるものと私は思います。狭隘な道路・維持管理が大変な水路など地域での課題を吸い上げるために早めに住民説明会を開くべきと思いますが如何でしょうか。
 
 今後の検討状況に応じて、適切に対応してまいりたいと思います。
 

 また本構想の隣接地に江川総合運動場があります。未だ未整備の進入路や駐車場間の連絡路、未舗装の駐車場なども本事業に併せて整備を図り、周辺の環境を一層改善すべきと思いますがどの様にお考えでしょうか。
 
 江川総合運動場周辺は、木更津飛行場周辺まちづくり基本構想において重点地区に位置付けられておりますことから、当該構想との整合を図りながら、進入路や駐車場などの周辺基盤整備につきましても、関係部署と連携し適切に対応してまいります。
 

 多くの市民が江川総合運動場を利用する中で更なる改修を求める声が多くあります。空港整備に併せ改善が進むと多くの理解が得られると思いますので適切な対応をお願いいたします。
 「行動の自由」で、チャーター便運航などを通じて、市民に飛行場利用の利便性や可能性を体験していただくことも有効であるという答弁がありました。私は話題作りのために是非とも早期の企画をすべきと思いますが、空港の拡張整備前にも不可能なのでしょうか。
 
 飛行場の利便性や将来性を市民の皆様に広く知っていただく機会として、既存施設を活用したチャーター便の運航は有効な手法の一つであると認識しております。実施の可能性については、関係機関と協議しながら検討してまいります。
 

 空港の拡張整備前でも可能なのかを含めて関係機関と協議するということで理解いたしました。自衛隊の理解を得て本構想が進むという象徴としての勝手な提案ですが、自衛隊が管理して一般人の立ち入りが原則として難しい島である小笠原村の硫黄島や南鳥島へ日帰りツアーが出来たら全国的に話題になるものと思いますし、私も参加したいと思います。ほかの場所への旅行でも構わないので、木更津に空港があることで行動の自由が広がる実感を市民に覚えて頂くことが木更津空港構想の理解につながると思いますので前向きにご検討ください。
 木更津空港構想については具体的に決まっていないことや協議の結果で変更になる点が多く、質問を行うのには早すぎると感じる部分もあります。しかし本市の負担を心配すると、誰がどのように進めるのかが不明な中でも方針や方向性を明らかにするために、あえて質問をさせていただきました。現在では吾妻公園文化芸術施設や駅前新庁舎など、大きな事業が進められているところですが、並行して空港構想も進め、民間の力を活用して本市の活性化と地域整備が達成されることを願いながら、今回の定例会における質問を全て終了いたします。