木更津東映の廃業に思う
2009/02/07記
 6日の金曜日の午後、幕張で免許の更新を行い、帰りがけに友人の住むちはら台で、夜8時以降の上映は安く見られるレイトショウを利用して『20世紀少年・第2章』を鑑賞してきた。
 今年初めて合う中学時代の友人に木更津東映が営業を廃止したと伝えると『せっかく木更津キャッツアイのロケ地等に成った財産なのに勿体ない』と言う。私も前にも書いたように残すことを考えるべきと思うが、地元の盛り上がりが無く、具体的な運営計画がない中では難しい事かとも思う。
 そもそも、その様な話を行う場が他市の映画館だということが象徴的である。音響や会場の質、営業時間や駐車場などで大きく遅れを取っているとは言え、私は木更津市民の一人として営業上で支えていなかったことになる。
 
 今日、前を通ったら右のようなお知らせが出ていた。2007年末のムービーランドに続き、木更津から街の映画館がまた一つ失われたことが残念であり無念でもある。
 映画館というのは一つの文化であると情熱を持って取り組んでいる所も多い。3年前の今頃に1週間ほど滞在した石垣島では日本最南端の映画館の灯火を消すな、という取組を行っていたのを目撃したし、前回も書いたように埼玉県の深谷市民映画館のように頑張っている事例も知っている。
 大都市では僅かな比率の人が共鳴してくれるだけで多くの賛同者が集まるが人口の少ない地方部では、経営的に支える事も難しいし、離島と違って市原や千葉に行けば幾らでも映画館がある中では純粋に比較対照と成ってしまうのも仕方ないだろう。
 
 木更津旧市街をどのような街として行くべきかという全体構想を持ちながら、行政の携わること、民間で行うこと、地元が行うこと等を整理し、市民の多くが参加する仕組みを作らないと旧市街の生き残りは難しいだろう。
 残り奮闘する木更津富士館にもたまには足を運ばねば成らないが、それは根本的な問題解決に成らないだろう、と土曜日なのに人通りが少ない西口の路上で思っていた。