議会の委員会を考える
2010/10/18記
 先週に秋田へ行ったばかりでるが、今日から行政視察で福岡に出かける。建設常任委員会の視察は@基山PAの高速バス乗継社会実験、A佐賀県鳥栖市の都市計画道路見直事業、B大分県日田市の景観警備事業の3箇所を20日から22日の2泊3日で視察して回るものであるが、個人的にもう1箇所、C山口県美祢市の矯正施設(刑務所)誘致事業を前日の19日に見るため、今夜の飛行機で福岡に飛ぶことにした。
 視察の内容や感想は帰宅後に記載するので少々お待ちいただきたい。
 
 今回思うことは、建設常任委員会の視察に参加する議員が4名であるという事である。石井議員の死去に伴い6名の委員会構成となった上に、佐藤・高橋の両議員が欠席したので少人数に成ってしまったのである。
 航空券や宿泊費は参加人数に応じて削減されるから、コスト面の問題は多くないが、せっかく担当する職員が時間を割き説明してくれる内容を伝授される側の人数が少ないことが残念である。
 
 委員会は委ねられた者による会議体であり、行政を審査する担当を分ける事で本会議より深く掘り下げた議論を行うことで、議会の精度と効率を高める制度として機能している。
 木更津市では4つの常任委員会があり、「総務」は総務部・財務部・企画部・消防本部・選挙管理委員会・会計室等を掌握し、「経済環境」は経済部・環境部・農業委員会・公設市場等を管轄し、「教育民生」は教育部・福祉部・市民部等を掌握し、「建設」は都市整備部・水道部を掌握している。
 議会組織が大きければ、もっと細分化が可能であり、例えば定数95名の千葉県議会では総務・総合企画水道・健康福祉・環境生活警察・商工労働企業・農林水産・県土整備・文教の8つの常任委員会が設置されている。各委員会の定数は約12名である。
 
 木更津市議会では現定数が28名なので4委員会に分割すると定数は7名である。それで「深く掘り下げた議論」を行うわけだが多方面の視点に立っているかというと心許ない。もちろん、個々人の資質によるところが多く人数が多ければよいと言うわけではない事は当然であるが、やはり様々な市民を代表した立場で議論を行う場合には各委員会7名は少ないのではないかと思うのである。
 議員定数の削減という議論が来春の選挙後に再び起きそうな気配であるが、仮に定数が24名になった場合で4つの常任委員会を設けた場合は各委員会の定数は6名である。4名が集まれば過半数に達するので委員会は成立するが、委員長以外の3名で採決を取って2対1で決するというのも違和感が大きい。
 逆に24名程度の人数になったら委員会に委ねず、常に全体で協議するような制度も可能ではないかと思う。執行部側も雛壇に部長級が全て並ぶのではなく、必要部署の主幹級以上が臨席するという、委員会対応のような形式で問題はないだろう。ただ、議会が活性化しすぎると職員の負担は大変になる事は予想されるので、反対は大きい改革になるだろう。
 
 取り敢えず、少人数による視察を前にそんな事を考えていた。