アクア木更津を考えるA
2009/05/28記
 アクア木更津ビルは市が所有するビルであるが、商工会議所等で設置された竃リ更津観光物産(以下「物産」と表記する)に管理委託を行い、物産は日本総合企画梶i以下「NSK」と表記する)に再委託を行って管理されている。先日のNSKの民事再生法の申請を受け、1週間前に『アクア木更津を考える@』を記載した。
 その後、22日の経済環境常任委員会協議会及び26日の議員全員協議会で説明された事項を記載する。
 
 場外馬券場を含めて経緯経過を示すと次のようになる。
 
3月17日 場外馬券場の設置承認が降りる
3月23日 NSKより賃料を6割に減額する依頼が届く
3月25日 NSKに賃料の変更は認められないことを返答
3月31日 4月分の賃料として物産に6割だけが振り込まれる
3月31日 NSKが資金不足で競馬組合に対し設置延期申出
4月 6日 物産は市に対し4月分の全額を納入する
       差額はNSKの保証金を取り崩している。
4月30日 5月分の賃料は物産に支払われなかった。
       物産は市に対し5月分も同様に全額を納入した。
5月14日 NSKは市と物産に対し契約解除を申し出る。
5月18日 NSKが民事再生申立
5月19日 テナント店舗に対しお詫び状がFAXで送られる
5月22日 小金井市でNSKの説明会が行われ市職員3名も参加
 
 民事再生に至った原因はアクア木更津ではない管理ビルで、3月に退去予定の物件が有ったため、その次の契約を取り交わして居たところ、退去すべき物件が出ていかず、次の入居予定者から契約違反だとNSKの取引銀行に対し仮差押が行われて、信用低下した結果資金繰りが悪化したことであるらしい。
 民事再生申立時点で負債総額は150億円であるが、資産も簿価で156億円分有り、営業収支も黒字であるので民事再生を適用しながら事業再生を目指すことは可能と説明されたようだ。
 それでもアクア木更津ビルは不採算店舗であることから、仮に事業再生に至ったとしても再びNSKが管理会社として運営することは有り得ないと考えて良いようだ。
 さらに設置許可を得ている場外馬券場にしても事業パートナーであるNSKの撤退により許可条件が無くなるので再度手続きを行うことを余儀なくされる事になるため、実際上は出店は断念されることになるようだ。
 
 現在、アクア木更津ビルはNSKの努力もあり、空床も随分少なくなっている。図化すると次のようになる。 
B館   A館
9F カラオケ
8F テレワークセンター・他7店舗
7F 100円ショップ
6F 総合レジャー施設
5F ハローワーク・フィットネスクラブ
4F スポーツ用品
3F 市民ホール 3F <空床>
2F 居酒屋 2F 木更津FM・他18店舗
1F 観光案内所・他3店舗 1F 9店舗
B1 ライブハウス
 青文字が公共施設であり、これ以外に8Fで店舗として7つの内の一つに計上している(有)ネットビジネスが運営するチャレンジセンターも市から補助金が出されている所である。
 6Fの総合レジャー施設がNSKの直営施設で有り、2Fの木更津FMもNSKの子会社となっている状況下に有るため、これらの継続は困難であると思われるが、逆にそれ以外は引き続きの経営を望んでいる。特にB館の1階で4月末から営業を始めた居酒屋などは寝耳に水で困惑していることと思われる。
 
 テナントもNSKに支払っていた賃料等の振込を停止している状況であり、月に2千万円を必要とする水光熱費を含んだ維持管理費についても各店舗からの資金で運営していくことを急ぎ検討しなければならなくなる。対応が遅れると、維持管理費の不足額が生じた場合、それを誰が負担するかで揉める可能性が高くなる。
 
 こんな先行き不透明の中から光を見出すとすれば、NSKの契約解除によりアクア木更津ビルの定期借地権が消滅することになるので、ビルの所有形態の変更まで含め、選択肢の自由度が増えたことを上げる事が有るだろう。
 まだ情勢は流動的であるが、一刻も早い方向性を示し安心感を与えねばならない問題であると考えている。大きな変動や新たな動きが生じた段階でさらなる続編を記載することにする。