中国との付き合いを考える
2010/09/24記
 尖閣列島で違法操業を行い、海上保安庁の巡視艇に損害を与えた事件で、中国が強硬な対応を行っている。
 上海万博に合わせて企画された千人の学生による「日本青年上海万博訪問団」の受け入れやSMAPのコンサートが中止され、東京で行われた「世界旅行博」では中国の展示がキャンセルされた。さらに旧日本軍の遺棄化学兵器処理事業の入札調査のため事前調査をしていたフジタの社員4人が拘束され、レアアースの輸出も制限されているという報道があった。悪化の一方で有る。
 木更津でもインバウンド事業に取り組み、中国大陸からの観光客を誘致しようと考えているだけに、このような全体主義国家の姿勢のまま対決姿勢を全面に出してくる中華人民共和国に嫌悪感を覚えてしまう。北京で開催予定の「都市問題に関するフォーラム」に欠席するという石原都知事の気持ちに賛意を示す国民は増えるばかりだろうと思う。
 
 中国をなだめるために船長を釈放せよ、という暴論が出てこないだけ政府に良識はあるようだが、仮にそんな事になると尖閣列島では何をしても拘束されないという前例になってしまい、違法活動を許すばかりである。
 中国は日本との間だけでなく、南沙諸島を巡ってフィリピン・ベトナム・マレーシア等と紛争があり、韓国とも「離於島」と言う干潮時にも水面下にある「島」を巡って領土紛争を行っている。中国にとってもっとも大きな問題であったロシアとの国境線が確定したので、海を可能な限り手に入れようとしているのだろう。このような国々の個別問題としないために一堂に会した国際会議を開くことも重要かも知れない。
 
 中国国内にも下図の赤斜線で示した部分はチベットとして、青斜線は東トルクメニスタンとして独立運動をしている区域があるが、レアアース・レアメタルの大多数はそれらの地域で算出されているものであり、そのために中国は全力で独立を阻止している。
 
 大日本帝国時代の朝鮮半島と同様に、中国の国内問題だと現在の国際社会では問題にされることは少ないが、このような強硬姿勢を中国が続けるので有れば抑圧されている少数民族のために日本国政府が出来ることを考えるべきでないか、とも思えてくる。
 
 木更津市はオーシャンサイドとの姉妹都市交流より、アジアの時代を認識した相手先を探すべきだと思っているのであるが、中国政府の子供のような対応を見る度に、中国に民主的政府が出来るまでは姉妹都市の締結は時期尚早かなと思う。
 
 なお、前にチベット問題の記事を書いたを久しぶりに見たら、画像データが消されていた。こんな私のHPまで検索し、加工する人達が居る中国に恐ろしさも覚えるのであった。
 
 
 ※この記事をアップして6時間もしない内に中国漁船の船長が釈放されてしまった。公務執行妨害や巡視艇破損に対する損害賠償など多くの問題が放置されたままである。多分、今後は尖閣列島周辺で堂々と操業をする中国漁船が増えることだろう。
 日本国内に多数居る中国籍の不法入国者の取り締まり強化等を行うと泥沼の報復合戦に成りそうで大人の対応ではないが、日本政府の弱腰が国際社会にどの様なメッセージになって流れたかと思うと悔しい限りである。少なくとも欧米諸国に対し中国の異常性や強権的な措置を強調する手法は有っただろう(9月25日加筆)