学校再編を考えるA | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2011/02/18記 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
1年前は3月議会の初日に『木更津市立小中学校適正規模等審議会からの中間答申書』の写しが渡されたが、最終答申は議会開始前の2月14日に行われた議員全員協議会の場で配布された。 審議会から教育委員会に対し答申が出されたのは2月8日の事であった。その後、教育委員会や執行部で内容を検討した上で議会に提出していると思われるのだが、前回も必要だと記載した概要版は今回も作成されていなかった。 そこで、今回も私が前回の対象校を除いた概要版を勝手に作成し、その後意見を述べたいと思う。ちなみに前回の中間答申では旧木更津・波岡・清川に関する範囲の答申があったので、今回は旧岩根・鎌足・金田・中郷・富来田地区という、いわゆる郊外部が対象になる。 今回の範囲では、以下の変更が提言された。なお『』は答申書からの引用文である。 @岩根小学校と高柳小学校は適正規模校で有るので現況通りとする。 A岩根中学校と岩根西中学校は、将来的に岩根中学校への統合を目指すが、金田事業による人口の変動を見守り、当面は現況通りとする。 B鎌足小学校は小規模校であるが、近隣の学校までの距離が遠く、現況維持もやむを得ない。 C鎌足中学校の『1学年1クラスという状況は好ましくない』事から、将来的に真舟の中学校用地へ移転した第二中学校か太田中学校への統合を検討する。 D金田小・中学校は何れも小規模校であるが、今後の人口増が予想されるので統廃合の対象としない。 E中郷小学校は小規模校であるが、現況で存続させる。 F中郷中学校は清川中学校に統合する。なお中郷小学校を存続させることで『地域における学校の役割を担い得る』と考える。 G馬来田小学校は富岡小学校と統合して存続させる。 H富岡小学校は『非常に厳しい決断』であるが馬来田小学校に統合して廃止するが、通学距離が著しく伸びるためスクールバスを検討する。 I富来田中学校は小規模校であるが、地理的条件より現況で維持する事はやむを得ない。 これを前回同様に簡単な表にまとめ、校庭の狭さや借地の有無、耐震対策についても加筆すると下表のようになる。 |
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岩根の東西中学校の統合については、自らが経験していた事なので基本的に反対ではない。岩根西中については来年度に30周年を迎えるなど、それなりに長い歴史が出来ているが、やはり子供達が交流により磨き合う効果を尊重したいと思う。ただ、思うことは校舎規模より岩中への統合を考えているが、歴史の長い岩中を存続校としつつも耐震工事が不要な岩根西中の校舎を使用し、岩中には敷地が手狭な岩根公民館を移転して、余剰部分を民間売却するという検討がされても良いのではと思う。 金田小は数年で人口増加を迎えるが、金田中の人口増加までは数年のラグが存在するだろう。その間に暫定的に岩根西中に2年間程度間借りして、現況校舎を補強でなく、最新の物に建て直す事も考えても良いのではと思う。 中郷小の存続は賛成だが、現在の位置では敷地も狭く安全な通学路も確保できない。地区全体から東側に片寄るが、中郷中の清川中への統合と同時に、現在の中学校を小学校に用途変更して存続させ、現況校舎を売却することも検討して良いのではと思う。 富岡小学校については、馬来田小学校の分校として低学年だけの教育を行い、5年生になったら自転車通学で馬来田小に通うというような存続方法も有るかと思うし、そもそも長野県下條村のように、若年層の子育て支援を行うような市営住宅を建設し、地域人口の維持を図るというような政策を検討すべきではと思う。 審議会は当初8回の予定が、充分な審議を行うために現地調査を行うなど、12回に渡る議論を行い、地域の状況を加味しながらも『何よりも大事にすべきは子どもたちの教育環境の整備、子どもたちにとって望ましい学校のあり方を最優先として』考え続け、素晴らしい答申を出してくれたことに感謝している。 これからバトンは執行部と議会に渡されたことになる。地域エゴや政治の都合に振り回されず、本当に子どもたちの為になるアクションが行えるのか、それが突きつけられている事を肝に銘じねばならないと答申書を読みながら考えていた。 |