アクアライン開通10年
2007/12/18記
 1997年12月18日に房総半島期待のアクアラインが開通し、本日で記念すべき10年目を迎えた。(写真は16日撮影)
  
 
 この計画が有ったから日本道路公団に進み、東京湾横断道路株式会社への出向も打診される中で地元に帰り、それでも業者として工事に参加した者として、10年前の今日はとても心が躍ったことを懐かしく思い出す。
 工事中で事業規模が高騰し、気が付いたら1兆5千億円近い金額を投じていたので採算性を危惧していた。実際にその後は赤字が累積してきたため京葉道路等と会計を一体化する【千葉プール】制度を導入した。京葉道路は12万台以上の日交通量が有って利益率が高いが、この足かせで料金償還をして一般国道14号線の無料バイパスになる日は永久に近いほど遠くなってしまい、沿線の人々に迷惑をかけることになる。
 採算を悪化させるのは金利が巨額に登るためで、財政投融資ではかなり低金利となる3%で事業費全額を資金調達しても、年間利子は450億円となる。金利を返すための日銭が1億円以上必要な事業というのは4万台が3千円づつ支払って出てくる額であり現在の2万台以下では金利の半額も稼いでいないのだ。因みに平成18年度の収入で見ても東関道全体の日料金収入が1.34億円で館山道は0.32億円しか稼いでいない。これらを回して、やっとアクアラインの金利が払えるという状況だ。

 アクアラインの実績を考えると維持管理費を上回る額を料金収入で稼いでいるのだから、金利さえ免除して貰えば元金の償還は可能になるのに、金利に潰され諸悪の根元のように言われるのは残念な話である。
 同様に巨額の金利で動きが取れなくなっていた本州四国連絡高速道路株式会社は道路特定財源の投入で借金を返済できる体質に変更して貰っている。昨年も書いたが値下げに向かいながらも論理的に整合の取れる方法は有るのだが、この10年間にはそこまでの議論に至っていない。
 
 地元の自治体としては、今ある財産を利用し、大した追加投資を伴わず、この巨大事業を本当に役に立つ物に高めていく努力が必要である。
 また、予想される大規模災害の時にはアクアラインを造っておいて良かった、と対岸の市民に感謝される対応をとれるように心がけていくことも、この巨大な資金を回して貰った世間に対する義務ではないか、などと思いながら11年目に突入していくのであった。