議会の活性化を検証する
2010/11/24記
 明後日から開始される12月定例議会は最多と言われる個人質問者18名となる予定である。原則として質問しない正副議長を除くと7名が質問しない、という状況である。一部からは「選挙が近いからだろう」という声も聞こえるが、個人的には議会活性化だと喜びたい。
 もちろん、無意味な「質問」するための質問をしたり、議場で問いただすのが相応しくない事に時間を費やすのはどうかと思うし、答弁書を書く職員の労力を本来業務に向けさせるべきだという意見も一理あると思う。それでも木更津市議会は内容の充実した方向に向かっていると、3年半が経過している中で思っている。
 さて、最多の質問者という検証をしてみようと、過去10年の市議会の質問者を調べ、グラフを作成した所、次のようになった。
 8年間には代表質問を含め7名だった頃もあるが、近年は14名前後で推移していることが解る。そんな中で、前回と今回が特に多いのはやはり選挙が近いからだろうか。つまり選挙目前になる3月議会の分まで質問を先取りしているのだろう。なお、私も特に情勢の変化がなければ3月には質問しない予定だが、それは別の理由による。
 
 さて、質問者が増えている中で市民の注目度は高くなっているのかと思い、傍聴者数の変化を調べたものが下記グラフである。
 近年に2百人を越える会期も有ったが、全体的な傾向は大きく変わっていない事が解った。ちなみに私が質問するときもHPでは告知するが郵便等の案内は送っていない。それは、案内しながら解説書がないと言葉の意味が分かりにくい話を聞かせるのは失礼かなと思うからである。それでよいのかと思うことも有り、自問自答の日々である。
 
 議会の活性化を図る3番目の指標として、常任委員会と予算・決算の審議時間を調べてみた。
 議会ではこの6項目以外にも各種の特別委員会や議会運営委員会、広報委員会、全員協議会等の多くの会議があるが、継続比較が容易な指標として6種の会議に注目したのである。委員会の名称は若干の変化をしているが、それを区分せず、継続性を重視し、性格別に集計をしている。
 なお委員会とは別に議決を行わない協議会も行われており、その時間は委員会毎に加算した。視察や正副委員長への説明会等の時間はこの中に含まれていない。集計の単位は会計年度ではなく、1月から12月までの年単位なので、今日現在で終了していない平成22年は除くことにした。
 結果は次の通りである。
 自分の属する建設常任委員会が最も少ない審議時間だと理解していたが、陳情が多い教育の半分程度であった。委員による自主的な現場確認が必要な事など、会議室での審議時間が全てでは無いが、委員会の数や所掌について検討が必要かも知れない。
 平成14年頃に比べて審議時間は延びているが、著しく活性化したという程では無いことが上記の表からは読みとれる。市民の付託に応えているか、自問すべきかと検証の中で考えていた。